表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔術戦刻  作者: 桜澤 那水咲
天王帝国編
29/34

天王帝国

カインが先に旅立ち、二人が残された状況になった。

そろそろ動こうかと言う流れになった時ミズハは疑問に思った。


「海に囲まれたこの島からどうやって出るの?」


先程のカインのように、竜人達のような身体能力を人間が持っている訳ではない。

脱出方法は限られるし、何か物に頼らないと島を出ることすら叶わない。

だが、ここで更に疑問が生じる。

メグはどうやってここまで来たのか、と言うことだ。

それを察したメグは直ぐに返事をする。


「私の魔力を使って天王帝国の本土に行くわ。」


魔力と聞いてミズハは一瞬思考を停止する。


「魔力…。そんな事が人間にもできるの?」


その言葉をメグは肯定する。


「私の属性は光、自身の魔力を体に纏って光として移動させる。つまり簡単に言うと、魔力の威力で体を移動させるって感じかしら。」


メグは体に光のオーラを纏い実際に見せる。

光の小さな粒子が吸い寄せられるようにメグの周りに集まって行く。


「属性を鍛えれば、ほんのちょっとの知識やアイデアで使い方の幅は広がるわ。ミズハちゃんもせっかく魔術の基礎を習得したんだから、いろいろ試して見るといいわ。」


その解説を聞いてミズハは自然と好奇心がそそられた。


「なんか、面白そう。」


ついポロッと口が動いた。

まるで未知なものに手を伸ばしている感覚に近い。

そこにあるが底が知れない。

無限の道理があり、絶対的な決まりがない。

案外、望んだ物を形にして行くのが魔術と言う物なのかもしれない。


「さて、そろそろ十分な魔力が溜まってきたわ。私の手を掴んで。」


メグは先程よりも強い光に包まれた段階でミズハに手を伸ばす。


「絶対に離しちゃダメよ。準備はいいかしら。」


「…うん。」


ミズハが同意するとメグの手を取り一緒に光に包まれる。光が二人を覆うとメグは指を鳴らした。


「パチン!!」


その音と共に体が浮き、今まで止まっていたバネが弾けるように、一瞬で体が前に引き寄せられた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ