はじまりはじまり。
初投稿です。
どうぞ皆様、お付き合いください。
今日は朝から散々な事ばっかりだ!
「ぎゃああぁぁぁぁぁあ遅刻するぅぅぅぅ!」
バタバタと通学路を全速力で駆け抜ける。曲がり角発見!鋭角45度急カーブ!靴裏がガリガリ削れるけどキニシナーイ!
やばいやばいマジでやばい遅刻する!今日は生活指導のゴリ沢が立ち番の日だよ捕まったら絶対うっとうしい事になる!ただでさえあたしは目をつけられてるのに!というかその前に出席日数の方がやばい!これはうっかり留年するフラグ!ぱねぇな!
「あぁもう何でこんな事になったんだよぉぉぉ今朝のあたしのバカやろう!」
朝起きたら枕元においてあった目覚まし時計が木っ端微塵のただの残骸に成り下がって床に散らばっていた。
床から視線を上げると扉の真横にはでっかい穴が。
あぁ、これは目覚まし時計ぶん投げたなぁ…また買い替えだよ何回目なのこれ。
なんて眠い目をこすりながら眺めていると、一階にいるお母さんから声がかかった。
「おーい、咲ー!何時まで寝てるの!もう八時よー!」
へー。そっかー。八時かー。うん。
…うん?ちょっとまって?八時?八時ですか?解りません!
はーい頭のエンジンかけますさーんにーぃいーちはい起動ー。
「のわぁぁぁぁねすごしたぁぁぁぁ!」
「うるさい今何時だと思ってるの!」
知らん!いや時間は知ってる!そっちじゃない!こっち!ってこっちってどっちだ!
違うよこんなことしてる暇ないよ!いっそっげ!いっそっげ!
くそ、なんか全然急いでる気がしない!
何て考えつつ布団を跳ね上げてクローゼットから制服を引っ張り出し裾を通す。
荒々しくも丁寧に。ビリッといったからね昔。肩から腕の部分が外れかけたからね。
所詮セーラー服って奴だ。勿論男子は学ランね。
でもこれってもともと男のガチムチ水兵さんの服なんだよなー。何で女子の制服なんだろう?謎だ。
…はっ!もしかして女子がガチムチだったってことか!?男じゃなくて女のガチムチさんだったのか!?
それはそれで面白いなー。夢とかその辺が広がりそうだ。あっはっは。
別に現実逃避とかしてませんよ?ええ。もう準備はバッチリ出来てますから!嘘ついてませんから!ほ
ら、片手にバッチリ鞄も準備できてますから!おき勉してるから準備もくそもないけど。
ちらっと腕時計を確認すると今は8時08分。よしいける!
小走りで扉に向かってダッシュ。目指すは朝飯!何でって食わないとやってられないから。勉強とか身に入らないから。普段とかわらない?言わせんな恥ずかしい。
って痛!破片思いっきりふんづけた!
「ぬぐおおおお…」
咄嗟に足の裏を抱えながら床にうずくまるあたし。
いたいいたいひりひりする!超ひりひりする!
血は出てはない。さっすが靴下!そこに痺れるあこがれるぅ!
うう、この忙しいときにふんづけるなんてあたしのバカっ!もうっ!
うげふ「もうっ!」とか気持ち悪!
さきは せいしんに 100のダメージを おった!
自業自得ですね解ります!
だから違うって急いでるんだって!そうは見えなくとも急いでるんだって!
「さーきー!もう15分よー!」
「えぇぇぇぇマジっすかそれ~」
わーぉびっくり驚き!学校まで20分かかるのに残された時間は15分!なんてこった!
朝飯食べる時間ナーイ!
そっちかよ!って思った皆さん。正解です。
でもあたしには朝飯の方が大事なんだ!そう、旧友が待つ学校よりも!
どこからか「白状者だなオイ!」とか言う電波を受け取った気がした。うん。気がしただけです。
知らないよ?受け取ってないよ?ほんとだよ?
こんなことしてるから無駄な時間使ってるんですよね~
何とか痛みから立ち上がるとそろりそろりと歩きながら危険地帯からの脱出を果たした。やっほーい!
こんどこそ小走りでリビングまで駆け下りると、弟があたしの朝飯を食べていた。
そう。
あたしの朝飯を、食べていたのだ。
「オイコラユウキぃぃぃぃぃぃ!!」
わたしの怒声を聞いてびくりと肩を揺らすと、朝飯のサンドイッチをほおばりながら振り返った。
「うわっ姉ちゃん!?まだいたのかよ!行ってねーのかよ!」
「いるわ!あたしが朝飯を残して行くと思ってんのか!」
「いや全然。…はっ!」
「ほぉう…解ってて食べたというのか…」
「くそっ!嵌めたな姉ちゃん!」
「引っかかる方が悪いのだよユウキ!くらえ怒りのハイキック!」
狙うは側頭部!その頭蹴り抜いてやるぅぅぅ!
だがユウキはサンドイッチを急いで口に放り込むと左手で私の足を防いだ。ちぃぃぃっ
というかさっきまでサンドイッチを持ってた手でつかむな!純白の靴下さんが汚れるだろうが!
「ちょ、姉ちゃん見えてる!中が見えてる!」
「だったら離せよこのエロ弟!まじまじと見てんな!」
「まじまじと見てねーよ!ちらっとだよ!はなしたらけりぬくだろ!?」
勿論蹴りますが、なにか?何か問題が?
「結局は見てんじゃないの!スケベ!変態!」
「ばっ!誰が姉のスカートの中見て興奮するんだよ!」
「目の前のお前だよ!」
「興奮とかしてねーよ!」
「じゃあそのズボンは何なんだ!」
「なっ…なんもねーじゃねえか!」
「ふふん、確認したってことはやっぱり興奮してたんだね!バーカ!変態!」
「こんのバカ姉が…!」
ぷるぷると顔をまっかにさせながら震えるユウキ。
ふん!サンドイッチを食べるから悪いんだ。食べ物の恨みは怖いんだぞ!
えへん!と無い胸(自分で言いますが、何か?これでもDはあるんだよ!)を張っていると、弟が急に立ち上がった。
あら、逆上しちゃった系?やっだーやりすぎちゃった☆(うげろっぷ)
ちょ、おい!おいこら近づく前に足を離してよ!こける!私の足はそんなあがらないって!いたたた
「お・ま・え・な・あ・!」
「キャーユウキコワーイ」
「うそ臭い!寧ろ嘘の臭いしかしない!ほんとそういうのやめろよな!」
「えー?なんのことだかわかんなーい」
「あー!もう!」
「ちょっとあんたたち!」
「ひゃいっ!?」「はいっ!」
「今はもう25分よ!何してるの!ユウキも遅刻するわよ!」
「「あぁぁぁぁ!」」
うん。正直に白状しましょう。忘れてました。
私の目にはもうサンドイッチしか見えて無かったね!うっかりうっかり。
じゃ、ねーよ!
「もう!これもそれもユウキのせいだからねほんと!」
「はぁ!?ねえちゃんが突っかかってきたんだろ!?」
「そもそもユウキがサンドイッチ食べるからじゃない!」
「だ・か・ら!そr「いいからさっさと行きなさい!」
「「すみません!」」
こ…これがかかぁ天下…ってやつか…!くわばらくわばら。
ばっと足を振りほどいてテーブルに残っていたサンドイッチ三枚を口に突っ込み飲み込む。
ちなみにこの間3秒ね。
「ほんと姉ちゃんは食い意地はってんな…」
うるさい黙れ。
それで、今に至る。っと。
はーい、残り時間は30秒。残りの距離は300メートル。
いける!これはいけるね!あたしの持久力なめんな!
少し調子に乗ってスピードを上げたとたん…
ガッ!と見事につまずいた。しかもその先には…
わーいブラックホールだぁー
「ってありえないだろぉぉぉぉぉぉ!」
叫び声もむなしく、あたしはそのままブラックホール(仮)落下した…
そして本題に入らないトラップ。前置き長すぎたなぁ…