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【詩集】果てしない扉  作者: につき
琥珀の横顔
59/100

カラス

急に目覚めた沈黙に

カラスが鳴いて行った


ノイズに交じる期待には

遠く及ばない切なさ


切り欠けのある酔いざめの悪寒は

ただ冷えていくのを待つ


カラスがまた鳴いて行った


ガラスの割れたままの戸に

言い訳がましい貧しさが媚びる


どんなに取り繕ってみても

華やかさなんて何処にもないのだ


この部屋から山は見えない


もう見えないころになっているのに

最後のひと声をカラスは鳴いている


否応なしに夕焼けを見せつけるカラスは

やがてくる決着の夜を引き寄せている

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