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私の昔でも語ろうか ①

文字数少ないので今日は二話投稿です。

 私はカメラの映像を一通り確認する。


「よしっ、これで撮りたかったところは撮れたかな。帰って編集……」


 と思って外に出ようとすると。

 急に風が強くなり、雨がざーざーと降り注ぐ。


「あーあー」


 そういえば今朝午後から荒れるとか言っていたような。

 映像を撮るのに必死で気づいてなかったがものすごい雨。これじゃ電車も止まってるだろうし地下鉄まで濡れていってもいいがカメラまで濡らしてしまう可能性があるからなー。

 あとかばんにはノートパソコンとかもろもろ入ってるし……。


「瀬野ー。今日泊めてくれない?」

「構わない。むしろ帰るほうが危険だろう」

「何も持ってなかったらそのまま帰ってもいいんだけどねぇ」


 私は原稿作業の部屋に戻る。


「すまないけど、コンセント使うよ。動画編集する。暇だし」

「了解だ。僕たちも原稿作業を進めようか」

「うっす」


 私はパソコンを開いて動画を編集し始めた。

 静寂が部屋の中を包む。全員、作業に集中しているようだ。私は立ち上がり、キッチンに立つ。


「なんか適当に食材使うよ」

「作ってくれるんですか!」

「あるものでなんか作るよ。瀬野、いい?」

「すまないが全員分頼むよ。まだ原稿が終わらないからね。なるべく片手間で食べれるのを頼むよ」


 片手間で、か。

 だとするとおにぎりかな。炊飯器の中にはご飯がないので急速で炊いておく。冷蔵庫をみると、豆板醤などの辛味系の調味料が多い。

 豚肉もあるな……。これで肉味噌でも作るか。

 

 私は適当に料理を済ませ、作業場にもっていく。


「それにしても……。なぜじゅんぺーくんはそこまで万能なのだ? 波乱万丈とはいえ、なんでもできなければ死ぬような生活だったわけでもあるまい」

「なんでなんだろね。私にもよくわかんないや」


 おにぎりをほおばり、編集しつつもそういう会話をしていた。

 昔から私は何でもできる子供だった。それこそおかしくなる前の母さんなんかは東大……世界の大学にも行けるんじゃないかと息巻いていたくらい。

 運動神経抜群、勉学の成績も常にトップ。中学生のころからおかしくなったんだっけ。


「それに……君がマゾヒストになったルーツも聞いてみたいね」

「聞く? いいよ」


 私がマゾヒストになったルーツ。

 それはたしか中学二年生くらいの時だったかな。








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黒猫は眠らない
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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