古代種再来!?
戦いが終えて、気になったことは水焔龍の蜘蛛という種族。
炎龍人とアトラク=ナクアの力が混ぜ合わさったと考えればいいのだろうけど、本来アトラク=ナクアは炎龍から絶滅の危機に追いやられた魔物。
ということは相性が悪いから合体できないはずなのだが。もしかすると、全部の種族は相性とか関係なく合体できるということだろうか。
テイマーの人はもしかしたらそういうの分かってるのかな?
「今配信見てる中でテイマーの人っている?」
と聞くと。
『私テイマー!』
『俺も!』
続々とテイマーだという声が上がる。
「テイムした魔物が死にかけたとき、自分はその力を得ることができるの?」
『できなくね?』
『いや、私出来たよ? 5体死にかけさせて1体だけだけど』
『俺もできた……。2体』
『もしかして確率で力を得るかどうか決まるとか? 古代種は確定で力を得ることができるのかもしれないね』
なるほど。本来は確率で力を継承というか、もらうことができるという感じか。
古代種は確定で力を得ることができるのだとすると納得は行く。わざわざ古代種と銘打つあたりほかのモンスターとは違うのだろうし。
あと、そういえばレベルが50を超えたな。
50を超えたらあの炎龍の紋章がある部屋に来いって言われたんだけどこの種族でもいけるのだろうか。検証する前に力が変わったけど。
ただ、炎龍の紋章は相変わらずあるし、いけるのかもな。あとで行ってみよう。
『ふむ……。これはのちのち調べてみる必要があるわ。古代種をもっと深堀して調べていくことにしましょうか』
「あ、ヒステリア。今見てくれてるんだ。レベル50超えたから炎龍の紋章の部屋に明日行こう!」
『いいわよ。あなた、本当に興味が尽きないことばかりしてくれるから飽きないわ』
『百合の波動を感じる……』
『片方は考古学者、片方は変態……』
『挟まりてぇ……』
『↑死刑』
『百合の間に挟まるのは死よりも重い重罪なのしってたか?』
『じゅんぺーって男性とあまりかかわらないのに女子とかかわることめちゃ多いよな』
『罪と罰、ヒステリア、ウヅキ、ミツキ……。分かってる範囲でも女しかいねぇ……』
『ゼノは男ですから』
『ゼノといえば漫画家家訪問百万再生超えたな』
「あ、確かに超えてたね。見てくれてありがとーう! あれはマゾヒスト要素ないけど我慢してね?」
そういえば変態で思い出したが……。最近、そういう欲求を満たしてないな。忘れてたというか……。思い出して来たらちょっとムラムラしてきちゃった。
「……マゾ、か」
『おい、何を考えている』
『早まるな!』
「最近、痛いの受けてないんだよね……」
ここらで激烈なのもらってもいいだろうか。
どういうのがいい? 一体のモンスターにぼこぼこに殴られて死ぬか、複数の群れモンスターにフルリンチにされて死ぬか。
うーむ。どちらのほうが気持ちよくなれるだろうか?
「あ、あれは魔物だな!?」
『おい馬鹿!』
『最近変態要素少ないと思ってたけど通常通りで安心した』
『俺らは何を見せられているのだろうか』
デカいサソリ型のモンスターが闊歩していた。
『あのサソリは……古代種の図鑑に載っていたような気がするわね』
『また古代種で草』
『古代に生きろって……こと!?』
古代種とか知るか!
私はサソリの前に姿を現す。そして、私は大きく手を広げる。
「サソリ! その尻尾のとげとげで私を突き刺して毒で溶かすのだ……」
サソリは威嚇体制をとっていたが、なんかやめてしまった。
「おい、サソリ! どこへ行こうというのだね!」
サソリは振り向き、そそくさと逃げようとしている。
私は回り込んで通せんぼ。逃げられまい。
「逃げるな! 私を殺せ!」
だがしかし、サソリは地面を掘ってどこかに行ってしまった。
「また、お預け……」
『古代種が逃げるなんて相当だろ』
『変態は魔物よけになる』
『お預けプレイ再びで草』