もちもち天国、ときどき地獄
もはやワルツぜんぜん関係ない気がしてきたけど、通常運転です。
「あー、なんか白玉団子たべたい」
テレビでお餅の美味しい食べ方特集なんてやってるからもー
新年明け早々とはいえ、我が家に餅はない。
別に餅が嫌いなわけではないのだが、決して得意ではないからだ。
実家にいたころは大袋に入った角餅を買っていたが、あれは家族みんなで食べるのが前提であり、さすがに私ひとりで食べきるには多い。
かと言って、缶ジュース一本ほどしか値段が変わらないのに内容量は半分ほどの少量パックを買うのも、なんだか損した気分でもっと嫌。
あげくに餅の野郎というやつは白飯と違ってとても消化がよく、あまりにも腹持ちが悪すぎる。
信じられる?ごはん一杯分と大した変わらないカロリーのくせに、アニメ一回分の時間でお腹すくんだよ??
とはいえ幼少期からの習慣で、年末年始には鏡餅をちゃんと用意しないとなんだか気持ち悪い。
もちろんいちばんメジャーな手のひらサイズのアレ。
飾りはなんか紅白の折り紙みたいなやつと、やっすい特売のみかんでいい。
中にはプラスチックの容器に角餅が詰まったタイプも存在するが、あれは非常にコスパが悪い。だいたい女ひとり暮らしのわびしい生活に、あんなデカい鏡餅など不釣り合いである。
ゴミの分別もめんどくさいし。
とはいえ、この昔ながらの小ぶりな鏡餅の困ったところは非常に食べづらい、という一言に尽きる。
プラスチックの容器にみっちり詰まったダルマ型の餅。
やたら取り出しにくいうえに、ようやく取り外せたところでそのまま焼くには都合の悪い形。
しかしそれらを食べやすい大きさに切るとなると、うっかり油断すると指か包丁のうちどっちかが犠牲になる。今のところ未遂だけど。
そして今度はそれを焼くのがめんどくさい。うちトースターないし。
煮るとなると鍋にこびりついて洗うのめんどいし。
レンジでチンすると皿から剥がれないし。しかもすぐ歯が折れるんじゃないかってくらいカッチカチになるし。
オールめんどくせぇぇぇぇぇ!
いやまぁ結局はどうにかこうにか切って、クッキングシートとか駆使して美味しく食べるんだけども。
結果、餅は実家で食べるものー
はいリピートアフターミー
さて、というわけで白玉粉を探す旅。
昔は百均とかにも売ってたけど、最近は見かけない。
いつものスーパーを隅から隅まで探して、ようやく発見した。
ついでに見切り品の豆腐も買う。
水の代わりに牛乳や豆乳にしたり、豆腐を入れたり、白玉団子の栄養素を高める方法はいくつかある。ちなみにヨーグルトでも美味しい。
私はついたんぱく質重視にしてしまうのだけど、野菜ジュースなんかを入れてもいいらしい。あとは缶詰のシロップとか。
しかしなんにでも合うな、白玉団子。
そういうところはさすが炭水化物というか。
「てか白玉粉の原料ってなんだっけ……あ、もち米か」
ちなみにもうちょっとマジメな言い方をすると、もち米でんぷんパウダー。
そう考えると、主食カテゴリーでありながらデザートとしても成り立つ餅は、なかなかのポテンシャルを秘めているのでは。
さすがの私も、白飯そのものをデザートにする勇気はない。
確かによーく噛みしめたら甘いんだけども。
「あー、でもミルク粥とかもあるか」
なんだっけ、なんとかオレ、っていうやつ。フランスの家庭料理らしい。
以前同僚が本かなにかで見かけて、好奇心で作ってみたら意外と美味しかった、と、子どものように目をキラキラさせて話していたのを思い出す。
私としては、料理として成立していることは知っていても、つい長年の先入観で敬遠してしまうメニューでもある。
というわけで帰宅。
早速、ボウルに白玉粉どーん、豆腐も軽く水を切ってどーん。
粉はだいたい一袋。豆腐はとりあえず四分の一ぐらい。
そこから固さを見ながら、豆腐をちょっとずつ千切って足していく。
残った豆腐は明日にでも冷ややっこにするので冷蔵庫へ。
粉感がなくなるまでもちもちとこねまわしながら、ついでに口ももぐもぐ動かす。
あー、姪っこが赤ちゃんだったときのほっぺみたーい、気持ちいー
まだまだ可愛い盛りだけど、たまにしか会えないから人見知りされちゃうんだよねー
よく、白玉だんごは耳たぶのかたさになるまで、なんて言い方をするが、普段自分の耳をもちもちすることはあまりないので、なんともイメージが沸かない。
そもそも、福耳かそうでないかで感触って変わったりしないんだろうか。
粉で汚れた指で、むにっと自分の耳たぶをつまむ。
比較になるような他の耳を知らないのでよくわからないが、まぁこのもちもち感は悪くない。むしろちょっと癖になりそう。
もちもちもちもち。
いわゆる統計学の一種になるそうだが、顔相、占い?というものがあり、それによれば福耳のひとはお金持ちになるとかなんとか。
まぁ昔はお年玉も餅だったというくらいだから、正月にひとにあげるための餅を用意できるということは裕福のステータスで、それを身体にも持っているということは裕福の素質がある!みたいな意味だったりするかも知れない。
平安時代なんかは、おたふくも美人病なんて呼ばれてたらしいし。
……同じもちもちでも、こっちはちょっとご勘弁願いたいけども。
なんやかんやでここ一か月ほどでうっかり増えてしまった腹のもちもちをトレーナー越しに見ていたら、うっかり食欲が萎えてきてしまった。
なんだかんだで無事にこねあがった白玉団子は、あとは丸めて茹でて冷やせば食べられるけども。
ま、いいか。
とりあえず茹でよう。
白玉団子は冷凍できるしね、と言いつつ、結局は食べつくしてしまうことは、統計に頼るまでもなく私の日常茶飯事なのであった。
ちなみにうちの姪っこはほとんど人見知りしないみたいです。
愛想のたたき売り。
知らないお姉さんとかすぐ話しかけるし、知らないお兄さんやおじさんも恐れないとか。
なんなのあのコミュ力の高さ。誰に似たの。
次回更新は2/25です。




