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実録・バブルの黙示録  作者: 西園寺金持
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特命係拝命

小生も昭和60年春に、就業したNモーゲージ社から条件の良い新宿のJ流通社に移った年である。ファイナンス会社の営業担当者は顧客の融資依頼から調査、稟議書作成、融資実行して金利徴求や元金回収まで債権・顧客管理が一任され、一連の業務を全て包括執行する事が通例であった。しかし、J流通社では完全分業制を執っていたのでローン部と呼称される融資営業は顧客開拓、調査、稟議書作成、融資実行迄、債権管理業務や法的な強制執行行為の負担は債権管理部が担当した。ノルマのプレッシャーだけで、金融業界出身者には通常の半分の業務で精神的に軽便で良好な職場であった。このJ流通社の母体の親会社はD不動産で後にカリスマ経営者と言われる・創業者のS藤Y雄氏の金融部門と言う位置付けであった。彼は大手M井不動産のE戸会長やM信託銀行のN島頭取と太いパイプを持ち、資金は潤沢に調達できた。J流通社は毎日、新聞広告を打ち、業種や法人、個人を問わず、広く一般から顧客募集を行っていた。不動産投資や流動化も起こり始めていあたので、問い合わせ反響は多く、繁忙を極め日曜出勤の電話受付当番もあった程です。

どの業界にも言える事ですが、新規マーケットで業歴浅ければ、体制やノウハウが未整備状態で業務だけが拡大していきます。

同社もしかりで、、多数派・親会社の出向、転籍組は不動産業の仲介や販売代理の経験しか無く、金融業の知識、ノウハウは皆無でした。金融機関やファイナンス個社出身者は少数派で金融業のの常識論も通じない場合もありました。不動産査定方法も未修練、未整備で取引事例法も書けないレベルの社員もいました。しかし、業績、市場範囲は拡大の一途で大型案件や政治色の強い秘匿案件も持ち込まれる様になり、対応策として大型や特殊案件を担当する専門部署を新設する事となった。幸か不幸か、前社で体得した開発案件収支や収益還元法を用いた稟議書が目に留まり、この部署に配属される事となった。発足、当初はローン部門を統括するS常務の直轄組織で生え抜きの30代のT課長、40代S係長に30代中堅の主任2名に新人のT橋と小生達。平社員2名の6名で発足した。この部署は3億以上の大型案件もしくはトップダウンや秘匿案件が殆んどであった。

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