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掌で踊る  作者: 泰然自若
15/18

『良かったのか。』


『…………あぁ。手間を掛けさせた。』


『まったくだな。』


『血を覚えて居てくれた事を感謝する。』


『愚問。』


『……そうか。』


『忘れぬな。』


『判っている。お前の領土を侵す事はない。』


『何故、お前は闇になる。』


『操り人形だった。俺が』


『糸を切るのか。』


『己の。存在意義を見つけたんだよ。』


『大層な事であるが』


『なんだ。』


『身の程を弁える事も大事な事だとは思わんかね』


『何とでも言えばいい。ただ、私は。闇になろうとも。』


『不器用な歩みしか出来ぬお前にはさぞ辛かろうな。』


『お前は』


『くどい。』


『そうか。そうであったな』


『だが』


『なんだ。』


『お前が踊る側だったとはな。』


『………。』


『お前はもう駄目だよ。』


『知った風な口を訊くなよ。』


『我もお前も全ては掌で踊る存在でしかない。』


『貴様。』


『事実だよ。』


『認めんよ。俺はそのために』


『なら、何も言わない。そう先の事だけ護るのならな。』










 ???






「はぁ。」


「幸せが逃げるぞ。」


「お前が知らないとなると、独断か。難儀だ…。」


「此方の不手際か。手間をかけてしまうな。」


「まったくだ。」


「しかし、解せない。」


「アァ?」


「我の子供。いや血族には誓約が混じるもの。それを無に帰し、新たな誓約を与える輩が」


「お前のはかりで考えるなよ。俺ですら許容範囲外の事など日常茶飯事だ。」


「そうか。そうであったな。すまなかった。」


「珍しいな。」


「驕り。慢心。我とて自我を持つ存在。感情という不安定な存在を宿す器。」


「消し去ってやっても良いが?」


「感情は歯がゆくもあり、必要でもある。」


「はぁ。どうして俺の周りの爺口調共はこうも、面倒臭いやつらばかりなんだ。」


「刻めば理解できる。」


「お先真っ暗だ…。兎に角、目星をつけてはくれないか?」


「目星か。」


「そう。担当の街には送ってもらったが馬鹿の居る家が何処か判らない。」


「面白い。」


「それはどうも。」


「これらのどれかか。」


「助かる。後は共有化を強制的に発動させて探すさ。」


「全てを見定める。」


「いきなり何を。」


「責任、か。」


「……追々。あるんじゃないか。」


「力を貸す時は」


「判っている。声はかけるさ。」






 ???






『回る。回る。世界は回る。』


「楽しそう、ですね。」


『フッ。退屈は嫌なものでな。』


「それは、皆も同じ事を考えている事でしょう。」


『しかし良いのか。』


「貴方と同じなのですから。良いも悪いもありません。」


『貴様とは、もっと速く出会っていれば良かったのう。』


「ふふ。御上手ですね。」


『世界を手に入れる。そうしてまた高みへと』


「飽くなき野望。」


『立ち塞がるモノが居れば、高き壁があるのなら。打倒し、飛び越えてみたくなるものよ。』


「ですが、問題もまた。」


『ウロボロスか。何、門は閉じられる。奴がどう足掻こうがな。』


「アルベルトが力を貸していると。」


『フッ。奴が手を出そうと結果は変わらんよ。扉は開かれる。神は既に我の力に屈している。』


「あの者は浸食に耐えうるのでしょうか。」


『選んだのだ。数多の人間を呼び、適応者を探してきた。』


「彼は護り手の血族と共に。運命はあるのですね。」


『運命。あぁ、必然だ。真なる必然。』


「ようやくですか。」


『全ては揃ったのだ。この小さな部屋に。』


「やがて、扉は開かれ」


『新たな世界がそこにはある。』






 ???






『楽しそうだな。』


『楽しいよ。』


『護り手は。』


『良い血を持っていた。』


『それは、良い事だ。』


『アァ。おぅ。アセナが関わってきやがったぜ。だからこそ面白いんだよ。』


『ホゥ。フェンリルは世俗に関わらずに生きているのに中々どうして。アイツは。』


『過去に縋ってんのさ。あの土地は代々アイツラが統治してたんだからな。』


『人間が住もうが、そこに在り。か。駆逐もせずに良くやる。』


『まぁ、それより』


『言うな。我も確信を得ているわけではない。』


『なら、何故従う?』


『そうさせるのだ。』


『へぇ。面白いな。』


『だが、光が染まったのは事実。』


『光は世界を照らしていればいいのにな。』


『そうだ。役割を放棄しようとしている。』


『俺たちは闇。それを全うしているのに奴は。良い役もらってんのにな。』


『役。役か。面白い。』


『ピエロ。ってか。知っているか?』


『ピエロが芸達者のやる役だということか。』


『博識だねぇ。』


『下界に住む者もいる。』


『そりゃそうだ。アンタも随分増えたな。』


『闇は光にさえ住み着くのだ。消える所など無い。』


『カカッ!それが今じゃ数千万の闇か。』


『門は閉じさせんよ。あれがある限り光はこの世界から出られない。』


『どうするんだよ。血族以外に居るんだろう?』


『アァ。居る。飛びきりだ。あれほど欲した事はない。』


『イイネェ!会ってみたいな。』


『やらんよ。ヤマセは、我のモノとなるのだからな。』


『ハハハッ!久しぶりにてめぇの笑う面拝んだぜぇ!』


『貴様もな。』



行き当たりばったりで行くからどんどん話が大きくなっているような。


適当で行こう。兎に角、書ける時に書く。


にしても、三人称で書くと内部描写が飛びまくるな…前話がそうですが。


やはり、初心者は一人称の方が楽なんでしょうかね。書くのは。

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