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武器を変えてみよう

 バフをかける職業ならたくさんある。

 バフ専門の職業もあるくらいで、初期職は少ないが、転職する職業は結構多いよなこのゲーム。


「上級職とかやっぱとったほうがいいのかな」

「じゅんぺーさんならとれますよ」

「とれるかどうかじゃないんだよなぁ。今受けても画にならないし」


 ずーっと初級職のままだったし、中級職の試練は今となっては簡単だと思う。

 だからこそ配信内ではやりたくないんだよな。


「料理作ってるのはいいけど、ずっとこの画面だとそれはそれでつまんないな」


 戦闘は体を思い切り使うから華やかさはあるほうだ。でも料理は一切魅せるような動きをしていないため、いずれは飽きが来ると思う。

 料理自体、仕込みなど地味な作業ばかりだしな。


「私自身、そういう料理系じゃないし求められてるニーズは違うんだよ。やっぱバトルだわ」

「そうですわね。やっぱじゅんぺーさんはバトルしてたほうが生き生きしてる感じがしますわ」

「武器を変えてみるか」


 私はまた斡旋所に向かう。

 剣士に戻り、レベルも元に戻った。そして、今度は黄金の双剣ではなく、始まりの街に売っていた南蛮刀という武器を購入し、装備。

 刀という武器ジャンル。刀はフォルムがものすごくいいので、人気がすごい。漫画とかでも侍キャラとかは刀を腰に差しているからな。


 鞘があって、刃が片方しかない。

 技物でもないこの普通の刀は本当に見た目も力もそこそこしかないが、それでもなお美しいと思わせるのは刀の魅力だろうか。


「じゃ、さっそく魔物倒してみるか」


 私は始まりの街の平原に向かう。

 初期武器のような武器だが、レベル差で苦戦することはないだろう。私は刀を腰に差し、平原を歩く。 

 ウシの魔物が突撃してきたので、私は刀を抜いて素早く切り裂いた。私は鞘に刀をしまい、キン……と音が鳴った後、ウシの魔物が膝をつき、倒れるのだった。

 これは双剣ともまた違うな。勝手が違うから少しやりづらいがいいなこれ。


「ちょっとなれるためにもう少し狩ってこう」


 私は刀を手にして、ほかの魔物に突撃していった。

 今度はカウンターのような感じでやるのではなく、動く。とにかく動く。守りに徹するのではなく、攻めに徹する。

 刀をたたきつけたり、回転切りをしてみたり。

 刀も慣れてくると案外動きやすいものだった。


『刀使うじゅんぺーもいいな』

『美人が刀使うのいい……』


 と、視聴者の反応もおおむねよかった。

 もちろん、双剣のほうがいいという声もあるが、双剣だけじゃなぁとも思う。やっぱり武器は何個か使えておいたほうがいいかもしれない。

 そのうち武器規制ダンジョンなんていうものも生まれそうだし。このメーカーのゲームの前作でそういうのあったから。


「っと、なんだあれ」


 魔物を倒していると、ちょっと不思議なものが目に入った。

 魔物の数が異様に多い。魔物の大量発生が起きている。百そこらはいるであろう魔物の軍勢が呑気に平原の草を食べていた。


 ちょうどいいな。


「いいところに魔物の大量発生! 倒しまーす!」

『豚さん逃げて~~~~!』

『戦いを好む侍よ……』











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黒猫は眠らない
新作です。VRMMOものです。
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