とりあえず、状況確認
ここは日本ではない。
確かに田舎の方ですよ。ええ、何度も田舎人として馬鹿にされましたとも。
けれども、こんな広々とした草原、富士山くらいあるんじゃね?という山々。ふつくしい…。
ふっ、ということは異世界転移。そして俺は、(恐らく)世界に変革をもたらすもの!
※調子にのっています。近ずかないで下さい危険です。
まあ、ぼっちで、少々ヲタが入っている。と言われたとがある。人物ならば、1度や2度、自分が異世界転移してヒーローっぽくなるのを妄想するだろう。
そして!今!!我はここにあり!!!
もーこれは期待するしかないでしょ、異世界無双ライフをなァ!
とりあえず真ん前にいるおじいさんに聞いてみよう。
「おじいさん、えーと、この町ってなんっていうのですか?」
よしっ無難な質問。とりあえず状況確認だ。
「おお、おまいさんここまでくるまでの記憶がないのか。先ほどいきなり外を見るわ、固まるわでキチガイかとおもったぞい。」
…ohこのじいさん結構、毒舌だな。いきなり心に深い傷を負ったぞ。
「ここは、ラヒクスという。少し王都から離れた場所よ、まぁ小国だから王都もここと同じような場所だかの。」
ふむふむ、別に勇者を呼ぶためにッとかではなく勝手に異世界転移してきたんだな。え、無双パティーン終わった?
「とりあえず、介抱してくれてありがとうごさいます。失礼ですがお名前伺っても宜しいですか?」
日本語あっとるか?敬語なんて知らんからなタメ口最高。
「なんじゃいきなり丁寧になりおって。わしの名前はセトン・ファットと言う。お主は?」
「マサヨシ・ヨシダといいます。」
これであってるか?英語とかだと名、姓の順だからな。
「そうかマサヨシというのか。」
よかった当たっとったか。
「お前さん、身分証明書なんてもっておるか?ここまでくるまでの記憶がないようじゃし、他の国からきたなら検問を通るはずじゃから恐らくあると思うが。」
え?なにそれ無かったらヤバイかな?貴様は不法入国者だ!警察に出してやる!とかないかな??てか警察とか自治組織あるのかな?
おりあえずこのじいさん優しそうだし無いっていっても即座に捕縛とかないよな。
「すみません。持ってないんですよ。」
よしこっからは半分賭けだどうとにでもなれ!
「そうか、なら再発行するか?お金も持ってないようだし、タダでつくってやってもよいぞ?」
まじで!?やったねタダは嬉しいな。これから検問とかかかるとき便利そうだしつくってもらおう。
「お願いします。」
「そうか、なら付いてこい。ここでは作れんからの。」
と、いいおじいさんが歩いて行く。当然付いていく。歩く。部屋をでると神殿の中が見える。ヨーロッパとかにありそうな石で出来た建物だ。けれど継ぎ目とかがない。1つの岩の塊から削り出したみたいだ。
中は結構広い。窓の一部はステンドグラス?みたいな光を受けると虹色に変化するガラスで出来ていて、中を虹色に照らしている。時折、甲冑や絵画、石像がおいてあり素人目でも気品がある空間を造り出している。
セトンさんが止まる、ここが身分証明書を作る部屋のようだ。
「では、行ってこい。他人のコレドは作成時あまりみるべきではないからの。」
そうか、身分証明書はコレドというのか。
あまり見るべきではないというのは、ステータスとかは生命線だからとか異世界お決まりの理由からだろう。
とりあえず、部屋に入る。部屋の奥で作れるっぽい。中にいたのはメガネを掛けた少し痩せぎみのおっさん実年歳より老けて見えそう。なんて失礼なことを思いながら声をかける。
「すみません。コレドの、再発行をお願いしたいんですが。」
少しタメを置いてから
「分かりました。ではこの針で血を少し出してカードの凹みに垂らしてください。」
カードが出され針でを渡される。うわ、自分で血を出すの少し嫌だな。痛いし。などと思いながら指にほんの少し針をさしカードの凹みに垂らす。
そうするとカードに変化が起きた。空欄だった所に名前が追加され、QRコードみたいな模様が浮かび上がりカードの元の白色から黒色へ。そしてジョブが表示される。ステータス表示はない。
出来上がったカードを見てみる、
名前 マサヨシ・ヨシダ
職業 『爆弾魔』