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世界最優秀民族が異世界にやってきました  作者: mk-3
第二部 伝説の生放送
26/37

水爆など……

 道彦たちは移動中にも生放送をしていた。


「今、僕たちは多国籍軍の部隊と一緒にいます。韓国と組んだ北朝鮮が日本を核攻撃しようとしてます。これからパコ大統領を救い出し正当政府を立て直す予定です。僕らの後からも大部隊がやってくる予定です!」


 >核攻撃!!!

 >どういうこと?

 >なんで?


 がたりと車体が揺れる。


「異世界に水爆があるらしいんです」


 >す、水爆?

 >いや待ってよ。そんなものを用意できるはずが……

 >起動できるの?


「わかりません! でも異世界への第二のゲートに水爆が保管されているそうです!」


 >俺、住んでるの千代田区だよ! 絶対ターゲットにされるよ! 俺まだ死にたくねえよ!

 >リア充死ね!

 >どうせ水爆なんていつもの嘘だろ。

 >どうすんだよ!!!


「偵察部隊によるとキムは少数の部隊で第二のゲートへいるそうです。そこを異世界に潜伏してる他の部隊と協力して襲撃します!」


 >どう考えても罠だろ!

 >死ぬ気か?

 >殺されるぞ!


「これが罠なんてわかってます! だから皆さんに訴えかけます。戦争を止めてください! もう世界は韓国の正当性を認めていない。韓国はこのままでは世界の敵になってしまう。お互いが滅びる前に止めてください! 我々は平和を望んでいます!」


 その言葉は薄っぺらく、安っぽく、しかも使い古された言葉だった。

 道彦自身も自分から発せられる言葉を信じていなかった。

 今でも韓国は嫌いだ。自分の目の前で村民を殺した彼らが憎い。

 だからこそ我慢しなくてはならない。

 ここで止めねば事態は悪化する。

 ほんの数日とはいえ地獄を生き抜いた道彦の言葉には説得力があった。


 道彦は一生懸命だった。

 道彦を笑うものはたくさんいた。

 いやほとんどの人間が嘲笑した。

 ネットの悪意は正体を隠さず剥き出しの悪意をぶつけた。

 右翼がどうたらと決めつけたし、それでもメディアは意地になって道彦の存在を隠した。

 だが立ち上がるものもいた。

 それは日本国内だけではない。

 世界中の人が立ち上がったのだ。



 城下町近くの森。

 神域とされ誰も入ろうとしない深い森。

 その最深部に勇者の墓はあった。

 キムはその勇者の墓にパコを連れてきていた。

 パコは殴られたのか目が腫れていた。

 それでも毅然とした態度でキムと対峙していた。


「元大統領。ここが勇者の墓です」


「まさか……水爆なんて……これがアメリカや中国に知られたら1000年奴隷にされるぞ! わかっているのか!」


「くっくっく、水爆……そういやそんなものもありましたね」


「どういう意味だ……?」


「確かに水爆は中にあります。北朝鮮製のがね」


 豚がくくくと笑う。


「そんなもの有り得るはずがない。あの国にそんな技術力はない……だいたいそんなものを紛失するわけがないだろう?」


「……くくくく。耐えがたいほどの愚かさだ。異世界への門、空間を超えるということは時間を超えることに近い。なぜ愚物どもは過去から未来に時間が流れると思うのでしょうか?」


「過去から未来に時間は流れるのは当たり前のことだ!」


「違います。それは人間の見方でしかない。哀れでちっぽけなね。門には過去、現在、未来の区別はない。あそこにあるのはこれから長い時間をかけて北朝鮮が自分自身で開発する水爆ですよ。自分自身が創り出す物と引き替えに交渉をするなんてなんて愚かなのでしょう!」


 パコは相手を狂人と斬り捨てるのではなく相手の意見をよく考えてみた。

 するとあるバカげた考えが頭に浮かんだ。

 いやそれは有り得ない。


「み……未来なのか?」


「ええ、ようやく答えに辿り着きましたね。その小さな頭でよく頑張りました。それにしても北もあなたも日本も米国も愚かだ。水爆なんていうのはたいした兵器ではないのに……くくく」


「もっと恐ろしい兵器があるのか?」


「やれやれ。なぜ愚物どもは兵器を念頭に置くのでしょうか……考え方が小さい小さい」


 その言い方にパコはむっとしたがあまりの事態の大きさになんとか爆発せずにすんだ。

 なぜこの豚はここまで余裕があるのだ?

 国際社会で孤立するメリットはなにもない。

 それは商売人の豚も知っているはずだ。

 それなのにどうしてあえて滅びの道を選択するのだ?

 この豚は何を知っている……


「門ですよ」


「門?」


「ええ。門そのものです。確かに門を作ったのは神なのかもしれません。でも純粋な現象として考えたらどうでしょう?」


「ど、どういう意味だ!」


「異世界への扉を開ける。この現象を発生させるにはどれだけの熱量が必要なんでしょうね? 核分裂? 核融合? 韓国の一日の電力相当? アメリカの電力量? 太陽のエネルギー? 答えは『計り知れない』。わかりますか? いやあなたのような愚物にはわからないでしょうね!」


「……仮に理解したとしても門を兵器として利用できるようになるまで何年もかかるだろう! いや人類が門の謎を解明することは100年後もありえない! 核なんて言いだしたせいでアメリカも中国も日本もロシアも世界中が我々を許さない! 門を利用できるようになる前に韓国は滅びるぞ!」


「くくくくく。人間による真理の解明など意味はありません。私の曾祖父はこの世界に勇者として召喚されました。そこで目撃したのです。大いなる知識の海を! それさえあれば利用など容易いことです」


「それが本当だとしても、今のこのザマはなんだ! 門は開いてないぞ。たとえ知識があっても世界征服などできぬぞ! 世界を舐めるな!」


「くっくっく。これだから愚物は度しがたい。世界を超える力なら時間を超えることも可能だとは考えないのですね。知識の泉には門の制御法が必ずあるはずです」


「それは推論だ!」


「いいえ。なぜ我が曾祖父が精神病院に入ることになったのか知ってますか?」


「お前はなにを言っている?」


「知識の泉で半島の未来を見た曾祖父は恐ろしいことを知ったのです。……我が国には……いや朝鮮半島にはこれから1000年の長きにわたり歴史を変えるような英雄は出現しない。誰一人としてだ! それを言った途端、危険思想の持ち主として精神病院送りですよ!」


「……な、んだと……1000年も英雄が誕生しないだと……我々は世界最優秀民族で世界の支配者のはずじゃ……」


「ええ、しませんとも。優秀な人間は全て海外に逃げてしまうし、正しいことを主張する人間は国家に潰される。それが我が国の現状です」


「だからと言って……今さら知識を手に入れてもなにもかもが……遅い……それに鈴木をどうやって捕まえるのだ……」


「ご安心ください。勇者の墓は鈴木道彦が帰還するためのゲートです。工作員に情報を流させました。あの愚かな高校生は利用されるとも知らずにのこのこやってくるでしょう」


「鈴木には世界中の目がついているんだぞ! わかっているのか!? 滅ぶんだぞ!」


「ええ、知ってますよ。鈴木道彦はここに水爆があると思っています。自ら手の内を晒すとは、やはり彼は愚物のようだ」


「そう長くはも保たないぞ! わかっているのか!」


「それでも世界を獲るのは私です。私は門を制御して過去に戻り大韓帝国に世界を征服させます。見てなさい。現在に価値などない! 私は正しい歴史に向かうように歴史を修正する!」


 言葉が通じなかった。

 キムは完全に自身の勝利を確信している。

 こうなった韓国人には他人の言葉など届かない。

 誰か助けてくれ……

 もう誰でもいい

 パコは生まれて初めて日本人たちの勝利を願った。

すいませんでしたー!!!

謝罪します。


少しだけSF入れました。

二話くらい先からエンディングが分岐する予定です。

今、71000字なので分岐書いてちょうど10万ちょいかなあと思います。


お返事コーナー


>ハゲは死にますか?


完全に存在を忘れてました……

とりあえずまとめて酷い目に遭います。


>水爆……


ごめんなさい! SFやってしまいました!

でも日本の架空戦記で日本がアメリカに勝つのが多いように、韓国も歴史IFで自国を勝たせるのが好きなはずです。

そうじゃなきゃ日本に嫌がらせする小説や映画があそこまで流行りませんし、CivとかエイジオブエンパイアとかのSLGにいちゃもんつけませんよね?


>宇宙最優秀


完全なSFで惑星を征服する話だったら迷わずつけてました。


>注液


まさに奇跡の間違い!

お茶だばーです。


>唯一神ぽっぽ


無理。

あの生き物はまったく理解ができませんので出したら彼がしゅやくになってしまいます。

原因と結果が意味不明すぎてわかりません。



次回、世界が立ち上がる!

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