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雷名の牙 ~拳王と巫女の異世界冒険紀行~  作者: ファイバード
第一章 紅炎~Crimson flame~
17/20

第一章その11

───キンッ


 一人と一頭は、空中で交差し、そして、決着がついた。 着地した雷牙の後ろで、山の主は首から血を吹きながら倒れたのだ。

 ズズゥウン! 今度こそ動かなくなった竜を背に、雷牙は拳を高々と突き上げた。 そして、力を使い果たした雷牙は、膝から崩れ落ち、意識を手放した。


   ~~~   悪夢   ~~~


「ネェ、私ハ、ドウシテ死ンダノカナ」

 星空の広がる花畑。 一面に彼岸花が咲く、紅い色の花畑だ。 雷牙は愛羅と向き合っていた。

「マダ生キテタカッタノニ、私、死ンジャッタ。 ゴメンネ」

「……」


 愛羅が、頬を染めて笑う。 その頭からは、赤い水が流れ落ちていた。 コワイ。

「雷牙ガ、アノ日、アノ場ニイナカッタラ、コンナコトニハ、ナラナカッタノニ。 ヒドイナ」

「……」

 雷牙は何も応えない。

「ねぇ、ドウシテ一緒に死ンデクレナカッタノ? 私、一人でデ暗イ処ニイルノ。 寂シイヨ」


 いつの間にか、愛羅の顔はボロボロと肉が崩れ落ちている。 肉がなくなって、骨が見える。 まるでゾンビーのようだ。

「ネェ、雷牙。 一緒ニ、死ンデヨ」


「五月蠅い。 死人が(さえず)るな」


 グチャリ。 雷牙の爪が、愛羅の顔『だった』ものを握りつぶす。 ニクが崩れる音がして、そのまま腐って溶けた。

「……チクショウ」

 血液と肉片のこびり付いた手を見て、雷牙は涙を流した。

「……チクショウ!」


 そこで、目が覚めた。


   ~~~   白駒だぜ   ~~~


「知らない天井だ……」

 目が覚めると、雷牙は見知らぬ部屋にいた。 壁も床も天井も、全部が岩でできた、薄暗い部屋だ。 雷牙の(カラダ)は、粗末なベッドに寝かされていた。 横を見ると、枕元に置かれた観葉植物が、淡い光を放っている。


「この草が、照明、なのか……。 なるほど」

 と、近くで足音が響くのが聞こえた。

「……?」

 振り向くと、褐色肌の少女が、部屋に入ろうとしていた。 確か、ルチルと呼ばれていた少女だ。


 虚ろな目に、全身に生々しく残る、火傷の跡。 白い髪に、”豊満な胸”←ここ重要。

「あ、その……」

 ルチルは、雷牙と目が合うと、怯えたように後退(ずさ)った。

「その……食事、持ってきた…から」


 見ると、ルチルの手には、お椀の乗ったトレーがある。 湯気と、香ばしくはない匂いが感じられた。

 それにしても、たどたどしい口調だ。 失語症、とでも言うのだろうか。


「ご、ごめん、なさい…」

 少女は、ベッドの横にトレーを置くと、逃げるように部屋を出ていった。

「……あ、」

 雷牙が声をかけようとした時には、すでに部屋の戸がしまっていた。

「話しそびれたな。 まぁいい。 飯だ」


雷牙「クッソ痛い!」

愛羅「そうだね!」

雷牙「後、一々ここのネタを考えるのもめんどくせぇ! というわけで次回に続く!」

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