19てぇてぇ『一週間ってぇ、あっという間なんだってぇ』後半
【登場人物紹介】
天堂累児。
物語主人公。Vtuber狂いでVtuber事務所に就職したが追放されたが、姉に拾われる。
天堂真莉愛。
累児の姉。【ワルプルギス】所属のVtuber、高松うてめ。元声優志望のブラコン黒髪ロング美女。
神野ツノ。
【ワルプルギス】所属のVtuber。うてめと同期で、同期の中でトップだった。紫ロングの色白さん。万能型ワードセンス神系。
塩ノエ。
【ワルプルギス】所属のVtuber。黄色髪ショートの生意気ヤンチャお嬢様系。
【73日目・ノエ視点】
「んん~、よし! おいしく出来た!」
ノエは出来たばかりのスープの前で自分を褒めていた。
目の前にはあるのはルイジの教えてくれた料理。
早速写真を撮ってルイジに送る。
『どう!? 上手に出来たでしょ!』
すると、直ぐに返信が返ってくる。ふふ。
『すごいです! おいしそう!』
ヤバい。思わずにやけてしまう。
ルイジのレシピのお陰で、順調に痩せていってる気がする。
少なくとも体重はちょい減りキープで来てる。
今、会いたい、かも。
「よよよよよよし!」
『よかったら、食べにくる? ちょっと多く作り過ぎたかも』
送ったー! 送っちゃった!
返信が早い!
『すみません、今日ウチにツノさんとガガ来てて……』
なんであの子達、ルイジの家行ってるの!?
『じゃ、じゃあ、明日とかは?』
『明日は、【ワルプルギス】の社長に呼ばれてて……』
なんでえ!? なんで社長と!?
もしかして、マネージャーとかやるのかな!? だったら、ノエの担当に……。
って、今はそれじゃない! ルイジからまたメッセージが。
『本当にすみません……』
ルイジが謝る必要はない。ツノとガガは謝れ!
「ええい! もう!」
『今からわたしもそっちに行くから!』
負けてたまるか! 今もどんどんライバル増えてるんだから!
【74日目・ルイジ視点】
「こんにちは。天堂累児クン」
この日、俺は何故か【ワルプルギス】に連れて来られた。
目の前にはセクシーお姉さん。この人が社長らしい。黒川由美。
「ど、どうも、本日はお招きいただき……」
「かしこまらなくていいわ。今日は折り入って話があってね」
黒川さんが俺の周りをぐるぐる回る。甘い匂いが鼻をくすぐり混乱してくる。
「あ、あの! も、もしかして、ですが、マネージャーとかそういうのでしょうか?」
「ああ、うん、それも考えたんだけどね……殺し合いが始まりそうだったから」
どういうことぉおおお!? ゲームの話ですよね?
「だからね、今回はマネージャーとかそういう話じゃなくて、Vtuber愛溢れる君にちょっとお願いしたいことなの……勿論、断ってくれてもいいわ」
【75日目・うてめ視点】
「累児、おーい」
累児の部屋をノックする。
すると、累児はちょっと疲れた雰囲気で出てくる。
「姉さん、ごめん。もう夕食の時間だね」
「うん、でも、累児大丈夫?」
「大丈夫大丈夫、ごはんつくるくらい」
「じゃなくて、何かやってたんじゃ」
「ああ、うん……ちょっとね」
そう言いながら累児はキッチンに向かい、調理を始める。
「昨日、社長と会って何か言われた?」
「うん。ちょっとね、頼まれごと」
「頼まれごと? 大丈夫な話? まさか、マネージャー!?」
なら、絶対私担当にさせねば!
最近、オフコラボした子みんな、また来ようとする。
この前の、つのとノエ先輩とガガのご飯会はヤバかった。
完全に狙ってる目をしてた。
それに、つのももう少しで100万人で絶好調だし、ノエ先輩も最近の伸びは凄い。
ガガも新人としては異例のスピードで上がり続けている。同期デビューで大事故を起こしたあの子とは違って……。
そこで、ふと思いつく。
「累児、もしかして、社長に頼まれたのって……」
「まあ、出来る限りのことはやってみるよ」
そう言ったルイジはごはんが終わると、また部屋にこもり始めた。
「がんばれ」
そう言って私は、配信の準備を始める。
少しでも累児に、そして、見てくれる人に、元気を送れるように。
【76日目・ルイジ視点】
その日、俺は女の子と会っていた。
「あ、あ、え、あ……!」
十川さなぎ。
デビュー生配信で大事故を起こしてしまった彼女。
彼女を応援するのが、俺の頼まれたことだった。
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