表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
162/229

空へ旅立とう!

 魔素リンをパルツェのところにもっていく。

 パルツェはレンチを手にして、飛行機の機体を作っていた。魔素リンを持ってきたと声を上げると、やっとだああああ!といううるさい声が聞こえる。


「機体も今完成したし! あとはソレをエンジンに注ぐだけ! 私の設計にミスがなければ……これで飛べるはずだよおおおおおおお!」

「そりゃよかった。じゃ、魔素リンいれるよ」

「ここが燃料注ぎ口ね! 溢れないように気を付けて!」


 私は持ってきた魔素リンを注ぎ入れる。

 満タンに入れて、パルツェとともに、飛んでみることになった。飛行機は5人まで乗れるように設計したらしく、今回は私がパルツェの後ろに座って飛ぶことになった。

 席に座ると、ベルトを締めるように言われた。天蓋なんてないので、落下防止用だろう。落ちてもいいんだよ私は?


 ま、素直に従っておこう。


「じゃ! 飛ぶよ! 私の夢を乗せた飛行機……。発進だぁ!」


 パルツェは飛行機を走らせ始めた。

 飛ぶためにはまず滑走が必要であり、徐々に浮いてくる仕組みなのだとか。ここは現実世界と同じだな。

 ヘリコプターのような羽はついてないから滑走がどうしても必要になってくる。


 この滑走は思い切り私たちにGがかかる。


「浮き始めた! 順調順調!」


 機体が浮き始め、そしてついには。


「そ、空だぁああああああ! 空についたよおおおおおお! 安定して飛行してる! エンジンの調子も悪くないよおおおおお! やったぁあああああああ! 成功だぁああああああ!」


 と、上空で、パルツェがものすごく喜んでいた。

 この鉄の機体は上空でバランスを崩すこともなく飛んでいた。雲を突き抜け、太陽に照らされながらパルツェは操縦桿から手を離し、私と手を取り合う。

 よかった。


「って、あれなんだ?」

「ふぇ?」


 雲の上を飛行すること数分。

 目の前に見えたのはなんと浮かぶ大地。山の上にあるとかそういうのじゃなく、本当に浮かんでいる。

 思わず私たちは見とれてしまった。少しだけ近寄ってもらうと魔物もいるようで、その空に浮かぶ大地を闊歩している。


「空に島がある……?」

「不思議だねぇ! でも危ないから今は行かないよ! ここで壊されちゃったら私たち帰れなくなっちゃうしメンテナンス道具だけはもっていきたいの!」

「そうだね。わかった」


 パルツェは旋回し、再びパルツェの整備場に戻ることになった。

 大地に再び降り立ち、パルツェは感動のあまりうれしくて泣いているようだった。


「ありがどぉおおおおお! じゅんぺーちゃんのおかげで私の夢が叶ったよぉおおおおおお! じゅんぺーちゃんならたくさん乗せてあげるがらねぇえええええ!」

「私以外は?」

「お金はとるけど乗せるよおおおおおお! じゅんぺーちゃんは無料でいいよおおおおお!」

「ありがとう」


《ワールドクエスト:人類の夢 をクリアしました》

《空島が解放されました》

《天界にもいけるようになりました》









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


黒猫は眠らない
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[一言] ラ◯ュタ……じゃ、ないな、囲い込む様に発達した積乱雲が無いし……なんだ、ただの浮遊島か
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ