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魔術戦刻  作者: 桜澤 那水咲
師匠と弟子
20/34

戦い方

毎日のハードスケジュールをいつも通りこなし、座学の後は格闘の時間に移る。

流石に毎日やっていれば、筋肉痛も治るはずないのだが、カインには関係なく容赦なく腰を蹴られて、格闘の場所に連れて行かれる。


互いに向き合い、刀を構えてカインが指導する。


「戦いにおいて、大事な事は敵を周到に調べ、性質を理解することだ。相手が竜化できる力量があるかどうか、魔術属性は何か、最初の情報は重要だ。」


刃を交えながら、カインが近づいたと思えば、素早く身を引き、すぐに姿を消す。

いなくなった事にミズハは動揺しながらも周囲を見回る。


ミズハがあたふたしていると、とっさに背後から気配を感じて、素早い攻撃を受け止める。


「最初の攻撃は上から攻める事が多い。頭上には常に注意しておけ。」


神経をすり減らしながらも、ミズハは緊張のせいか歯を食いしばる。

息を荒げ、カインの刀を止めるが、次から次へと連続攻撃が続く。


(少しでも力を抜けば、刀を持っていかれる。)


「更に人間離れした身体能力や瞬発力がある。だから、手っ取り早くまず足を狙う。」


話が進むと、まるで内容に合わせるように今度は下に刃を持って来る。


「グッ!」


ミズハは体勢を崩しながらも、慌ててついていく。

咄嗟のことに余裕がなくなりつい、カインを睨みつける。


「そうすれば、スピードは少なからず落ちて戦いやすくなる。そして、ーー」


緊迫感を保ちながら、刀の押し合いをしている最中に、何故かカインの方が一瞬力を抜き、次の瞬間にはミズハの足首を蹴って、そのまま地面に転がされてしまう。


困惑する中、咄嗟に振り返るとカインは胸元から何かを取り出しミズハに向ける。


(やばい、銃だ!)


わりとスリムな銃を取り出したカインは容赦なくミズハに打ち込む。

それこそ、慌てて地面をコロコロと転がるミズハは一瞬で砂まみれだ。


「銃は常に持っておくことだ。」


「はぁ〜、はぁ〜。」


(なんか、すごい疲れた。)


息切れが終わることなく続き、なんとか立ち上がる。


「今俺がやった行動は、人間が竜人と戦いやすい戦術だ。これを習得出来れば、いざとなった時に役に立つだろう。」


「いや、なんかもう後半殺す気だったよね。」


その後ミズハの筋肉痛は悪化した。


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