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わたしらしさ
わたしらしさを考える時、曖昧な霧の中を手探りするような心持になります。人から言われるわたしらしさとは、その人の眼に映るわたしの一面であり、確かにそうなのでしょうけれども、これがそうだといえるそれは、空白のなかにあるように感じます。昔のわたしと今のわたしでは、当然異なるでしょうし、明日のわたしもまた変化しているでしょう。こうでありたいというものはありますが、それもまた変化していくでしょう。結局わたしらしさとは、静かでありたいと思い、穏やかでありたいと思い、真摯でありたいと思う、わたしがそうでありたいと願いながら辿って来た、またこれから辿っていく道すじだろうと思っています。




