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【詩集】果てしない扉  作者: につき
穏やかな残酷
83/100

舞子

舞子が路地を遠ざかる

片側はトタンが好い具合に錆びていて

もう片側は土壁が美しく整えられていて

狭い空の下を

黒い影が小さくなっていく


京に暮れていく空には

華やかさが残っている

むしろはんなりと輝きは強まって

存在をぼんやりと主張している


我が方は滅びてしまったか

猫だけが元気な古びた街となって

かつていた舞子はいなくなったか


新しい思い出を創ろうとしている

それはそれでいいのだけれど

断絶の崖を越えられなければ

単なる新しがりになってしまうのに


埋め火を起こしている

失われた千年を取り戻すための千年

時を取り戻すのに

急いではいけない

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