そんなのありか19
余りに豪勢な住居によぉぅい、思わずガクブルってなぁっ!
っかよぉうぃ、家賃…幾らさねっ?
い、いや…幾ら給料が上がったってもよぉうい、こ、こりぁ…
そんな感じで不安そうにしてっとよぉぅい、師匠が尋ねて来た訳で…思わず家賃についてねぇぃ。
したら師匠が溜息を吐いて紙を俺へな。
何だろねぇぃ?
紙を受け取る時に師匠が…「一枚目の下にあったんじゃがのぅ、オメェ、気付いてなかったじゃろ」ってな。
いや…そんなんあったんだねぇぃ。
何々…経費の一部として扱うから家賃は支払う必要は無い?…は、はぁぁぁっ!?
「い、いや…意味が分からんから…」って戸惑ってっとぉ…
「矢鷹、オメェ、自分の立場…いや、立ち位置ってぇモン、気付いてねぇじゃろ?」って師匠からねぇぃ…っか、いや…どゆ意味ぃっ?
師匠が呆れたようにな。
「理由、原理なんどは分からんのじゃが…あんカレーはテメェじゃねぇと作れんのじゃろーが。
儂も相伴になったんじゃが…ありゃ凄ぇ代物じゃったわいや。
調理手順てぇヤツを聞いてのぅ、儂も遣ってみたんじゃが…見事に失敗じゃったわい。
そうなるとじゃ、こんプロジェクトのキーマンてぇヤツはテメェに決まちょるじゃろーがっ。
じゃけぇ、そんだけ優遇されちょんじゃろ」って肩を竦める。
「いや…俺、師匠ほどの腕もない素人なんですが…俺が関わると理由不明でカレーが極上になるからって…」
いや…駄目だろ、これよぉぅい。
ハッ!そう言えば…藤堂師匠達は自宅から通いなのだろうか…って、俺は引越し…なのかぁっ?
それを聞くと呆れられて…「今更じゃのぅ」って溜息を吐かれやした。
んで話を聞くと…藤堂さんを含め、此処のスタッフは近くの高層マンションへ住むのだとか。
ってぇっ!来る時に車ん中から見えたぁアノ滅茶苦茶目立っていた焦げ茶色の高級高層マンションけぇぃっ!
ありゃぁよぉぅい、ぜってぇい億ションってぇヤツじゃねっ?ったら…
「ありゃ大林様の持ちモンさけぇ大丈夫じゃわい」って笑われてしまったが…俺の顔は盛大に引き攣ってたぜぇぃ。
そんなん話していると…玄関の方にて人の気配が。
誰ってことで向かってみると美しいご婦人が台所へってな、って…誰?
ご婦人も俺達に気付き…「あらあら、もう来られたのですわね」ってよぉぅい。
そして、ご婦人は続けて仰る訳さね。
彼女は日野 陽子さんってぇ家政婦さんだった。
この部屋の維持管理を任されているってよぉぅい。
い、いや…確かにねぇぃ、仕事しながら、この規模の維持管理をする自信なんてねぇかんよぉぅぃ。
基本的な食材は冷蔵庫へと定期的に買い置きされることになってるて…良いんけぇぃ、それ?
いや、余ったら日野さんが処分するってねぇい。
リクエストしたら、それも補充してくれるらしく、朝餉と夕餉は日野さんが整えてくれるってさ。
う~むぅ…雅に至せり尽くせりってかぁっ!
そんな感じでレストラン兼住居の下見を終えた俺は、一時帰宅を許された訳でぇ…
一週間の休みが与えられたのだが、無論、のんびりと休んでいる暇などねぇぃ。
新居へと引っ越さねばならず、急いで引越しの準備をせねばなるまいて。
取り敢えず、その日は自宅へと辿り着くと俺は1ヶ月缶詰状態で調理指導を受けた疲れを癒すことにな。
近くの食い物屋にて軽く飲みつつ酒の宛てを突いての晩餐とし〆に茶漬けってな。
ほろ酔いにて帰宅し就寝した訳だがよぉうぃ…次ぎの朝から起きてバタバタってな。
要らぬヤツを纏めてっからビニール袋へと。
ヤバイもんから纏めてしまい、足りぬビニール袋やダンボールの調達に出掛けようって部屋を飛び出した訳なんだが…
「えっ、日野、さん?…なんで、此処へ?」
そう、階段を降りてたらよぉぅぃ、日野さんが下からねぇぃ。
したらニッコリって笑って…「引越しのお手伝いですわ」ってねぇぃ。
い、いや…マジでぇっ!
後から業者やスタッフがダンボールやビニール袋を持って伺うって言うことで、部屋へと舞い戻ることにねぇぃ。
っか…流石はプロだわ…仕事が速いのなんのってよぉぅい、俺が主でなく補助っう感じで引越しの準備が…ってぇ!「そのダンボールはぁっ!」、ちょっと待ってぇぇぇっ!って、間に合わねぇぃ訳でぇ…
「まぁ…お若いのです、わ、ねぇ」って、コロコロって…orz
後から今田さん達と蔵さんも来るって…ヤ、ヤバかったぜぇぃっ!
3人とは、まだ会ったことはないのだが…今田てぇ苗字が同じだから姉妹かと思ってたらよぉぅい、従姉妹らしいぜぇぃ。
佐里亜嬢の方が仁菜嬢より年上らしく、佐里亜嬢は接客のプロってぇ感じらしいねぇぃ。
仁菜嬢は佐里亜嬢ほどには有能って言う訳ではねぇらしいんだがよぉぅい、ただ、絶対味覚っう特技を持ってるらしくてねぇい、俺のカレーの味見役ってなぁっ。
一日に数度ほど俺のカレーのチェックを行い、俺しか作れない絡繰を探るってねぇぃ。
ってもよぉぅい、そのためだけに常駐って訳にも行かねぇって訳でぇ、ホールの補助ってヤツをねぇ。
ほぉぅ…そんなことになってたんだねぇい。
その後…業者やスタッフが乱入して来て、アッと言う間に部屋ん中は空にな。
今日は会社が予約したホテルへと。
解約の手続きなどは既に手配されており、本人のサインと印鑑のみで代理人が処理を。
明日は役所へ移転手続きや警察、郵便局などの引越し先での雑務をよぉぅい。
っか…帰宅2日目にて既に元自宅ってヤツに…そんなんありか、よぉぅいっ!




