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国主様と猫  作者: 灰波
国主様と猫と菓子
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1.猫の食欲

ヒナさんが来てからも、朝の訓練は変わらなかったよ。

最近はちょっと打ち合いもさせてもらえるようになったんだ。

ちゃんと型ができるようになってきたからだって。

棒を正面にかまえていると、どんな打ち方をされても受けやすいんだよ。

だから国主様は最初に同じことばっかりやるように言ったんだね。

でも、打ち合いは全然国主様に勝てないよ。

国主様は背が高いから、ぼくはけっこう不利だよね。

上からどーんって来られたらきついよ。

早く大きくなりたいなぁ。

ぼくはいつになったら大きくなるのかな。


朝ご飯と晩ご飯は国主様とぼくとヒナさんの三人になったんだ。

お昼はいつも国主様が忙しいから、騎士さんと二人でなんだよ。

国主様はヒナさんとも食べたらいいって言ってたけど。

でも、なんとなくそんな気になれないんだ。

ヒナさんと食べたら、騎士さんと一緒に食べられない気がするしね。

……うーん、本当はね、ちょっとヒナさんが苦手なんだ。

なんか、ヒナさんを見るとね、もやもやするんだ。

ヒナさん、いい人っぽいのにね。

お城の中で見かけても、ついつい隠れちゃうんだ。

国主様がぼくとヒナさんになかよくしてもらいたいって思ってるのは分かるんだけど。

ぼく、いじわるになっちゃったのかな。


ヒナさんが来て少ししてから、今年も怒竜期がやってきたんだ。

竜は毎年毎年この時期に怒ってばかりだけど、もういいかげんゆるしてくれないかな?

ぼく、砂だらけになるのは嫌だよ。

今年も国主様は忙しそうでつまんないし。

仕方ないから今年もお城を探検していたら、甘い匂いが漂ってきたんだ。

あんまりにも美味しそうなんだもん、ついつい調理場に足が向いても仕方ないよね。

まだ明るいし、晩ご飯まで時間あるのになぁ。

気になって顔を出してみたんだけど、びっくりしちゃった。

毎日ご飯を作ってくれている料理長のおじいさんだけじゃなくて、ヒナさんもいたんだ。

そこで引き返すのも変だから、どうしようかなぁって思ったよ。

そうしたらヒナさんが、ちょうど焼き上がったのよってお菓子をくれたんだ。

白くてふわふわして甘くて美味しかったよ。

でも、これはお菓子作ったあまりなんだって。

こっちが本命だって言って、料理長が四角い箱が乗った重い鉄板を持ってきたんだ。

イセルタのお菓子なんだって。

美味しそうだなぁって思ってたら、ヒナさんが言ってくれたんだ。

お茶にしようと思ってたから一緒にどう、って。

ぼくだって、これを断るほど、ヒナさんが苦手ってわけじゃないよ。

ふわふわで甘くて美味しかった。

ヒナさんって、すごいいい人だね。

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