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腹が、減った

 妖鋼石は手に入れた。

 あとはグラビエナ砂漠国にある魔素リンというものだけだが、気が付くと今の時間は夜になっていた。

 星空を見上げて、パルツェは。


「もう夜か! さすがに危ないね! 明日にしよう! 宿をとるからこの国から出るときに話しかけてね!」


 といって、パルツェは走って去っていった。

 夜は強制的に休むことになるらしい。まぁ、さすがに昼ごはんも夜ご飯も食べてないから私も正直疲れてるしこれ以上やるつもりはなかったが。

 私はログアウトして、財布を手に持つ。


「どこかに食べに行きますか……。今から作るのちょっとめんどくさいし」


 私は外に出る。

 雨は降っていないが、とても寒い。もう秋だもんな。10月だもんな。10月の後半だし、そろそろゲームのほうでもイベントが来そうではあるよな。

 ハロウィンイベントとか。


 さて、どこで飯を食べるか……なんだが。


 私は適当に歩いていると、コンビニを見かける。

 コンビニの中から髪を金髪に染めた女の子と、茶髪の女の子が出てきていた。社会人っぽいけどギャルだな。今もいるんだ。

 私はギャルを見ているとぱちくりと目が合う。


「あ、じゅんぺーさん!?」

「あ、本当だ……」

「おろ? 私を知ってるの?」

「もちろんですとも! コラボしていただいてありがとうございます!」

「コラボ……?」

「馬鹿! あの時はVの体ででしょ! あの、初見じゃわからなかったと思いますが、罪と罰です」

「……あーっ!」


 賽河原 罪子と罰目!

 へぇ。リアルだとこういうギャルなんだ。


「へぇ。Vのときとはだいぶ印象が違う……」

「そうですか?」

「あっちはパンクロック系だけどこっちはギャルだな」

「そういう風に見えてるんですか!?」

「うん」


 Vの中身に会うのは初めてだな。

 そもそも私自身、VTuberそこまで知らない。興味がないのもあるが、昔めちゃくちゃ失礼な対応を大手の事務所にされてそっから敬遠するようになったのもある。

 だからあまりVとはかかわってこなかったから中身は誰一人としてあったことがない。が、やはり中身を知るとギャップがあってがっかりする人はするんだろうななんてのは思ってしまうな。


「じゅんぺーさんは何をしにきたんですか?」

「どっか美味しいとこないかなってレストラン探してた。二人は?」

「夜食を買いに……。雑談配信、今日する予定で、その前に夜食で腹を満たしてからと思いまして」

「おお、じゃ、食べ終わったら見に行くよ」

「本当ですか!? ありがとうございます!」

「いいってことよ。じゃ、私お腹すいてきたからまたね!」

「は、はい!」


 まさか中身に出会えるとは。

 偶然って怖いな。


「寿司食いに行くか……」


 高くついちゃうのは仕方がないか。

 焼肉でもいいが、今日は魚の気分。









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黒猫は眠らない
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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