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一話

う~ん…よく寝た~ぴょんと起き上がりストレッチを始める私。

ものすごく身体が軽い。羽でも生えてるんじゃないかと思うくらい。

確認をしたが羽はなかった。上を見ると真っ白な天井。


病院?なんで?あ、挽かれたんだった…あれ?それにしてはピンピンしてる…

夢落ち?不死身?あり得ない。


きっと頭が正常じゃないんだと思い、空のはずのベッドを見た。

そこには包帯が巻かれ、ドラマとかでよく見る心拍計(?)をつけた私がいた。

いるはずのない私がいた。隣では母さんが泣いている。


私…死ぬの?


いきなり白衣を着たおじちゃんが入ってきた。


これは…幽体離脱というやつか!!

と、ようやく気付いた私は身体に戻ろうと頑張った。

が、全く入らず心拍計(?)がゼロになり、ピーという音が静寂を作った。

白衣のおじちゃんが死亡時刻を告げる。

泣き叫ぶ母さん。


あっ…死んだんだ…私。天国かな?地獄かな?

そもそもそれはあるのかな?


色々と考えているとまばゆい光に包まれた。

あ、浄化かぁ~なんて思いながら目を閉じた。


凄い最後だったなぁ~トラックから女の子助けて、

用事済ませて帰ろうとしたら軽自動車にひかれ事故死…

なんだか笑っちゃうね~

あ、こういう時に片腹痛いわ!!って使うのか?

いや、ね、ビックリしてないわけでも悲しくないわけでもないのよ?

ただね、頭がまだフリーズして冷静になっているだけだと思う…

頭が動いている?

…浄化されたんじゃないの?

なんで考えられるの?死んでるよね?え?死んでないの?

あ…地縛霊になったの?悪霊?やだなぁ~早く成仏したいよ…


「悪霊にも地縛霊にもなってないし成仏もまだしないから黙りなさい。これから色々説明するから。」

ぐふふ…妖艶な感じの女の人の声が聞こえる~美人だろうなぁ~スレンダー系かね?ボイン子ちゃんかね?


幻聴に対してそんなことを考えていると何もなかったはずの白いモヤモヤとした床らしきところからニョキッと美人が顔を出した。


うわ!?ビックリした!!

「ふふん。ビックリした?」意地悪そうに笑うボイン子ちゃん(死語)のお姉様。


私はありがたや~と思いながら美女に質問を投げかけた。

で?ここどこですか?

「直球ね…嫌いじゃないわよ?教えてあげるわ。」

ハハーありがたき幸せ~とりあえず身体はいずこへ?たぶんこれ魂のみとかそういったやつですよね?

「ふふん。察しがよくて助かるわ。あなた死んだじゃない?」

うす。で?ここどこ?


美女はため息をつく。鼻があったらそのため息残らず吸い込んでたのに!!あ、変態じゃないよ?


「ここは異空間みたいなところね。地上でもあなたたちが言ってる天国とか地獄でもない」

なるほど。そんで?

「あなたは神に選ばれたわ。」

…は??私が神になるの?

「あ、違う違う。神様がね、地上を偶然…偶然!!もうめっちゃたまたま見てたのよ。そしたらもう奇跡としか言えない確率であなたの所業を見ていたの。子供を助けてその後事故死という現場を。」

うわ…神様に見られてたんだ…恥ずかし…

「で、たっまたま見てた神様が≪16歳で善行をしてあんな死に方…よし、別世界で生かそう≫」ってことでこれからあなたはあなたたちのいう異世界と呼ばれる場所で住んでもらうわ。」

な、なんですってぇええええええ!!それはファンタジー小説というより読んだことのないラノベ系異世界転生トリップものですか!?と、いうかいいんスか!?いいんスね!!

「…理解力が高くて助かるわ…ビックリしたけど。」

え?だって貴方が神の使いで私は神は私を甦らせてくれるという説明を受けていると考えると全てにおいて合点がいく!!んんん!!神様ありがとー!!

「そうね、神に感謝しなさいね。」美女は殺人的に美しい笑顔で微笑む。

はーい!!はい、はーい!!いくつか質問よろしいでしょうか!!

「いいわよ?」

歴史上に早く死んだ人はたくさんいます。ジャンヌとかアンネとか…その人たちは生き返っていないのですか?

「あー…歴史的に可哀想な人たちは順番に別世界に生き返らせたわよ?その子たちは幸せになれるようにサポートしたわよ?あなたは生き返らせたらそっからは自力だから。ただ、会うといけないから時間軸は全く違うけどね?だからあなたが歴史上の人物に会う危険性はないわ。」

う、ウス。

「あなたは本当に例外だから。宝くじとか比じゃないから。宇宙誕生レベルのすごさだからね?だから、神がダーツで決めた屋敷の周辺に落とされると思うわ。」

う、ウス。あと、その世界での衣食住の文化と言語、魔法の有無、機械の有無、モンスターの有無、吸血鬼等の西洋妖怪の有無、貴族の有無、イエローモンキーなどの偏見、奴隷、とか聞いてもいいですか?

「結構聞くことあるわね…まぁ、当たり前よね。衣食住はドレス、洋食、ただし庶民の食器は木で貴族は銀とか金。西洋系の屋敷で魔法使いとか魔女もいるけど稀ね~部族とかによって違うけど魔法というよりも特殊能力みたいな感じ?超能力みたいな。千里眼とか、テレパシーとかそういったオーソドックスな能力よ。ここまで質問は?」

成程…西洋の中世だと大体思っておきますね…その部族と、私にも魔法が使えるのかとどこでそんな今時な言葉使いを習得したのかを聞いても?

「そうね、大体西洋の中世だと思っていいわ。部族は色々とあるの。狼とか羊とか鹿とかね?先祖は狼だと崇めている人々が少数部族だけどいるわ。ま、普通に暮らしてたら合わないはずよ?あなたに魔法?あなた、現世でつかえた?使えるわけないわ。今時の言葉づかいについてはノーコメントよ。想像にお任せするわ。」

…ウス。

「で、言語は神が共通語…まぁ、英語みたいなものを最初からしゃべってることにしてくれるから。機械はあんまりないわ。車なんてあるはずないし、最低限のパンを焼く窯とか机とか?モンスターはいないわ。あ、竜だけいるわ…竜は移動手段としか使われないけどね。まぁ、馬と同じ扱いみたいなものよ。貴族はいるわ。全体的に王国だもの。偏見もな…ないわよ…奴隷はいないわ。9割がた幸せに暮らしてるわ。ちなみに戦争もないわ。質問は?」

ふむふむ…言語特典は大きいですね感謝します。移動手段は馬車か…あと、竜がいるってことは竜族もいるですね?萌…何でもないっす。貴族の階級は男爵・子爵・伯爵・侯爵・公爵でいいですかね?そしてその偏見のところの間と9割のうち1割が気になるんですけど…

「貴族の階級はそれで間違えないわ。偏見ね…実は異世界の方に肌が少し黄色い人なんていないのよ。こればっかりは分からないわ…1割っていうのはあなたたちのいう不良とか盗賊とか強盗とか海賊のことよ。」

おぉ…分かりやすく教えて下さりありがとうございます。…て、あれ?肌が黄色い人なんていないってことは…

「そうよ。容姿は現世のまんまよ。ただ異世界で16歳からの人生を再スタートって感じ。」

お、おぉ…でも、わくわくするッス!!部族とか、貴族とか、竜とか!!ファンタジーの世界に飛び込む感じですね!!私感激ッス!!

「すごく順応が早くて助かるわ」

ファンタジー大好物ですから!!あー!!夢だとしても覚めないで!!そうだ!!現世のファンタジーとは何か教えてあげますよ!!

「え?ヤダ…」

まずですねぇ…


美女にファンタジーを熱弁しようとした矢先、異世界へと飛ばされた。

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