第一話 突然の再会
初めて書かせて頂きます!ぼるです!僕の大好きな「今更謝っても遅い」系の恋愛作品がなかったので、いっそ自分で書いちゃえと思って書きました!気にいってくれたら嬉しいです!
「ごめんなさい…ごめんなさい…」彼女は謝り続ける。地面に頭を打ちつけ、デコが赤くなってもただひたすらに謝罪を続ける。「黙れ!」「ッ‼︎」つい口をついて出てしまった。彼女はゆっくりと面を上げ怯える様な目で俺を見上げる。(ああ、何でこうなったんだ…)----
----俺は一般的な高校二年生だ。名前は五十嵐和樹。先程も述べたように特に秀でた物も無い一般的な学生だ。唯一非凡なことといえば、俺には幼馴染がいる。名前は佐藤由依。幼稚園児の頃からずっと一緒で俺が片思いをしている相手だ。
しかし、何故なのか中学三年に入った頃から由依に虐められるようになった。いじめは日に日に過激になっていき、中三の冬に不登校になった。高校には行きたかったので、知り合いの居ないような遠い高校に通うことにした。
待ちに待った高校生活。俺は期待と同時にいじめへの怯えを持っていた。しかし、何ということはなく友達もでき、順風満帆に一年を終えた。
高校二年の始業式。転入生が来るということになった。
そしていざ教室へと行ってみると、そこには俺を散々いじめて不登校にしたあの由依がいた。
「えっ…」由依が声を溢す。「なんであんたがここに…?」「ふざけるな!」つい言ってしまった。教室は静まり返っている。俺は慌てて「い、いや、なんでもない」と言って教室を出た。背後から「待って!」と聞こえたが、無視してそのまま教室を後にした。
「なんでだよ!なんであいつが居るんだよ!」俺は駆け込んだトイレで叫んだ。(何故だ?なんでここに居るんだ?)思考が巡る。(まさか、わざわざ俺をいじめるために…?いや、それは考えにくい…あいつも驚いていた訳だし…)俺は混乱しながらも答えを出した。(たまたま…か)そう。彼女は本当にたまたま、俺のいるこの学校に転校してきたのだ。そこには何の因果関係もなく、本当にたまたまだったのだ。
「はぁ…どうしたものか…」俺はどうにも出来ず、その日は体調不良で早退した。帰ってスマホをみると由依のラインが追加されている。(なんであいつのラインが…?)と一瞬思ったが、おそらくクラスラインから追加したのだろう。(以前までいじめていた相手のラインをこうも軽く追加できるとはどこまでも図太い奴だ…)俺はそう思いながらラインを開いてみた。そこには由依からのメッセージがあった。
「さっきはどうしたのー?wwいきなり叫んだかと思ったらそのまま帰っちゃうしww」
俺は困惑した。人はここまで図太くなれるのかと。反省の色もないそのメッセージを見て俺は湧き上がる怒りを抑えながら由依にメッセージを返した。
「お前こそなんなんだ?あんだけ俺のこといじめて最終的に俺を不登校にしたくせに」
俺は次に送られたメッセージを見て驚愕した。
「は?いじめ?なんのこと?」
これに俺の怒りは爆発し、そのままブロックしてしまった。
(あいつあんなことしておいて忘れたのか?いや、流石にそれは無いだろう…まさか、あれをいじめだと認識していなかったのか…?)
俺はそのようなモヤモヤした気持ちを抱えながらも、その日は床についたのだった。
読んでくれてありがとうございます!気に入ってもらえたでしょうか?もし気に入っていただけたのなら今後も書かせて頂く予定なので、其方も読んでもらえたら嬉しいです!