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女装戦記  作者: 水城 漣
第2章 『男娘の暗殺者』
7/12

第7話 『新たな刺客②』

紅軍黄国防衛隊司令本部一等会議室。


『···昨日、河口旭副司令長が何者かの手によって殺害された』


司令長はスクリーンの前で重々しげに口を開いた。

その内容は驚くべきものであった。

数千人の招聘された班長らはどよめく。


『···静かに。この訃報が届いたのは今朝方。とあるホテルの一室にて死体となっている姿をホテルマンが発見したようだ』


スクリーンには大きく、河口旭の遺体が映し出された。

その姿は死体とは思えないくらい綺麗なものだった。

まるで寝ているかのように。


『発見当初はバスタオルを背にベッドの上でぐったりと倒れており、全裸だったという』


そして、映像は河口旭の首を拡大する。

そこには青紫色の痣があった。


『見て解るように、首元に青い痣が見える。恐らく犯人によって絞殺されたものだろう』


次に映像は河口旭の下半身へと移動する。

勿論、死体の証拠映像な為モザイク処理など成されてない。

だが、死体とはいえ、直視するのは申し訳ない気もする。


『···ここからは過激な話となる為、気分を害したものは俯いても構わん。···河口旭の膣から謎の液体が垂れていた。それは白濁していて粘性のある液体だった。今現在これが何かまでは特定できていないが、この液体と共に河口旭の血液が膣から採取された。恐らく何らかの睡眠薬。又は麻酔薬を強引に膣から注入され、昏睡状態のところを殺害されたものと予想する』


だが、そんな液体の存在は今まで確認されたことない。

それに膣から注入される薬など初耳だ。

辺りはまたどよめく。

だが、そんな中一人、礼だけは違った。

礼だけはその液体が何なのか解る。


『···静かに。河口旭は前日とある遊園地で年下の少女と逢い引きをしていたという目撃情報が多々ある。同様に死体が発見されたホテルの受け付け係にも話を聞くと、小柄で18歳ぐらいの少女と仲良さげにしていたという。遺体現場からは少女のと思われる髪の毛や指紋、更には河口旭の遺体のあちこちから検出された。···信じたくない話だが、河口旭はこの少女に殺害されたものと特定できる』


最前線上がりの副司令長が少女に殺害される?

三度辺りの静寂は崩れる。


『···我々は副司令長を易々と殺害された。だが、これ以上犠牲を増やしてはならない。何としても少女の身柄を拘束するのだ。···だが、一つだけ残る不安要素は蒼軍の存在だ。紅軍上官を殺害された以上、民間の手による攻撃とは考えにくい。裏で蒼軍の手回しが行われていると考えるのが妥当だ。しかし、今回の犯人は少女だ。つまり、蒼軍は女性スパイを雇っている可能性もある。犯人特定の際はなるべく隠密に動いてほしい。最後に、これまで黄国防衛に死力を尽くしてきた河口旭副司令長に黙祷を捧げたいと思う。···黙祷』



   ◇   ◆   ◇



「···と言うわけ」

「成程。それで私達はその副司令長殺しの犯人探しをすればいいわけじゃな」

「みぃわるいひとあてるのとくいだよ!!」

「···いや、今回はいい」

「ん?何故だ?」

「今回の犯人は確実に男だ。しかも質の悪いことに女装をしている。つまり、その状況は私と全く同じ。もし、犯人が特定されたら上の人はこう思うでしょ。···まだ女装スパイがいるかもって。そうなったら私の立場も危うい」

「なるほど。···というかその前になぜ犯人が男って解ったんじゃ?目撃情報じゃ可愛い女の子だったんじゃろ」

「い、いや。それは···、」

「礼。私達はお前のチームだ。隠し事など無用だろ?」

「隠し事というか、···まぁいいや。話すよ」


私は三人に男である証拠を話した。

死亡した副司令長の膣から垂れていた白い液体の正体を。血液の正体を。


「つ、つまり!男の突起物はわ、わたしたちのアレに入れるモノじゃと...///」

「あ、あんなのが入っちゃうのか···///」

「うー。そんなこわいことしていいことあるのー?」

「良いことって言うか···、それが生殖の方法だし···」

「せいしょく?」

「ま、まぁ要するに子供を作るってこと」

「子作りなら妊娠薬を飲めばよかろう」

「それなしでできるんだよ。男と女では」

「そうだったのか···」

「でも血がでたんだよね?いたそう···」

「確かに。女同士での子作りは···その、か、快楽が生じるが、男女は痛みしか起きんのか?」

「いや、最初は確かに痛いらしいよ」

「最初は?」

「う、うん。でも後々はそれが快楽に変わる···らしい」

「ほう。ちょっと礼。試させてくれ」

「ちょっ!脱ぐな脱ぐなッ!」

「れいー!わたしもれいのそれいれてみたい!」

「未唯も脱ぐなあッ!!!!」

「···わ、私のアレは小柄だが、礼のは入るかの···?」

「おい美保も何脱ごうとしてんだよッ!」

「さぁ礼!私の中にッ!」

「れいー!いれてー!」

「れ、礼···キツかったらすまんのじゃ···///」


「お、お前ら止めろォォォォ!!!」



   ◇   ◆   ◇



「お前ら冷静になったか?」

「あ、あぁ。すまん。取り乱した」

「すまんのじゃ」

「ごめんなさい···」

「···お楽しみは終わりましかかィ?」

「あ、ミドリ。丁度良いところに。例の情報は手に入れた?」

「一応手に入れましたよォ。ですが、数時間前に情報収集の依頼を寄越して、期限が今までってちょいと部下使い荒すぎやしませんかィ?」

「ごめんごめん。今度なんかするからさ」

「しゃーなしですねェ。それじゃあ、今度一緒にホテルに···」


「「「^^」」」


「···まぁ冗談もよしとして。大まかな目撃情報は纏めましたよ。大体、河口さんとその犯人は一年ぐらい前からお付き合いなさってたようですよォ」

「一年前から···」

「そうですねィ」

「一年前から殺害の計画のために恋人を演じてたと?」

「恐らく。随分と面倒なことしますよねェ」

「···相当、狂ってる奴かもな」

「ですねィ。一応外見の話も集めたんですけど要りますかィ?」

「それはいいよ。相手も女装だし、姿は変えられるからね。その情報は宛にならない」

「ですねェ」

「他に得た情報は?」

「うーん。目ぼしいのは特に。如何せん情報収集期間が短すぎますんですァ」

「そうか。ありがと。これからもいろんな情報を頼むよ。特に、犯人は一人目を殺害し終わったんだがら二人目へ動く可能性が高い。だから、上官に急に交際相手ができたとかいう情報には敏感にな」

「了解ですァ」



   ◇   ◆   ◇



Topics27 【一等会議室】

一等、二等、三等と、増えるにつれ収容人数が減る。



Topics28 【白い液体】

何だろうネ



Chatting1 【ヒソヒソ話】

町にて。

「ねえ。あそこ歩いてるのって礼ちゃんじゃない?」

「ほんとだ!写真!写真とらなきゃッ!」

「にしても生で見る方が映像よりもっとかわいいんじゃない?」

「確かに!」

「···それにしても生で見てもお胸は···」

「うん。でも、お胸がない代わりにその美貌を授かったんだよ!羨ましい!」

「確かにねぇ。まぁ私は礼ちゃんのお陰でぺったんこも行けるようになったわ」

「それあるかも!」

「私は礼ちゃんは好きだけど、ぺったんこな人はそういう目では見れないかな···」

「私もまな板はちょっと···。せめてCはほしいよね」

「あっ、わかる!」


礼「···」



Chatting2 【おっぱい】

「なぁ。やっぱり、おっぱいってあった方がいいの?」

「どうしたんじゃ突然」

「いやさぁ。···まぁいいや」

「別に胸などただの飾りだ。世の中には胸で相手を決める輩もいるが、それは相手に対して失礼だ。私は礼がまな板だろうが好きでい続けるぞ(Dカップ)」

「···」

「そーだよ!れいはそのままでいいんだよ!おおきすぎてもただじゃまなだけだよ!(Eカップ)」

「···」

「そうですァ。胸で見るなんて馬鹿のやることですァ。まな板だろうが胸を張って生きていけばいいんですよォ(Bカップ)」

「···」

「そ、そうじゃぞ。胸など大きくても意味ないのじゃ!(最近膨らんできて嬉しがってる)」

「···」



Chatting3 【電話】

礼 「はぁ。お前だけが私の仲間だよ···」

ミア『は?どういう意味!?』



Chatting4 【礼の心】

···はぁ。

って、私は何を考えてるんだ!

私は男だ!男だから胸はないのは当たり前だ!

というかなんで悲しがってるんだよ!

私は男なんだからいいんだよ!

いいんだよ。

···いいんだよ。

って、だからなんで悔しがってるんだよ!

胸はないのは当たり前なんだよ!

そうなんだよ!

···はぁ。

Chattingというのは雑談という感じです。

男の娘は胸がないからこそ素晴らしいんですよね()

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