表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【詩集】果てしない扉  作者: につき
深緋 (こきひ)の裏側
70/100

年老いた詩人

消えていく気配の余韻はもやもやと残る


どうしてそんなこと ひと時過ぎた後に

消えない懐疑が 立ち昇る


赤いズボンが落ちていた 人形の物だろう

振り切れない温もりの気配が 呼ぶ


美しく化粧をしている ひとに出会い

報われない愚かな劣情が 尾を引く


何処にも言葉はなかったけれど

わたしのなかに生まれていた言葉


勝手な意味を問う言葉は

わたしに見えている世界に

狭い枠をはめて

分かった様な気にさせてしまう


年老いた詩人は

何度も意味を重ねられた言葉に

水をやり 芽吹かせて その実を収穫する


実には少しの毒があるが

よく陽に干せば消えてしまうから


お一つ如何ですかと

皺だらけの顔で笑う

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ