表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【詩集】果てしない扉  作者: につき
穏やかな残酷
80/100

本気を超えた嘘だけが信じられる

子どもたちは

色とりどりの

嘘をならべて

美味しそうという


大人なら

ゆったりと味わいながら

酔うことのできる

琥珀色をした

嘘がいい


馥郁とした薫り

豊かで複雑な味わい

余韻は素晴らしい残響にも似る


重いだけの酒など

飲みたくもないように

軽いだけの嘘も

読みたくもないけれど


今の気分なら

華やかであって

軽やかであって

味わい深い嘘がいい


どっしりとして

芳醇で高邁であり

ガツンとくる嘘なら

大きなものに出会えた気になる


われわれは

嘘つきなんですよ?


本気を越えた才を削り出し

知らなかった己を掘り出して

ようやく人は信じてくれる


本当も

著わしたことで

嘘の紅に染まる


われわれに

逃げ場はありません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ