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国主様と猫  作者: 灰波
国主様と猫と平穏
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1.猫の一日

最近、ようやく暖かくなってきたみたい。

朝起きるのが辛くなくなってきたんだもん。

やっぱり、冬より春の方が過ごしやすいからいいよね。

今日は訓練でも国主様にほめられたから、いい日になるかも。

ヤシオコーグの時以来、国主様には力よりも速度と技で戦う方法を教わってるんだ。

ぼくにはその方が向いてるんだって。

それに、あんなにぼこぼこにしないでも行動不能にできるんだって。

ヤシオコーグからはあの後、手紙が来たんだ。

今度会った時はぼくより格好良く勝ってみせるから覚悟しておけって。

ふふん、ぼくの方こそ前と同じじゃないんだよ。


訓練が終わった後はヒナさんのお仕事を手伝うんだ。

今まではこの時間に勉強してたんだけどね。

ヒナさんが先生になったから、先にお手伝いしてからになったんだ。

水をあげたり、いらない草を抜いたりするのって楽しいよ。

ヒナさんが小さい頃は、そくしつの人と一緒にやってたんだって。

ぼくと一緒にやってると、その時のことを思い出して懐かしいって言ってた。

春は畑をやるのに一番大事な時期なんだって。

きちんとひりょうをやったり、植える時期を考えないと育たないんだって。

ぼくはお願いされたことをやるだけだったけど、野菜を作るのも大変なんだね。

春迎祭の時にはヒナさんとお使いにも行ったんだよ。

ヒナさんに一つだけ、ぼくが世話をする苗も買ってもらったんだ。

植えるのも、水やりもそれだけは全部ぼくがやってるんだよ。

まだちっちゃいんだけど、うまく育つかどうかすごく楽しみだな。


畑が一段落したら、勉強の時間だよ。

ぼくがもっと頭良くなりたいって言ったんだけど、急に難しくなった気がするんだ。

一日に勉強する範囲が多くなったせいもあるのかなぁ。

それに、礼儀作法とかの時間も増えたんだ。

ダンスとかドレスを着た時の動きとかもやることになったんだ。

ドレスって走っちゃダメとか結構大変だよ。

ダンスも一々着替えたりとか、舞とは違って相手がいるとかで面倒だしさ。

でも覚えなくちゃいけないんだから仕方ないよね。

ダンスはヒナさんが教えてくれるって言ってたんだけど、違う人になったよ。

ヒナさんね、最初の授業で思いっきり転んじゃったんだ。

顔も思いっきり打っちゃって、なんか痛そうだなって思うくらいすごい音がしたよ。

本当はあんまり動くの得意じゃないんだって。

だから、ヒナさんと一緒にイセルタからきた侍女長さんに教えてもらってるんだ。

ヒナさん、すごくしょんぼりしてたけど、誰にでも苦手なことはあるよね。

ぼくだって歌うのはすごく苦手だもん。

でもダンスは上手だって侍女長さんにほめてもらったよ。


お昼は騎士さんとヒナさんと三人で食べるんだ。

本当は国主様も一緒だともっとうれしいんだけど、お仕事だから仕方ないよね。

食べ終わった後はヒナさんと別れて、お城の中を探検するんだ。

午後からは特に何の予定も入ってないからね。

ヒナさんは午後から国主様のお仕事を手伝うんだって。

あんまり忙しくない時は一緒にお菓子を作ったりもするけど、今日は無理みたい。

ぼくも早く手伝えるようになりたいなぁ。

でも、お城のみんなと遊ぶのも大切だもんね。

今日は詰め所で警備状況を警備隊長と話し合ったんだよ。

なんたって、ぼくは見つからないで家出したことがあるんだもんね。

お城の隠し通路を見つけたこともあるし。

ぼくほどの専門家もいないからって、たまに相談に参加してるんだ。

参考になるってほめられるんだよ。

ついでに国主様の馬にも挨拶したよ。

あんまり国主様に構ってもらえないのはさみしいよねって意気投合してきた。

寝床のお掃除も手伝ってきたよ。

やっぱりふかふかな所で寝られたらうれしいもんね。

草の山も地面よりすごく寝やすいよね。

ぼくも国主様に拾われる前は地面で寝てたからよく知ってるんだ。

部屋への帰り道に、いつもお菓子をくれるお姉さんに会えたのがうれしかったよ。

でも、騎士さんにもうすぐ晩ご飯だから今は食べちゃダメって言われちゃった。

ちょっとくらいなら腐ったりしないんだけど、目の前にあるのになぁ。


夜は国主様も一緒に食べるんだよ。

忙しい時は無理だけど、最近は大体一緒に食べてるかな。

ヒナさんがお仕事手伝ってくれるお陰で、ちょっと余裕があるんだって。

でもまたすぐにお仕事に戻っちゃうんだ。

だから、ご飯を食べ終わった後はいつも騎士さんと部屋でごろごろしてるよ。

本を読んだり、日記書いたり、今日の勉強の復習をしたり、やることはあるからね。

そのまま国主様のお仕事が終わるまで待とうと思うんだけど、いつも寝ちゃうんだ。

お仕事お疲れ様って言いたいのになぁ。

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