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ブレイクダンスの世界

 偽物のことはいったんおいておいて、私は新年、少し新たな試みを始めた。

 というのも、やってこなかったことをやってみようということ。


「というわけで、最初はダンス! 今日はブレイクダンス系YeyTuberのフーリィジャパァンさんとのコラボ動画でーす!」

「どおもー!」


 フーリィジャパァン。

 6人で活動するブレイクダンスユニット。ブレイクダンスの世界大会で優勝経験のあるリーダー、松岡をはじめとしたブレイクダンスのプロ6人。

 今日はブレイクダンスを教わりに来たのだ。

 ブレイクダンスを学べば、ゲームでの動きに参考にもなるだろうし、もっと私の技を磨いていこうと思っただけだが。


「今日はブレイクダンス講習、よろしくお願いします!」

「はい! では早速やっていきましょう。まず僕がお手本のようなのを踊って見せますね」


 そういってリーダーの松岡はブレイクダンスをし始めた。

 こういうアクロバティックな動きはプロに学んで、プロから取り入れて活かす。双剣使いだからアクロバティックな動きは必須となる。

 今まで独学だったからな……。学んで、活かしてみようか。


「はい、これがまずお手本ですね。一回やってみますかじゅんぺーさん」

「やってみます。じゃ、ミュージックスタートで!」


 私は松岡さんのを見様見真似で真似してみた。

 ああ、これ割ときついな。体勢とかやってみたらわかるが。私は少し失敗しながらもお手本のように踊ってみる。

 音楽が止まり、周りから拍手が起きていた。


「すごい! やってなかったって噓でしょ? ほぼ完ぺきでしたよ! いやぁ、そう簡単にやられちゃうと俺自信なくすなぁ」

「いえ……。もうちょっと動きに身軽さがなかったというか。まだ全然足元には及びません」

「そうか? ぽんちょよりうまいと思ったけどなぁ」

「ちょっと! 僕のほうがまださすがにうまいですよ!」

「いや、でもまじすごい。やってなくてこのクオリティはまじパないって」

「なにか似たようなことをやられてたとかあります?」

「似たようなこと……。特にないですね。現実ではあまり運動はしてきませんでしたし」


 大体ゲームで動くことのほうが多い。

 

「これは磨いたらまじプロ入りも視野に入れれますよ! じゃあ、基本的な技から教えていきますね! まずは……」


 ブレイクダンスの世界は奥が深い。

 技を教わり、大方教わったところでフーリィジャパァンの人たちとコラボでダンスってみた。初心者にしてはうまく踊れたんじゃないだろうか。

 ダンスを終え、動画撮影を止める。掻いた汗をタオルでふき取る。


「いやぁ、じゅんぺーさんまじ初心者っすか? ここまで俺らについてこれる初心者なんてまじいないっすよ?」

「自慢じゃないけど俺らダンスはうまいから……」

「ほんと自信なくす。絶対磨き上げたら俺よりうまくなる……」

「ほんとに初心者ですよ? ダンスなんて高校の時の体育の時にやったのが最後だし」

「天才と呼ばれる由縁が分かった気がします。ここまでアグレッシブに動けるのはさすがです」

「天才だなんて言いすぎですよ」

「いや、ガチ天才。高校の時が最後なのにこんな動けるって……」


 そんなに褒められてもうれしくねーぞこの野郎!

 だがしかし、そこまで言われるってことは私って割とすごいのでは?


「いや、今日はありがとうございました。実はあまり真面目に覚えてくれないと思ってました」

「え、どうして?」

「チャンネル登録者数がめちゃ多いし……。新たな試みっていうことを聞いただけで少しやってみた感が欲しかったんじゃないかなって失礼ながら思っちゃって。でも真剣にダンスをしてくれて嬉しかったです」

「あー、そういう人いますもんね。私はそういうのしないですよ? ただ本当にダンスを覚えたかったんですよ。この動きはゲームでも活かせることができますし」

「あざっす! またコラボしてくださいね!」

「今度はもっと難しいの用意します」

「楽しみにしてます」


 この感覚を忘れないうちに今日はゲームで練習でもしておこう。











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黒猫は眠らない
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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