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世界最優秀民族が異世界にやってきました  作者: mk-3
第一部 世界最優秀民族が異世界にやってきました
21/37

日本人を殺す会

 道彦の通う高校には警官が常駐していた。

 最悪の可能性を考慮しての措置である。

 だがその最悪の可能性が今まさに起こっていた。


「と、止まれ!」


 制服の警官はそう叫ぶと次の瞬間引き金を引いた。

 銃撃が響き黒いワンボックスカーに穴が空く。

 だがワンボックスカーはスピードを落とさずに突っ込んでくる。


「うわああああああああああ!」


 ワンボックスカーは容赦なく警官をはね飛ばすと何事もなかったように停車した。

 ワンボックスカーから男たちが悠然と降りて来る。

 それを血走った目をした男たちがビデオカメラで撮影していた。

 撮影をしている男たちはテレビクルー。

 そして自動車から降りてきたのはコボルト戸川を中心とする釘バットを持った男たちだった。


「レイシストどもを殺すぞ……」


 戸川の目は完全に常識の埒外にあった。

 そんな戸川を出迎えるものがあった。

 出迎えの挨拶は土下座だった。

 なぜか韓国人は日本人に土下座を強要して悦に入る習性がある。

 土下座をさせることで自分たちの優秀性を誇示したのだろうか。

 とにかく修学旅行生を土下座させた事件はあまりにも有名である。


 (※http://ameblo.jp/memorialrose-greatest/entry-11115187682.html)


 それと同じ光景が日本国内で発生していたのだ。

 土下座をするのは道彦の学校の校長。

 それを高いところから見下ろすのは「日本人を殺す会」コボルト戸川。

 そしてゲバ棒や釘バットで武装した殺し隊のメンバーが校長を取り囲み、それをニヤニヤしながら赤日や冥日のテレビクルーが撮影していた構図である。


「我が校の生徒が神聖にして賢明なる世界最優秀民族、韓国人様のご意向逆らってしまいたいへん申し訳なく……」


「チョッパリ!」


「はい! それと我が校の生徒が薄汚い鈴木道彦を助けるデモなどという暴挙に出てしまい……たいへん申し訳なく……」


「チョッパリいいいいいいいぃッ!」


「ひいいいいいい!」


 韓国人の言うことは絶対にして不可侵。

 神の言葉と同じである。

 それが古い世代の教育者の間では当たり前こと、常識なのである。

 そしてこれこそ韓国人から見た日本人の理想の姿なのだ。


「いいか。わかってるな? 生徒を引き渡せ」


「で、ですが……」


「神聖にして賢明なる世界最優秀民族の韓国に逆らうのか!!!」


「ははー! ご自由にどうぞ!!!」


 校長が許可を出したとき事務員がすでに警察に連絡をしていた。

 だがデモ隊への襲撃のせいでどうしても到着が遅くなる。


「さあ! 今、神聖にして賢明なる世界最優秀民族を護る市民団体の代表者が学校に入りました!」


 冥日のリポーターの声が勘当のあまりうわずっている。

 釘バットを持って押し入っているのだから明らかに犯罪者である。

 だがそんな常識などマスコミにはないのだ。

 間抜けなHIP-HOPが自動車から大音量で流れる。


「ネトウヨを殺せ!!!」


 「仲良くしようぜ!」と言いながら一般の日本人にまで殺意をみなぎらせる。

 それがレイシストへのカウンター団体の本性である。


(参考資料:http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11127967381)


 レイシストを殺し隊もまた同じだった。

 バットを振り回しながら日本人を殺せと連呼する。

 そんな彼らを冥日はまるで戦いに赴く英雄のように撮影していた。

 コボルト戸川は教室のドアを蹴破る。


「このレイシストども! ぶっ殺してやるぜ!」


 だが返事はない。

 それは当たり前だった。

 すでに全員避難した後だったのだ。


「薄汚いチョッパリがあああああああ!」


「同志戸川。落ち着いてください。これもチョッパリの罠です」


 「同志」という共産主義者独特の言い回しで眼鏡の男はそう言った。

 男は憲法学者だった。

 憲法9条を護るためなら人殺しもいとわない平和コマンドである。※


 (※http://coresugo.com/9-jyo/)


 男はナイフを抜いた。

 男のナイフは9条ナイフ。

 日本国憲法9条を守るためなら先制攻撃も辞さないという覚悟の表れである。


「ま、待て!」


 男の声響いた。

 男は刺股を持った男だった。


「生徒には指一本触れさせん!」


 それは教頭だった。

 彼は校長とは違いまともな判断力を有していたのだ。


「チョッパリガアアアアアア!」


 戸川がバットを振り下ろした。

 教頭はそれを刺股で受け止めた。

 テレビクルーはそれをニヤニヤしながら見ている。


「いまネトウヨに正義の釘バットが振り下ろされました!!!」


 テレビクルーはゲラゲラ笑いながら実況した。

 とろんとした目、何かを隠すように意味もなく日焼けした肌、額に浮かぶ異常なほどの汗。

 それはまさに覚醒剤中毒者の特徴だった。

 テレビクルーの狂気の笑いが響くなか、一生懸命刺股で攻撃を払っていた教頭がぐらりと崩れ落ちた。

 教頭の背中には9条ナイフが深々と突き刺さっていた。


「ぐ、ぐう……」


「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」


 戸川は狂気の雄叫びを上げた。



 一方、体育館では生徒たちが震えながら籠城していた。


「もういやああああああ!」


 女生徒が悲鳴を上げる。


「開けろオラァ! チョッパリガアアアアアアア!」


 ゾンビ映画のごとく何人もの怒鳴り声が響く。


「殺してやる! 土下座しろおおおおお!」


 殺したいのか土下座させたいのかは不明である。


「おどれこらあああああああ!」


 バットでドアを激しく打ち付けるたびに女生徒の悲鳴が響いた。

 その姿はまさに暴徒だった。


「鈴木道彦を殺せええええええええええッ!」


 戸川はドアをバットで殴り続ける。

 前は高校を土下座させた。※


 (※http://gensen2ch.com/archives/7012631.html)


 今回もうまく行くはずだ。

 なあに失敗しても有川議員や大阪市がかばってくれるはずだ。

 哀れなことに戸川は道彦が異世界にいるという事をまったく理解していなかった。

 戸川は奇声を上げながらドアに蹴りを入れる。


「出てこおおおおおおいッ!」


 子どもを狙った凶行。

 たとえパチンコで懐柔しようとも警察がそれを許すはずがないのだ。※


 (※http://pachinkokouryaku.fc2web.com/shugoshin.html) 


「君たちは包囲されている!」


 それは拡声器からの声だった。

 戸川が後ろを見ると警官隊が戸川たちを取り囲んでいた。


「このチョッパリの権力の犬ガアアアアアアア!」


 戸川の口から怨嗟が漏れた。


「チョッパリを殺すうううううううううう!」


 戸川は釘バットを振りかざし警官隊へ真っ直ぐ突っ込んでいった。


「撃てー!」


 警官が発砲した。

 拳銃の弾丸は回転しながら戸川の体に突き刺ささり、肉を切り裂き、内臓に穴を開けた。

 頭蓋骨が割れ脳漿が飛び出し、頭の皮が剥がれた。


「さ、差別だ……ぐはっ……」


 戸川は血を吐きながらも差別を訴えた。


「殺す……日本人を殺す……こ……ろ……」


 戸川が崩れ落ちた。

 それを見た警官隊が叫ぶ。


「逮捕ぉーッ!」


 国家権力に踏みつぶされていく殺し隊たち。

 殴られ、蹴られ、手錠をかけられていく。

 思えば戸川たちは韓国人の権利向上のために人生を費やした。

 もう少し判断力と常識と知性と忍耐と他者への思いやりがあれば道を誤ることはなかっただろう。

 本人なりにがんばっていたのだ。

 そんな戸川の存在は在日コミュニティの中で伝説の存在へと昇華した。

 烈士と崇められ事件を象徴する存在になったのだ。

 国内のマスコミは道彦の存在だけは書かずに国家権力の暴走とはやし立て、彼らは被害者だと主張した。※


 (※http://matome.naver.jp/odai/2136927871105833001)


 わざわざ民族衣装を着て電車に乗り込んだ少女のチマチョゴリが切り裂かれ、インチキくさい街宣右翼が意味もなく学校へ街宣を繰り返した。

 国内には彼らに逆らってはいけないという空気が蔓延し、道彦の同級生たちは口をつぐむことになった。

 そんな戸川たちに韓国本国人は冷徹に、そして吐き捨てるように言った。


「パンチョッパリなんかどうでもいい」と。

20話・21話はバッドエンドのフラグです。

これと道彦のある選択が加わるとバッドエンドになります。


業務連絡


私がさんざん迷惑をかけたあげくに活動報告に突撃された藤原ゴンザレス先生が(これが主な原因じゃないけどトドメで)ストレスで十二指腸潰瘍再発、入院がほぼ確定しました。

本当にすみません……お詫びします。

マジでごめんね。


お返事コーナー!


協議の結果


・ありとあらゆる形での配布自由。P2Pでもコピペでもブログでも自由です。ただしmk-3(mk3)であることを表示してください。私の虚栄心

が満たされます。


・商用利用可。アプリでも漫画でもエロ小説でも可。商用利用をしようとする勇者は知らせてくれると嬉しいな。大儲けしたら分け前ください。


・改変、二次創作、シェアワールド、続編など全て自由。

エロでもBLでもリョナでもどんと来い!

ただし原作者がmk-3(mk3)であることを表示、なろうもしくはカクヨム、藤原ゴンザレスのサイトなどのマスターがあるサイトも一緒に表示してください。

してくれないとすねていじけます。


・この規定は金に目がくらんだmk-3により将来改変される可能性がありますが、この作品を出版しようとする無謀な出版社もなければこの作品に商業的価値があるとは思えないのでたぶん大丈夫です。ご安心ください。


>一陣会


不良の全国ネットワークって凄いですよねえ。

悪いことやる連中が組合作っちゃって自己正当化するという……

ヤクザでも一応悪いことしてる自覚はあるというのに。


>銃砲店


手元の資料は日露戦争後のやつなんですが拳銃とかも普通に買えたそうですねえ。

刀狩り平和説ってどこから来たんでしょうね?


>ブラジルのアノニマス


ありがとうございます!

とりあえず今日はまだ大丈夫っぽいです。


>かの国の自滅ばかりで話が進む。


後半の第二部は積極的に動くようになると思います。

ファンタジー設定が出てくるので生々しさがかなり薄れますが物語的にはきれいに終わると思います。


>某宗教団体


えーっと……実は数年前に藤ゴンと自治体主催のイベントのボランティアをスタッフをやったんです。

そしたら窓口が勝手に個人情報漏らして、数ヶ月間も「巣鴨の会館のイベント来てよ」とかの激しい勧誘されました。

その件に関しては本気で怒ってて悪口が本当に笑えなくなりますので……それだけは私の都合で自重します。

申し訳ありません。


>鬼郷 & 軍艦島


……なんで彼らは戦争とか併合をそういうファンタジーだと思ってるんでしょうねえ?

経済的に不経済すぎて有り得ないと思うんですが……

本当に1920年代には機械化で鉱山における単純労働者の仕事が激減したんです。

住友のダイナマイトがあれば単純労働者でもどうにでもなるっては話半分だなあと。


娼婦とかもセックスワーカーはどこの時代でも余り気味なわけでして……そもそも商品傷つけてどうすんだよと。

アフリカなんかを見てたらわかりますがエイズがなくても娼婦の平均寿命は恐ろしく短いわけです。

相当数が生き残ってることが労働者として扱われていたことを示唆していると思います。

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