来世の為のブーケトス
この作品には、残酷な発言、表現や下ネタは一切ありませんので、どのような方でも気軽に読んでいただけます。
僕は東野 春16歳の高校一年生。
どこにでもいるような、彼女を求める高校一年生。
そんな僕の前に、運命の相手が現れた。
二学期の終わり頃、クラスに転校生が来たのだ。
白髪の美少女だ。小柄で、内気な感じの女の子。
ちなみに、髪型はショート。彼女は、クラス中の注目を集めた。
「じゃあ、今から自己紹介をしてもらうので、よく聞くように。」
「はじめまして。池田 美月・・・です。」
声が震えている。思った通り、内気っぽい。
それから、何もなかった。
そんなこんなで、年末。
「今年は、おじいちゃんの家にお前のいとこも来るからな。」
「えっ?!父さん今何て?」
「だから、おじいちゃんの家にいとこも来るからって。」
きいてない。僕にいとこがいたなんて。初耳だ。
「えっ。僕いとこいたの?」
「あれ?言ってなかったっけ。」
「とりあえず、いとこもいます。」
こんなことを言われて、困惑しながら過ごしていたら、年が明けた。
正月
「おじいちゃん。明けまして、おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。いとこはー?まだ来てないみたいだな」
「おう。よう来たな。いとこなら、まだ来んぞ。三十分後くらいにくるわ。」
なにげに、いとこと会うのは、初めてかもしれない。
そんな事を考えていると、インターホンがなって。
「おっ。来たかな。入ってこーい。」
扉が開いた。すると、白髪美少女が入ってきた。
僕は、驚いた。あの転校生だ。
「えっ。いとこって。この子?僕がいるクラスの、転校生いとこ?」
「転校生なの?」
と、父さんと話していると、いとこが話しかけてきてくれた。
「学校でお会いしましたよね。」
彼女は恥ずかしそうに言った。
彼女は、僕の隣によってきた。
「あなたが、いとこだったんですね!!」
うわ~。一気に表情が明るくなったな〜。
とりあえず、何か言おう。この笑顔を壊さないためにも。
「学校でもよろしくね。」
こんな雑な感じでよかったのか?
彼女はどんな反応してるだろう。
彼女は笑顔で「はい!」と答えた。よかった〜。
正月以降僕達は、よく遊ぶようになった。
昼食も一緒に食べたりと、だいぶ仲が良くなった。
美月が僕の家に遊びにきたり、僕が美月の家に遊びに行ったりすることが、毎週日曜にある。
その時何をしているかというと、まぁゲームだね。
例えば、スーパー●リオブラザーズとか対戦じゃない物しかやらない。
ほら、美月って優しいからゲームでも人を殺らないらしい。
優しさって、美徳だよね。
そんなある時、僕はふと思ったことがある。これは僕の勝手な偏見だが、これって恋人がやる事じゃないの?
そんな事を考えていたら、美月が急に話し掛けてきた。
「今度、どこか行こうよ。」
あ〜もう、デートのお誘いにしか聞こえない。
断ったら嫌われるかなー。嫌われたくないなー。
でもなー。一緒にどこかいくとなー。嬉し過ぎて顔緩みまくって、キモがられたりしないかなー。とか思うとこわいなー。どうしよっかなー。全然答えないから不安がってるなー。可愛いなー。
とりあえず僕は、「どこ行く?」と返した。
「それはまだ考えてなかった・・・」
彼女は口と目を0の形にして答え。
「じゃっ、考えといて。帰るから。またね。」
といって家に帰るやいなやどこが良いか調べた。
良い場所は沢山あるが、高校生のお小遣いでは厳しい所ばかりだった。
唯一行けそうなところが、山だった。
それも一泊二日のキャンプ。道具無いしどうしよう。とりあえずここはどうか聞いとこう。訊くとすぐに
「道具なら二人分あるよー。」と返ってきた。
返信早ー。じゃあここで良いか訊くとokと返ってきた。
だから返信早いって。
キャンプ当日
朝迎えに行こうとしたら、迎えに来られてしまった。畜生。
親がいないから完全に二人だ。キャンプの時使う薪代くらいは出そうと思ってたのに、薪が無料だった。僕何もしてない。
どうするか考えた結果、近くの牧場で何か適当に奢ることにした。これぐらいしら出来ることないもん!自分の無能さを自覚した。悲しい。
何も出来なくて悲しんでいると、美月が「料理の方はお願いします。」と言ってきた。
そういえば料理出来ないってじいちゃん家で言ってたわ。
まぁいいや。母さんの帰りが遅くて、父さん料理出来ないから僕が作ることも、多々あるから料理はまだ出来る方だ。
良かった~出来ることあって。
僕が「何作ればいいの?」と訊くと、「エビピラフー」と返ってきた。
エビピラフかー。作ったことないけど、何となくで作ってみたらちゃんとしたのが完成した。
あっちはお皿用意してくれたかなー、と期待して振り返ると、椅子に座って寝ていた。おいー。
とりあえず準備して、お皿に盛れば完成っと。
できたから起こさないと、そう思って起こしに行ってみたが、全然起きない。
どうしよう。少し雑だが、椅子を揺らしてやると起きた。
「できたよ。」と言うと眠そうに立ち上がった。
絶対朝弱いタイプだ。この寝起きちゃんは、しっかり目を覚ました後、反省したようです。
食べて片付けたあと、テントの中で寝る訳だが、何故か僕のテントに美月が入ってきた。その時美月が囁いたのがこちら。
「一緒に…寝よ………」
これは大変だ!クラスの奴にバレたら死刑確定だ!
ズルい。この表情はズルすぎる。
嫌われたくないので、僕は一緒に寝ることにした。
この夜は山というのもあって、星がとても綺麗に見えた。
そんな中美月が、
「実は、君がいとこだっていうのは知ってたんだ。だから転校してきたんだよ。写真見せてもらってすごく格好良く見えたんだ。それで同じクラスになりたいって言ったら、してくれたんだ。」
と、美月はいきなり言ってきた。僕は何でそんな面倒な事をしたのかわからなかったから、「何でそんな面倒なことにしたの?」と訊いた。
それに対する返事が、
「あなたが好きだから。」
だった。
その後話を聞くと、僕が車にひかれそうになった人の腕を引いて、助けたのを見ていて、それがキッカケにらしい。
僕は照れくさくなって反対を向いて「おやすみ…」とだけ言って眠りに落ちた。
翌朝
僕達は帰る準備をしていた。
そして美月の親が迎えに来て、僕達は家に帰った。
翌日自宅
「来週親戚の結婚式があってな、それに出席するから。」
学校
「今度親戚の結婚式があるって話聞いた?」
と美月に訊くと、「聞いたよ。」と言われた。
「昼休みちょっといい?」と訊くと、「いいよ。」と言って貰えたので、昼休みに時間を貰うことにした。
昼休み
「僕も美月のことが好きだよ。」
とだけ言って教室に戻った。
親戚の結婚式
最後にブーケトスをやると言うので、美月はそれを取る気満々だ。俺と一緒にはなれないけど、他の人ときっと上手くやるさ。
そう思っていたらブーケが投げられた。キャッチした
は………………美月だった。
美月はそれを僕の所まで持って来て、「来世で一緒になれるね。だって私達には、ブーケがあるんだから。」
と、言った。
今世では一緒になれないが、来世では一緒になれるだろう。
だってこのブーケは来世の為のブーケだから。
僕達はこのブーケのおかげで一緒になれる。
僕達の人生は、来世が本番だ。
初めまして、堀形秋季です。
この度は「彼女がキャッチしたブーケは来世の為にとっておくらしい」を読んでいただきありがとうございます。
まず最初に、『話の内容の省略が1行空けるという形で表しております』。
皆さん短い方が読みやすいかと思います。
本当は長いのが書けないだけですがw
いとこ同士の恋愛は不純と言われたり、子供ができた時、障害児が産まれることが多いと言われるので、来世にしました。
この作品は夢でいとこの恋物語が出てきまして、それを作品化させていただいた物になります。
僕のモットーは、「誰でも読める小説を書くという物になります。」
下ネタが嫌いな方もグロい系、ホラーなどが苦手な方もいるのではないでしょうか。
そのような方々にも気軽に読んでいただける物が書けたのではないかと思います。
この作品を面白いと思っていただけたなら次回もよろしくお願いします。
学生をしながら、気ままに小説を書いているだけの僕ですが、これからもよろしくお願いします。