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ごはんとワルツを  作者: 明石家にぃた
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B級社畜サバイバル

昨日、久しぶりにたまごかけごはんを食べました。

美味しかったです。


自炊めんどいと、ついごはん+調味料メシで済ませがちなのどうにかしたいです。

「いやもう、ほんとやっばい……」

 激務、ってやつだ。

 

 繁忙期、というわけではない。

 そんなものはうちにはない。

 純粋にもろもろの事情で欠席者が続いており、ついにはシフト表を作ってる上司がとち狂って、ちょっと無茶な勤務になってるだけ。

 それでも「まだイケる」と、しろめになりながらそれに応える我々部下たちの頼もしさよ。

 私らじゃなければ挫折してるね☆


「おなかすいた……」

 もはや食料をため込んでる戸棚を漁る元気も……いやそれくらいはなんとかある。


 とりあえず米は炊いてある。

 研がずに水だけぶち込んで炊いといたやつ。


 ちなみに我が家は無洗米ではない。

 

「とにかくカロリーだ。カロリーを取るんだ」

 愛用のどんぶりに白飯を盛る。

 おかずになるものはあっただろうか。

 さすがにふりかけごはんだけは悲しいので、もうちょっとボリュームのあるやつ。


「卵はあるけど……たまごかけごはん?」

 

 もう今日のところはそれでいい。

 せめてちょっとでもカロリーを取ろうと、バター醤油にしてみた。

 あと、塩昆布がちょっぴりだけ残ってた。


「勤務が落ち着くまであと1週間くらいか……」

 とりあえず白飯は切らさないようにしないと、と、私は炊飯釜に残ったご飯を空いたどんぶりに盛り、ラップをかけてそのまま冷蔵庫に放り込んだ。


 そして翌日。

 昨日の残りごはんをどんぶりごとレンチンしてるあいだに、炊飯釜を洗い、明日明後日の分の米を炊く。とりあえずいつも通り、二合あればいいか。

「さて、今日はなにをおかずにするか……さすがに二日連続たまごかけごはんはなしだなぁ……」

 困ったときの冷蔵庫。

 日持ちしないものとか、期限切れの調味料とか。

「あ、チーズがまだあるな」

 温め途中のまだちょっとぬるいどんぶりご飯を一度取り出し、ピザ用チーズと軽く溶いた卵を入れる。

 追加で温め三分。

「……よし、こんなもんか」

 チーズが溶けて、卵に火が通ったら、適当な調味料をかけてよく混ぜる。おすすめはケチャップ。あるいはチューブのバジルでも美味しい。

 普段ケチャップを使うメニューを食べることが少ないので、弁当用の小さいサイズしか買い置きしてないが、まぁ必要量はあるので問題ない。

「先月までは仕事も落ち着いてたし、わりと頑張ってご飯作ってたから、食べるの久しぶりだなぁ……〝エサ〟」


 新人のころは、とりあえずたんぱく質とコメさえ食べてれば死なない、しかもコレ、なんとケチャップが入っているので野菜も入ってる!とばかりに、しょっちゅう食べていた。

 ある程度仕事に慣れてからも、そもそもチーズと卵が好きなのでときどきむしょーに食べたくなったりもしていた。

 ただし、見た目はあんまりよろしくない。


「あと、つい食べたくなるものといえば〝焼肉のタレマヨごはん〟とか〝バター醤油ごはん〟ね」

 昨日はたんぱく質のために卵もいれたが、個人的にバター醤油ごはんは、まじで純粋にバターとしょうゆだけで食べるのがいちばん美味しい。

 ちなみに、たまにめんつゆに浮気する。


「あとはドレッシングごはんも意外と美味い。特にクリームっぽいタイプのゴマだれドレッシング。それから……ごま油とコチュジャンで、なんちゃってビビンバとか」

 まぁそんなことばっか言ってると、兄ちゃんに『おかずを調味料で済ますな』って怒られるんだけど。


「明日はお惣菜でも買ってくるか……米は炊いたし」

 ついでにちょっと缶詰でも買ってこよう。


 さらに翌日。

 半額のコロッケが買えたので、コロッケ丼。調味料はソース。もうちょっと元気だったらタルタルソースで食べたかった。

 たんぱく質が足りない。

 

 そのさらに翌日。

 米は炊いたのが残っているので、具もといおかずがあればいい。

「あ、鯖缶でいいか」


 ごはんにどん、マヨネーズどん。そんな丼。

 誰がうまいこといえと。


 ……いや、大したうまくはないな。

 味は美味いけど。

「鯖マヨ丼やるなら、鯖味噌もいいけど、やっぱり鯖の煮つけ缶が一番好きだなー

あ、鯖味噌なら別容器でちょっと温めてバターのちょい足ししたら美味しそう?」


 まぁ水煮缶でマヨ丼にしても美味いんだけど。

 あれはあれで、トマト缶で煮たりグラタンにしたりと洋風アレンジがしやすくて便利。


「よし、今日もなんとかなった」

 米を炊く元気も出来た。

 せっかくだから雑穀米にしてしまえ、と、なんか混ぜるだけで雑穀飯になるやつを混ぜて予約炊飯する。

「いつのかわかんないけど……まぁ大丈夫でしょう」


 明日は何をおかずにごはんを食べよう。

 雑穀米だから、栄養価もばっちり。


「明日はスーパー寄れる元気あるかな……豆腐食べたくなってきた」

 崩した豆腐にねぎと天かすを入れてご飯に載せて食べたい。

 そこは普通に冷奴として食べればいいじゃないか、と思うかも知れないが、冷奴でごはんを食べるのと、崩した豆腐をご飯にのせて食べるのとでは全然別なメニューだ。

 

 そう、例えるなら……ステーキとハンバーグは同じ肉でも、違う食べ物でしょう?


 まぁ、ちゃんとしたごはんとおかずを用意するに越したことはないかも知れないけれど、究極的に雑に作ったB級グルメみたいなごはんも、ときには必要だったりするのだ。


 そして今、私が求めているのは、そういうご飯なのだ。

ふと思い立って、1LDKの断捨離を始めました。

2日目にして45Lの燃えるゴミ袋が7つめになりました。


わりと小まめにゴミは捨ててたと思ってたのに、お前らいったいどこに隠れてたの……??


次回更新は11/25です。

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