表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

愛のカタチ

作者: 星河

 弘樹は恋人の杏のお見舞いに来ていた。が……。

「なぁ、俺たち付き合ってるんだよな」

「そうだけど――。もう弘樹の顔見たくない! 出て行って」

「そっか――。分かった。ばいばい」

 弘樹は病室を出て家に向かった。





 「ただいま」

 弘樹が家に帰ると弘樹の母、美香が外着で玄関に行こうとしていた。


「お帰り。母さん今からパートだから。ご飯出来てるからチンして食べてね」

「うん。いってらっしゃい」

「何かあったの?」

「ううん。何でもないよ」

「そう。じゃあ行ってくるわね」

「いってらっしゃい」

 弘樹は美香に言われた通りご飯をレンジにかけ、食べ始めた。




 ご飯を食べていると杏からメールが来た。


 『弘樹へ。今日はごめんね。あんな冷たい態度とっちゃって。本当は弘樹の事大好きだよ。でもね、私もう死んじゃうんだ。死ぬところなんか弘樹に見せたくない。今までありがとう。本当に大好きだよ。杏』

 メールを見て弘樹は玄関を飛び出した。


 「杏、行かないでくれ。俺の傍に居てくれ。俺も君の傍を離れないから」

 しかし弘樹の願いは届かなかった。

 杏の病室についた弘樹だったが杏が居たはずのベッドはもうすっかり綺麗になっていた。

 まるで最初から誰もいなかったかのように。


 「杏――」

 弘樹は人目もはばからず泣いた。


 すると

「弘樹、来てくれたんだ。ありがとう。弘樹、大好きだよ。でもいつまでも私にとらわれずに先に進んでね。じゃないと怒るよ。私はもう行かなきゃ。ばいばい弘樹……」

「杏!」

 振り向いたがそこには誰もいなかった。




 愛し合うもの誰もが傍にいたい。

 どんな時でも――。

愛し合う者同士いつでも傍にいたい。

誰もがそう思うはずだ。

しかしそう出来ない者も多くいる。


真の愛のカタチとは何なのか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ