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ステータス?

「ん、あれは?」。

地上に降りたって目に入ったのは、群青色のイノシシだった。

「アレはたしか・・・ブルーヴォアだっけ?」。

ブルーヴォア、大きさは熊ほどもあるが、動きは鈍いし、突進を主な攻撃手段としているけど、大した威力はないと、神界の本には書いてあった。

『ブォ!ブォォォォォォォォ!』。

こちらに気付いたブルーヴォアが突進してくるが、やっぱり遅い。

「よっと」。

その突進を軽く避けると、すれ違いざまに手刀で首を切り落とす。確か、素材はそこそこ売れると本には書いてあったので、収納スキルの『異空庫』に死骸を収納する。その後も、鳥やら馬やら蛇やらの魔物に遭遇したが、どれもザコだったので、切っては『異空庫 』に収納して行く。

「あれは、街かな?」。

森を抜けると、そこには草原が広がり、500メートルほど先に城壁のような物が見え、行ってみると、やはりそれは街だったようだ。

「すみませんが、身分を証明できる物を見せてもらいませんでしょうか」。

城壁に取り付けられた門をくぐろうとすると、門番の人にそう話しかけられた。どうしたものかと考えていると、そうした物を無くした時には、大銀貨一枚か、それに相当する魔物の素材を渡せば、仮身分証を発行してもらえるそうなので、ブルーヴォアの牙を取り出して渡してみる。ちなみに、この世界の貨幣の単位はG(ゴールド)で、1Gはあ1円ほど、そして、貨幣の価値は、

金貨一枚=100000G

大銀貨一枚=10000G

銀貨一枚=1000G

大銅貨一枚=100G

銅貨一枚=10G

となっている。他にも、大金貨や白金貨なども有るらしいのだが、これらは国家や大商人達の間ぐらいでしか使われないらしい。しばらくすると、ブルーヴォアの牙は15000Gで売れたらしく、銀貨五枚のおつりが帰って来た。

「では、コレが仮身分証になりなすが、期限は一週間になりますので、何かしらのギルドでカードをお作りになるか、再発行してもらってください」。

そう言うと、門番に通っていいと言われたので、街の中に入る。

「お〜、やっぱ文化的には中世辺りか?」。

そこには、石造りの建物が並ぶ、日本ではまずお目にかかれないであろう光景が広がっていた。

「さて、冒険者ギルドはっと、『マッピング』」。

『マッピング』は、探知系の魔法の一種で、脳内に指定した範囲の地図を作り出す効果がある。今僕がいるのはこの位置だから・・・冒険者ギルドはこの位置か。

ちなみに、冒険者ギルドの他にも、商人ギルドや鍛冶ギルドなども有るそうなのだが、日本でもラノベなんかにはまっていた僕からすれば、やや見劣りするものだった。

「ここか」。

そこには、普通の家よりも横幅の広い、二階建ての建物があった。

中に入ると、人族の他にも、獣人族やエルフなどの種族がおり、雑談をしている者もいれば、依頼を受けようとしている者もいた。

「すみませーん、冒険者登録をしたいのですが」。

入って真っすぐ進んだ位置にあるカウンターに行き、受付の女性にそう言う。

「はい、登録ですね。ではこの紙に、名前と種族、年齢を記入してください」。

年齢か・・・そういえば、僕って今何歳なんだろう。神界の時の流れは遅いらしいからな。あっ、そうだ。

「『ステータス』」。

『ステータス』は、この世界のほとんどの人が生まれながらにして持っているスキルで、使用すると、レベルや能力値以外にも、名前、種族、年齢、性別などの確認も可能なスキルだ。そう言えば、使うのは初めてだな。そして、そこに浮かんだのは、

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ジン・ヴォルガード 種族:神人

年齢:16 性別:男

レベル:?

HP:?(?) MP:?(?)

攻撃:?(?) 防御:?(?)

魔攻:?(?) 魔防:?(?)

素早さ:?(?) 運:?(?)

スキル:?、?、?、?、?、?、?、?、?、・・

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ん?、とりあえず、年齢がまだ16歳ということは確認できた。だがここで2つの疑問が生じた。まず種族だ、神人ってナニ?神界にいた影響か?そこで、『鑑定』のスキルを使って調べてみる。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

神人:?????????????????????

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

うん、「?」だった。ただ分からない物はしょうがない。次に能力値とステータスだ。こちらも「?」にはなっているが、魔法やスキルが使えた事から、MPやスキルはあるハズだ。とりあえず、ステータスに『鑑定妨害』のスキルをほどこし、他人にステータスが視られないようにする。まぁ、『鑑定』のレベルが上がれば、「?」の所も視れるようになるだろう。とりあえず、種族の欄には人族と書いて申請した。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「では、こちらがジンさんのギルドガードになります」。

数分後、受付の女性がギルドガードを持って来たので、それを受けとる。その後は、冒険者ギルドについての説明を受けた。まず、冒険者は8つのランクに分かれており、下から、F、E、D、C、B、A、S、SS、となっており、冒険者は、自分のランクより一つ上のランクの依頼まで受けることが出来るらしい。また、依頼を失敗、中断した場合には、ペナルティーが課されるそうだ。

「では、説明は以上になります。あと、冒険者同士の争いには、ギルドは基本不干渉なので、注意してください」。

「あの、魔物の素材を売りたい時はどうすればいいんですか?」。

「あっ、それならここでも買い取れますが、何を買い取りましょうか」。

「はい、これなんですけど・・・」。

『異空庫』を発動させ、ブルーヴォアを始めとした、途中で倒した魔物の死骸を取り出す。

「おい!あの鳥ってソニックバードじゃねえか!?」。

「ああ、しかもあの馬はブラッドホースだぞ・・・」。

「あの蛇ってアサシンスネークじゃない?」。

「しかもあれはブルーヴォアだぞ!」。

周りがなぜかざわつき始める。

「あのー、ジンさん?ジンさんってもしかして西の森を通って来ました?」。

「?、はい、たぶん。もしかして珍しい魔物何ですか?」。

「いえ、西の森の奥行けば普通にいるのですが・・・コレ、全部Bランク上位の魔物なんです・・・」。

「え?、神かー、じゃなかった。僕の家の本にはどれもザコって載っていましたけど?」。

「「「「「誰だよその本書いたヤツ!!!!!」」」」」。

この時、彼は知らなかった。神界の本は、【神視点】で書かれていると言うことに・・・






どうも、トカイナカです。今回で2回目の投稿になります。最近はどうも寝不足気味なのですが、ついつい徹夜してしまっています。

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