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ゲーム開始ィ!

 ということで買ってきたファンタジーフロンティア。

 パッケージを開封する。ヘッドギアに差し込むためのソフトで、これをヘッドギアに差し込めば、ファンタジーフロンティアの世界に入れる。


 まずはキャラメイクから始めるのだ。


《こんにちは。ファンタジーフロンティアへようこそ! まず初めに、アバターの製作を行っていただきます。アバターはファンタジーフロンティアの世界での皆様の姿。変えるためにはエステチケットという別途課金アイテムが必要となりますので、慎重に製作をお願いいたします。ただし、髪の色や髪型を変えることは無料でできますのでご安心ください》

《では、アバター製作に移ります。現実世界と別の性別にはなれないとなっておりますのでご了承ください》

《まずは種族をお選びください》


 種族、か。

 私はよく使うのは双剣といって、両手で一つずつ剣を持って戦うスタイル。

 結構難しいが俊敏に動けるので便利だ。


 双剣に必須なのは素早さと攻撃力。

 近接戦闘が主になってくる分、防御力もそこそこ欲しいのは普通だが、私は裸縛りでやるので防御力は大して意味がない気がする。


 となると、種族は……。


「種族はまぁ、なんでもいっか。ヒューマンで」

《かしこまりました。では、次に顔の造形に移ります。現実世界での顔を参照いたしますか?》

「まぁ、現実世界での顔と同じでいいか。配信者だしどうせ顔割れてる」

《かしこまりました。髪型や髪の色も現実世界を参照いたしますか?》

「ああ」

《かしこまりました。では、お次に職業を選びください。なお、初期職業はこの6つとなっておりますが、ゲーム内にはたくさんあります。職業を変更したい場合は職業変更ギルドという場所に行っていただきますようお願いします》


 と、6つの職業が表示される。

 剣士、戦士、武闘家、狩人、魔法使い、神官。

 剣士は片手剣、双剣を装備できる職業。

 戦士は大剣、槍を装備できる職業。

 武闘家はナックル、爪を装備できる職業。

 狩人は弓、ライフルを装備できる職業。

 魔法使いは杖、本を装備できる職業で、神官だけは特別で、回復魔法など補助技に特化していると書かれている。


 私はもちろん剣士一択。


「剣士で」

《かしこまりました。剣士を選んだあなたが装備できる武器は片手剣、双剣となります。初期に装備する武器は片手剣、双剣のどちらがよろしいですか?》

「双剣で」

《かしこまりました》

《最後に名前を設定してください》

「じゅんぺー、と」


 私は名前を打ち込む。


《これで全ての作業が完了いたしました。では、ファンタジーフロンティアの世界をお楽しみください》


 私の視界が突然開ける。

 長閑な街で私はスポーンしたようだった。私はとりあえずメニューを開いてみる。

 メニューにはアイテムやステータス、設定などなどがあり、ログアウトボタンもある。


 ま、なんとなくは把握した。


「よし、装備脱ぐか!」


 私は装備を外そうとするが……。


[装備を外すことはできません]

「なん……だと……」


 これじゃ裸になれないではないか!

 いくら初期装備といえど少し防御力があるじゃあないか……。裸縛り、終わりを告げた。

 くそ、やっぱ裸は倫理的にダメなのか!? インナーは表示されるんだろ! いいじゃないか!


 私はその場で泣き崩れた。


「ま、泣いててもしょうがない……。男だったら脱げたかもしれないが、私は女だからしょうがない。それより、そろそろ配信始めようか」


 一応配信機材は繋げてあるのですぐに配信できる。

 私はメニュー画面にある配信ボタンを押し、YeyTubeと連動。配信が始まり、私の視界の片隅にコメントが表示されるようになった。


「イェーイ! ヲタクくん見てるぅ〜?」

『開幕からNTR発言草』

『おはようございます。裸じゃない?』

『裸縛りはどうした!?』


 と、来てくれた視聴者の人がみな口を揃えて裸じゃないことに驚いていた。

 

「いや、これね……。脱ごうと思ったけど脱げませんって言われてね……。男だったら多分脱げてる!」

『まさかの女である弊害受けてて草』

『むしろ女で脱ぐ方が少ねえよ……』

『脱ぎたい欲強すぎて草』

「まぁ、しょうがないから初期防具縛りでいくけど。んじゃま、早速魔物でも倒しに向かうかな!」


 私は早速始まりの街郊外の平原へと向かう。








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黒猫は眠らない
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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