登録者数400万
古代種キンシを仲間にした後、パルツェのところに戻り地上に戻って私はログアウトすることになった。
というのも、この後用事がある。マネージャーさんが渡したいものがあるということで、私はとりあえず待機することになったのだった。
現在の時刻は昼の1時。
1時ちょうどにインターホンが鳴らされたと思うとロビーにマネージャーさんが立っていた。私はマネージャーさんを通し、来るのを待つ。
「どうも。生で会うのは久しぶりですねぇ」
「そういや会ってなかったね」
「じゅんぺーさん基本的に引きこもり体質ですからなかなか会えませんよ」
「外にはあまり出ないもんね」
用事があるとき以外は基本的に家でゲームしているからな。
「それで渡したいものって?」
「これです、社長がチャンネル登録者数が400万越えたことを祝福して温泉旅行のチケットを……」
「よん、ひゃくまん……?」
「え、超えたの気づいてないんですか!?」
私は自分のチャンネルを開いてみる。
すると、登録者数がまさかの400万。え、なんでこんな伸びてんの? ただゲーム配信しているだけのチャンネルなのに。
この前300万いったばかりだろ!
「すげえ……」
「ということで、温泉旅行のチケットです。明日が有効期限なのでなるはやでお願いしますね」
「そんな期限ぎりぎりなの渡すなよ……。絶対もらって忘れてただろ」
「……まぁ、有名温泉地のものすごく高い旅館ですから。お友達でも誘っていってきてくださいな」
と、マネージャーさんは帰っていった。
マネージャーさん忘れっぽいところあるからな……。この温泉旅行のチケットは四人まで連れていけるらしい。
どうせなら四人で行きたいよな。サンキチは連れていくけど美春は忙しいかな?
まぁ、だめもとで連絡してみようか。
連絡すると、少したって返信が返ってくる。
『今日はオフだからいけるよ! 明日も午後までならいける!』
『温泉! いいわねぇ。いくわ』
ということで、駅前で待ち合わせすることになった。
駅前につくと、二人がすでに待機していた。
「いやぁ、太っ腹だねぇ。ボク、そういう高級旅館は初めてだよ」
「有名旅館なんでしょ? 高くて私じゃ絶対いけないわ」
「見てくれてる人が多いから社長も私の機嫌を損ねないように必死なんだろうねぇ。うちの事務所は大手とはあまり言えないからね」
「10万こえてるひとはちらほらいるよねでも」
「400万いってるのはわたしだけだぞ」
桁が違う。
ものすごく稼いでいるので、社長も手放したくない一心で私の機嫌を取っているんだとみている。まぁ、社長ものすごく優しい人だからやめるつもりはないんだけど。
「じゃ、温泉旅行にしゅっぱーつ!」




