表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
190/229

ニセモノ

 初日の出が出てくる時間になった。

 私は配信を終わることにした。いろいろと刀を使用して、少し体に慣れさせているだけで配信が終わってしまった。


「じゃ、改めて……。今年もよろしくお願いします。視聴者の皆さんが私を見てくれているからこそ活動を続けられています」


 頭を下げ、ばいばいといって配信を切った。

 そして、私はヘッドギアを外し、そのままベッドに寝転がる。今日の反省は少しはあるが、それはあとでいい。私は眠い……。

 私はうとうととしていると、突然携帯が鳴り響いた。


「おわっ!?」


 誰からだ?

 かけてきた人間はマネージャーさんからだった。私は電話に出てみる。


「はい~」

「じゅんぺーさん、配信お疲れ様です」

「お疲れ様です~。どうしたんですか?」

「実は……」


 と、電話をかけてきた理由はまさかの物まねのことだった。

 私も気づかなかったが、今、YeyTubeに私のモノマネをしている女がいるらしい。美人っちゃ美人だけど、少しアバターをいじくって私に似せているような感じでゲームプレイしたり、現実での配信の時は顔を映さずに声と手だけで配信しているじゅんぺいというYeyTuber。

 あまりにも私に似せすぎているということと、そのじゅんぺいが何やら炎上まがいなことをしているらしいという報告だった。


「ちょっと動画見てみます」


 私はじゅんぺいと検索し、動画を視聴してみる。

 キャンプ動画なんてものがあったので、開いてみてみる。すると、芝生の上で直に火を焚いていたり、包装の袋が風で飛ばされてもいいやと言って拾いにいかなかったりしている。

 ああ、これはまずいかもしれないな。

 でも、これは訴えるにしちゃ証拠が弱い。私の物まねをしている確証はないし、ただ名前が似てるだけという言い逃れもされるだろうな……。


 ゲーム配信のほうを見ても、たしかに私に似せている。シルエットでみたらまるっきり一緒だし、遠目で見たら気づかないくらいには。

 私に似せることで私の視聴者を引き込もうという話かな? 


「これひどいな」


 思わず笑ってしまった。

 私はマネージャーさんにとりあえず様子見ということを言っておく。


 この手のやつはいずれ私の名前を出す。一応、配信だけは毎日確認しておくか……。捨て垢でも作って……。と思ったが、そういうのは事務所のほうでもやるかもしれない。

 変に私が要注意ですっていうツイートをしても、相手側が似せているだけっていったら私も炎上する可能性もある。というか多分する。から今は手出しできないな。


「こう、私に似せていてもそういう炎上しそうなことをしてなければ別にいいんだけどなぁ」


 動画を大まかにみていくと、ところどころ差別発言をしていたり、ほかの大手実況者さんたちを見下すような馬鹿にした発言をしたりしているのが目立つ。

 これは悪意を持って私に似せていることはまるわかりだな。名前もじゅんぺいにしている時点で確信犯だろうな……。


 とりあえずTwitterを見てみる。

 じゅんぺいとサーチしてみると、やっぱり見ている人がいるようで、過激なのおもろいとか、じゅんぺいってこれじゅんぺーの第二の垢?とか言われてる。

 だが、アンチも多いようだ。じゅんぺいと名前を似せてじゅんぺーに飛び火させようとしているという意見や、単純に発言などをたたいてる人もいる。


 これ、本当に今行動しないとまずいかな。

 私に飛び火してきそうだ。一応、そういうツイートはしておこうか。

 

 なんで新年からこういうのに頭を抱えなくちゃならんのだ。










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


黒猫は眠らない
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[一言] なまじ知名度が有るせいで、次々にトラブルが舞い込んできますね…… 一番の問題は知名度で理由付けできないトラブルも多いことですけどww
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ