第6話 決意、エリーを捜せ!
その日の夕方、翠月の食堂で夕食を摂っていた。雪華姉さんとキャンディは「持っていってあげるから部屋で休んでなさい。」と言ってたけど、「大丈夫だから。」と押し切ってみんなと食堂で摂っている。
「ねぇ、ミウ。やっぱり部屋で休んでなさい。顔、辛そうよ?」
「うん。雪華姉の言う通りだよ。無理して食堂にいることないよ?」
注文する時も食べ始めた時も私が真剣な表情をしていた為か、まだ具合が悪いと思われたみたい。
「ううん、大丈夫。具合が悪いわけじゃなくて、考え事してたの。ごめんなさい。」
「考え事って、夢の事?」
「夢の事そのものじゃないの。もし同じような事が実際に起こったとして、今の私じゃ何も出来ないなって・・・」
「ミウ・・・」
「ミウちゃん・・・」
二人は返答に困った顔をした。「夢の事でしょ?」と一笑に付す事も出来た筈だけど、二人はそうはしなかった。私の真剣さを分かってくれたみたい。だからこそ、やっぱり二人を失う未来なんて来させる訳にはいかない!
「だから二人にお願いがあるの。雪華姉さん、私に武器での、短剣や小太刀での戦い方を教えて欲しいの。あと、キャンディには魔術の使い方を。前に教えてもらった時は上手く出来なかったけど、今度は頑張るから。私、ただ待っていれば”あの人”が帰ってきてくれると思ってた。でも、あの夢のお蔭で気付けたの。それじゃ”あの人”の宿題をこなした事にならないって。どんな時にも決して未来を諦めない。それが”あの人”の言う”魅力的な女性”なんだって。だからお願い!私に力を貸して欲しいの!!」
二人はしばらく顔を見合わせた後、小さく頷いた。その口元には笑みが浮かんでいる。
「伊達に死にかかってたワケじゃないのね。そうね、”あの人”もきっとそれを望んでると私も思うわ。あ、”戦う事”じゃなくて”未来を諦めない事”をね。」
「ミウちゃん、なんか私より大人になったみたい。よ~し、そういう事ならビシビシいくからねぇ~?」
「ありがとう、二人共!よしっ!明日から頑張らなくっちゃ!!」
笑顔で小さくガッツポーズする私。道のりは遠い。でも、遠くても難しくてもやるしかない!!
「あ~でもミウ。張り切ってるところを悪いけど、休む事も大事だからね?」
「そうそう!休むときはしっかり休む!やるときは妥協せずにやる!師匠からの受け売りだけどね~(笑)」
あ、釘刺されちゃった・・・。さすがに私の姉たちは私の事よく分かってらっしゃる。
「はぅっ!そ、それじゃあ、今日行きそびれた本屋と花屋に行きたい!いいかな?」
「もちろんいいわよ。一日ずれちゃったけど、休日を満喫しましょう!」
「やった~!ミウのおごりでスウィーツ食べ放題だね~?」
え゛っ?!確かに迷惑掛けたけど!掛けたけど!!
「キャンディ、食べ放題は勘弁してあげなさい。5個までね?」
「ご、5個・・・あ、それでいいです。食べ放題よりは。」
「んっふっふ~♪かわいい妹のためだから、それで手を打ってあけるわ~♪」
「ありがとうございます、キャンディお姉さま。」
「それじゃあ、ご飯をしっかり食べて、ゆっくり休みましょう。」
「「は~~~い♪」」
やっぱり二人は大切な家族だ。ちゃんと私の事分かってくれる。昨日とは違い、幸せな気分で私は眠りについた。
―――それでいいのよ、ミウ。自分ひとりで抱えこんでも出来ないものは出来ないの。頼るべき時に頼るべき人を頼りなさい。貴女には私が出来なかった分も”あの人”を幸せにしてもらわないといけないから。
夢の中でリィエが何か言っていたようだけど、すぐに深い眠りに落ちた私にはあまり聞き取れなかった。
◇◇◇
翌朝、最初に目を覚ましたのは私。身体を起こして他のベッドを見ると、姉さんもキャンディもまだ毛布に包まっている。
二人を起こさないようにそっとベッドを抜け出して、洗面所で顔を洗い髪を整える。
翠月は結構いい宿なのでシャワールームの脇に洗面台もあり鏡も設置されている。鏡に映った自分の姿を見てふと「リィエは生前どんな顔だったのかな?」と思っていると、
―――今見てる顔よ?だってその身体、私の遺伝子情報から精製したのだし。
あれ?もしかして私、まだ寝てる?リィエの声が聞こえるような気がする・・・。
―――「気がする」じゃなくて話しかけてるわよ。別に寝ている間だけなんて言った覚えないしね。
・・・確かに言われた覚えない。うぅ~~~頭の中で別の人間喋ってるの気持ち悪い~~~。で、この身体、元々リィエのものって事?遺伝子情報って何?
―――”人間”じゃなくて”人格”ね。同じ魂の中にある別の人格。遺伝子情報というのは、身体の設計図のようなものよ。生物の身体の中には必ずあるわ。でないと怪我した時に自己治癒出来なくなってしまうでしょ?”あの人”と私は生前、遺伝子から身体を造り出す研究をする仕事をしていたの。大きな怪我や病気で治療が困難な時に乗り換えられる身体を造る。勿論、遺伝子情報の異常で起きる病気は、それを治してから精製するの。Refined-Body-Sysytem(身体再精製機構)、RBSと呼んでいたわ。
自分の身体を造って乗り換える?それって・・・乗り換え続ければずっと生きられるってこと?
―――残念ながらそう上手くはいかなかったわ。再精製体に精神を定着させられるのは3回まで。それ以上は何故か意識が回復しなかった。
もしかして、それでリィエは・・・?
―――いいえ、違うわ。私が死んだのは別の理由。でも、そのせいで”あの人”は犯してはいけない過ちを犯して、いえ、私が犯させてしまった・・・。そして・・・・・・。
そして・・・?
―――前にも言ったけど、その先は貴女が”あの人”に直接聞きなさい。それが”あの人”に救ってもらった貴女の義務よ。あ、それと、”未来視”は簡単には使わない方がいいと忠告しておいてあげるわ。まずは数秒先程度で訓練してからにしないと精神が壊れるわよ?この前見せたもののような絶望を無数に見せられて、貴女、耐えられる自信、ある?
・・・・・・。なら、”あの人”は、何度もその能力を使ってる”あの人”は?
―――”あの人”は能力が見せるものなど可愛く思えるくらいの絶望を自ら体験してきたから・・・。”あの人”のパートナーになるには無数の絶望の中からひと欠片の希望を見つけ出す強い精神が必要。ま、”あの人”をなじられたくらいでキレてる貴女には無理でしょうから、さっさと身体渡してくれない?
ぐっ・・・、強くなればいいんでしょ?!
―――楽しみにしてるわ。貴女が音を上げるのを。
嫌味な台詞を残して頭の中は静かになった。
「負けない!負けてなんてやるもんか!!」
鏡に映る自分を睨みつけてそう叫んだ。
「ちょっとぉ~、なに洗面所で大声出してるのぉ~?」
キャンディが洗面所の入り口からひょこっと顔を覗かせた。あ、起こしちゃったか・・・。
「あ、いや、ごめん。ちょっと気合が入っちゃって・・・。起こしちゃった?」
「ううん、ちょうど起きたところだよぉ~。で、ミウちゃんいなかったから、顔を洗いにいったのかと思って覗いたけ。で、どうしたの?」
「ちょっとイメージトレーニングしてて、気合入り過ぎて、声、出ちゃった。てへへ・・・。」
リィエとのやり取りはイメージトレーニングと言えなくもないから、嘘付いてないよ?本当だよ?
「それならいいんだけど、いきなり叫ぶと変な人って思われるから気を付けた方がいいよ?」
「や、外ではやらないから、イメージトレーニング!」
◇◇◇
着替えて朝食を摂り街へと繰り出した。
まずは本屋。挿絵入りで花言葉も載っているお花の本。うわっ!高い!でも、分厚いし挿絵も多色刷りだから当然かな。後は・・・あ、折角教えてもらうのだから、魔術の基礎の本も・・・。え?、”マンガで分かる魔術基礎”?へぇ~、挿絵がメインで読みやすい~。これも買おう!
あれ?姉さんとキャンディは・・・?あ、”マンガ”の並んでいるところにいる。どれどれ、”フラワー&ドリーム”、”モクシュンギク”、”結い紐”。何かいろいろあるのね~。
本も買ったし、次はお花屋さん。もう冬なのに結構あるのね~。え~と、これが”アザレア”。あ、これは、来る時に見た”メアリーセージ”。こっちは”シクラメン”。
う~ん、どれがいいかな~?あ、この鉢植え綺麗!”ヒヤシンス”?”あの人”が好きそうな紫色。花言葉は、え~と・・・、”心静かな愛、初恋のひたむきさ”。いい!これ買う!
「姉さん、キャンディ、一度荷物を置きに宿に戻りたいんだけど、いい?」
「いいわよ~。それにしてもいろいろ買ったわね~。」
「ミウちゃんの新しい一面、はっけ~ん!」
一度宿の部屋に戻り、荷物を置いて、ヒヤシンスをベッドのサイドボードに飾る。後でお水あげるからね。
「姉さん、キャンディ、お待たせ~!って、あれ?どうしたの?」
食堂で待ってる筈の二人が、入口のカウンターの所で使用人風の女性と話していた。女性は慌てた様子で二人に何か聞いていて、その二人は難しい顔をしている。
「あぁ、降りてきたわね、ミウ。こちらはエリーの家の使用人の方でフランさん。何でもエリーが今朝から行方不明なんだって。」
「えっ?!それって大変じゃないですか!あの、衛視さんには届けたんですか?」
「それが・・・昨晩、女、ではなくて、奥様とお嬢様のご将来の事で言い争いになりまして、今朝、お嬢様のお部屋に参りましたところお見えにならず、奥様にはご報告いたしましたが、『頭が冷えるまで放っておいてあげなさい。』と。ですので、衛視にはまだ・・・。でも、やはりご心配で・・・それでお嬢様が嬉しそうに話されてました皆様のところへいらっしゃってないかと確認に参った次第です。」
「なるほど・・・。でも私たち、今日はエリーには会ってないんです・・・。」
「そうですか・・・。お時間を取らせてしまい、申し訳ありませんでした・・・。」
「あの、エリーが行きそうな場所の心当たりは他にないんですか?」
「そうですね・・・お嬢様はお花が大層好きでいらっしゃいます。供を連れて街の外へ行かれた時には野原に咲く花々を嬉しそうに眺めておいででした。ですが、お一人では街外へは出られないかと思います。門に衛視もおりますから、お一人ですと見咎められるかと。」
「「「うーーーん・・・」」」
「あと、お嬢様は夕日を見るのがお好きでした。度々、街壁警備の衛視にお願いして西街壁から眺めさせてもらっていました。でも、こちらも普段は供を連れていましたので、お一人ですと見咎められるかと。」
夕日を見るなら確かに西街壁に登るのが一番だけど・・・あ、南街区の港や、南西街区の川べりからでも見られる。港は関係者以外立ち入れないから、川べりが可能性が高い?でも、南西街区は歓楽街。女の子が一人でうろついていい場所じゃない。
私の考えをフランさんに伝えると、フランさんの顔色が青くなった。
「姉さん!」
「分かってるわ。フランさん、私達も捜索をを手伝いますわ。エリーは大切な友人ですので。ミウはフランさんと西側から川べりを、私とキャンディは東から捜索するから。」
「了解!フランさん、行きましょう!」
「え?でも、報酬とか・・・」
「友人助けるのに報酬要求したりしませんよ?」
「ありがとうございます!お嬢様の言われた通り、とても良い方達なのですね!」
「お礼はエリーが見つかってからで。さ、早く。」
二手に分かれて捜索を始める。私とフランさんは一度西街壁まで行き街壁沿いに南へ。テーズ川の川べりに出る。川面から地面までは5、6メートルはあり、街区から簡単には船に乗ったりは出来ない。
川べりに出てから川沿いを東に向かっていると、川から岸に梯子が掛かっているのが見える。私はフランさんを無言で制してそっと川を覗くと、いつぞやエリーに絡んでいた男達の一人が、後ろ手に縛られ猿ぐつわをされたエリーを担いで降りているところだった。
「フランさん、衛視に連絡を。私が時間を稼ぎますから。」
「わ、わかりました!」
そして私は、まだ梯子にしがみ付いている、エリーを担いだ男へと飛び掛かる。
「なっ?!」
男の頭に蹴り!堪らず男は梯子とエリーの両方から手を放す。放り出された形になったエリーを空中で抱き寄せ、下の船に着地。私の筋力ならこの程度の高さならどうって事ない。着地の衝撃で船が大きく揺れ、一緒に落ちた男と船にいた男達の一人が川へと投げ出される。
「大人しく捕まりなさい。今、衛視が来るわ。」
「テメエ、あの時の女か!これを見ても余裕でいられるか?!」
男が腰から銃を抜いてこちらに向ける。私は普段着だからガントレットも銃もない。エリーを後ろに庇い男と対峙する。
どうする?と、男を睨みつけていた私の視界がモノトーンに変わる。そのモノトーンの世界で、まるで隣で見ているかのように私が男に向かって走るのが見え、男が銃を撃つ。銃撃を避け男を殴り飛ばしエリーに振り向くと、流れ弾に当たったエリーが倒れていた。その場面が何度も繰り返され、私が男に向かってどう動いてもエリーに流れ弾が当たる。
「エリー、息止めて。大丈夫、必ず助けるから。」
猿ぐつわを首に引き下ろしなからエリーに言う。
そして次の瞬間、エリーを抱き寄せ川に飛び込む!
「なにっ?!」
予想外の行動に男は動けない。私たちは潜ったまま川下に向かい、船から15メートル程離れたところで水面に顔を出す。
私たちを見つけた男が銃を向けるが、
ドッパーーーン!!
男達の船に魔法が着弾!ナイスタイミング!
「ミウちゃん大丈夫?!ケガない?!」
「キャンディ!ナイスタイミング!大丈夫、私もエリーも無事よ!」
程なくしてフランさんが呼んできた衛視さん達が到着。川から引き上げてもらった。
「姫様!ご無事で!」
「フラン!私は大丈夫。ミウに助けてもらったから。」
姫様?何か聞き捨てならない単語が・・・
「姫様?」
「「あっ・・・」」
エリーとフランさんの二人が「しまった!」という顔をした。あ~なるほど、そういう事か。
「申し訳ございません。わたくし、イングリッド王国第三王女、エリザベス=レシェナルティア=イングリッドと申します。立場上、おいそれと本名を名乗る訳にもいかず偽名を・・・。」
衛視詰め所まで連れて行かれ事情聴取されたあと、エリー=エリザベス王女から謝罪された。服は私が聴取されている間にキャンディが宿から持ってきてくれた。エリザベス王女もとりあえず私の服を着ている。濡れたままという訳にもいかないし、着替えをといっても合うサイズの服が他になかったから。
む?なんか王女様の胸のあたりが窮屈そう・・・。私、泣いていいかな?いいかな?
「あ、それは大丈夫です。大商人とか貴族とか、立場のある方の家族が偽名使うのは当然かと思ってましたので。さすがに、王女様とは思いませんでしたが・・・。」
「さぞ驚かれたと思います。重ね重ね申し訳ございません。今回の事はわたくしの不徳の致すところ。皆様にご迷惑をお掛けしてしまい・・・。」
深々と頭を下げるエリザベス王女。まぁ、確かにびっくりはしたけど・・・
「大丈夫よ、エリー。私、迷惑だなんて思ってないから。」
「えっ?」
笑顔で返す私に、逆にエリザベス王女=エリーの方が驚いている。
「だって私たち、友達でしょう?」
「あ・・・・・・、はい!友達です!」
私の言葉に嬉しそうに応えてくれるエリー。立場的に”友人”はいても”友達”はいないんだろうな。だったら、私たちくらいは”友達”でいいと思う。
「一応、公式の場では”エリザベス王女殿下”と呼ぶようにするけど、エリーはエリーだもの。ね?」
「ありがとう・・・ミウ・・・・。」
「あ、でも、街に出る時はフランさんとか、お供の人と一緒にね?」
「あぅ・・・そうしますわ・・・。」
「あ、そういえばディエミーさん、エリーの事、当然知っていたわよね?まさか王宮まで話をさせに行かせるつもりだったのかな?」
「あ、それは、どこか品の良さそうなお店でという事だったみたいです。でも・・・」
「ん?でも・・・?」
「そのぉ、お母様が、『ディエミーさんが一押しの方達ならわたくしも会ってみたいわ!』とおっしゃってたので、多分、離宮あたりになるかと・・・。すみません・・・。」
エリーのお母様って、エルドミラ女王陛下よね?!うわっ、マジですか・・・。
「いやいや、エリーが謝ることじゃないから。でも姉さん、私、そういう服とか持ってないんだけど、どうしたらいいかな?」
「そんなのあたしだって持ってないわよ。キャンディはアカデミー時代の制服・・・って着られる訳ないわよね?」
「着られたら別の意味でわたし凹むんだけど、雪華姉!」
賑やかな私たちを見て、エリーとフランさんがくすくすと笑っている。
「普段着でいいですよ?公式の場ではないのですし、お母様もその方が喜ぶと思います。市井のファッションとか興味津々ですし。」
「そう?なら安心かな?そうだ!明日、お洋服見に行かない?エリーも、ちゃんと許可取って、フランさんとかに一緒に来てもらえば大丈夫よね?」
「いいんですの?!では、今日は帰って、きちんとお母様にお話しして、夕方にでも遣いの者を宿に寄こしますね!」
エリーが小さくガッツポーズして応える。隣でフランさんが苦笑してるよ~。
「それじゃ、また明日ね、エリー。」
「はい!また明日です!」
衛視詰め所を後にして、私たちはそれぞれの帰路についた。
「ところでミウ、よく貴女、あそこで川に飛び込むなんて思いついたわね?確かにエリーに流れ弾が行く危険を考えたら最善だったと思うわよ?実弾銃でも魔力銃でも水に入れば極端に威力が落ちるから。」
「うん、自分でも上手く出来たと思う。ガントレット着けていたら弾く事も出来たんだけど。」
あの時見たモノトーンの視界、あれはきっと”未来視”。でもまだ確信が持てないし、自分で見ようとして見た訳じゃないから、姉さん達には伏せておく。
「ミウ、貴女やっぱり変わったわ。それもいい方向にね。そのまま頑張りなさい。」
「うんうん!わたしもいろいろ手伝ってあげるからね?」
「ありがとう、姉さん、キャンディ。ねぇ、お腹空いたし、カフェに寄っていこうよ。キャンディとの約束もあるし。」
「お?忘れてなかったのは殊勝な心掛けだね、我が弟子よ!なんちゃって♪」
「もう、キャンディはすぐ調子に乗るだから。そうね、ちょっと寄って行きましょうか。」
「「は~い♪」」
「あ、もちろん、エリーもね?」
「はい!ありがとうございます!」