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【詩集】果てしない扉  作者: につき
深緋 (こきひ)の裏側
75/100

片目の子犬

夕雲が入日に焙られて

ゆっくりとその形を変えながら

昇っていく


哀しさは闇をまち

もしも雲の中にあれば

あたりは冷たく暗く

それでいて軽々と泳ぐように


山野は雪に覆われ

斜面は

美しい白い骨と髪の毛の靡くよう

竹林は

白と濃緑の千鳥模様で


どちらが哀しいのか

どちらが愚かだとか

踏み混じった足跡のよう


ここまで哀しいのに

切なさの色が満ちているのに

幽玄の景色では

それすら美しい


影は長く曳き

その罪の長さのように

次第に黒くなるのは

重ねる嘘の重さのように


それでも

この県境をこえれば

明日になる


そこに

あるのか 待つのか と

片目の子犬が

繋がれて


微かに尻尾を振りながら

いつ来るか知れず

迎えを待っている

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