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92てぇてぇ『年末特別配信・ワルナイ2nd・10時・バックステージ【おむすび】』

今日は挑戦として、0時から大体2時間毎に更新して、24時間配信風でお届けしています!

100話目指して頑張ってます! あと、8話!

10時。

俺は、前の事務所の先輩である浦井先輩と、榛名さんや他のマネージャーと一緒にVtuberのみんなが食べるお昼ご飯を作っていた。


「はい! じゃあ、この具材出来上がりましたから、包んで握って行ってください!」


俺がそう言うと、みんながおにぎりを作り始めた。

それは、浦井先輩の提案だった。


『Vtuberの皆さんに、今日を乗り越えてもらうために、私達でごはんを作りたいの!』


そんなわけで、今はお米を炊いて、海苔を巻いたり、おかずに玉子焼きを作ったり、唐揚げの下ごしらえをし揚げたりしている。


「ちょっと、天堂君! お米が手にくっつんだけど!」

「わわ、浦井先輩! 塩水がそこにあるっすから、それに付けてから米触って下さい。そしたら、手に付かないですから!」

「ああー、これってそのためにあるんだあ。手を洗う為かと」


榛名さんに言われながら、浦井さんが感心したように手に水を付けおにぎりを握り始める。


あと、三十分で今の調理班は交代し、今配信中のタレント担当のマネージャーや事務所スタッフがやってくる。

交代するとまたペースが落ちるので、一度交代までに目途はつけておきたい。


正直忙しい人たちだからあまり料理はしないみたいでぶっちゃけ上手ではない。それでも、一生懸命作っている。

その気持ちが大切だ。と、俺は思っているし、浦井先輩も言っていた。


『気持ちをご飯っていう形にしたいのよ!』


そう言ってた浦井先輩は、苦戦しながらも楽しそうに作っていた。


前の事務所で初めて会った時はバリバリのキャリアウーマンって感じでそんな風には思ってなかった。

だけど、研修で俺がVについて熱く語り過ぎて遠慮なく怒られたり、当時のれもねーどの為に、会社に喧嘩売った時にフォローしてくれたりと徐々に仲良くなっていった。

でもある時から、何故かフロンタニクス時代のピカタが俺に懐いてきて、浦井さんとはちょっと微妙な感じになって。

そして、その後、ピカタと浦井さんが和解して仲良くなって。

でも、俺はクビになって。

何故か二人がワルプルギスに来て、ピカタはマリネに転生して。


この人とも長い付き合いなんだなあとしみじみ思う。

だって、この人、いつの間にか結婚までしてるんだもんな。

それを知らされた時の、浦井さんのドヤ顔、入社当時は想像も出来なかった。


「何見てるのよ?」


そんなことを考えてたら浦井さんをじっと見てたみたいで、じとっとこちらを見てくる。


「あ、いえ、まさか、浦井さんとこうしておむすび一緒に握ってるとは」

「あー、そうね。私もだわ。私はもっとお洒落なデリバリー頼んでスマートに仕事をこなす種類の人間だと思ってたから」


自分で言うか。

っていうことを、さらりと言うこの人はやっぱり変わったんだろうな。


「ほんと、あなたって凄い子ね」


そう言って浦井さんは俺を見る。

それがなんだか照れくさい。俺はただ、


「いや、俺はただ」

「「Vtuberが元気にてぇてぇ配信してくれればそれでいい」」

「え?」

「でしょ? かー、このVtuber馬鹿は。ま、だからこそ、いいんだろうけどね、あの子達も。そして、私達もあなたのその姿勢がすごいと思ってるから。やりたいのよ。彼女達に元気にてぇてぇ配信をしてもらうために。私達がご飯作ってあげたいの」


そう言って、浦井さんはおむすびをぎゅっと握り始める。

ぎゅっと。

ぎゅっと。

むすぶ。


「おっはよ。みんな、来るの遅くなってごめんね」


振り返るとそこには、こちらに向かってやってくる女性が一人。

黒川社長だ。相変わらずの美人。


「おはようございます。社長」

「おはよー。私も作るわよー。手伝わせて」


そう言って、黒川さんも作業に加わる。


「あ、あの、ありがとうございます。すいません。手伝ってもらって……」

「ううん。気にしなくて良いのよ。私が勝手にやってるんだから。それに、流石にずっとは出来ないし。それでも、やりたいのよ。こういうこと。……あなたには本当に感謝してるのよ。浦井や他のスタッフだけじゃなくて私も」


そう言いながら社長はおむすびを握り始める。


「それにしても、社員総出でオムスビ握るなんて、ふふ、おっかしい。でも、いいわね。こういうの。実家の年末もこんな感じだったわ。いいわね、家族みたいで」


そう言って笑う社長の表情は穏やかで、優しくて。

姉さんがこの事務所に入れて本当に良かったと思う。


「あの! おはようございます! 【めたばあ】の忍野です! あの! 私、天堂さんの一番弟子なので! おむすび得意です! 一緒にやらせてもらえませんか?」

「あは! いいんですかあ? ウチは一緒にやるなら遠慮なくこきつかいますよお?」

「はい! 使って下さい! わたし、疲れるの大好きなんで!」

「あっはっは! 忍野も、天堂君のせいでおかしくなっちゃったね、ねえ、榛名?」

「な、なんでオレに言うんスか!? オレは別に……あ、そこ! そんな握ったら食べづらいでしょ! もっと優しく握って……もう! って、わきゃあああ!」


大騒ぎしながらぎゅっと俺達は握る。

Vtuber達の為に、自分たちの為に、みんなの為に、家族の為に。

ぎゅっと。ぎゅっと。


お読み下さりありがとうございます!


100話目指してがんばってます!


評価ポイントがあと54ポイントで10000、それを現実目標に。

理想目標は980ポイント入って、総合ポイント20,000!

言うだけタダ! 頑張ります!


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― 新着の感想 ―
[一言] 裏側ではまた、家族皆で、支えての配信とは、てぇてぇな~ おにぎりは、握るではなく、結ぶ。 人と人をつなぐ、むすぶ。 暖け~な。 昔の家族総出の正月のようだね
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