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【詩集】果てしない扉  作者: につき
過ぎるままに
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93/100

海

15.3.8 推敲(7連目最後)

磯の黒い石の間を

白い泡を残して

波は寄せてひいていく


薄い雲は空を覆い

透かして あるいは

切れ間から漏れ射す光


水平線は

雲と水の間に横たわり


細い腕を伸ばして

月を掴む


己自身の血に塗れ

満月は狂気の静けさを

海原と大地の間に

敷きつめている


(只々繰り返している

誰も見ていなくとも)


海鳥は黒く飛ぶ

止まり木すらないこの海を

ひたむきな眼差しで

遠い明日を見つめている


崖の上に生える若草は

海からの風に嘆くこともなく

揺すられるままに

雨と陽を待っている

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