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【詩集】果てしない扉  作者: につき
重なる透明の色
34/100

「持たざる身体」「あなたとわたしは似ているか」

「持たざる身体」




持たざる者に詩は必然となり

捨てられぬことが言葉となるか

あるいはもっと崇高な

深き淵から湧き出てくる着想か


どれにしても

止むに止まれぬ己が生じて

悼み続けるこころは

慟哭の暗闇のトンネルを行くように

先は暗く何も見えないのに

己の身体と満ちる闇だけを感じているのだ












「あなたとわたしは似ているか」




ジャーマンシェパードとジャーマンポテトは似ている

土臭さと実直さが似ている


うなぎとうどんは似ている

ぬめぬめくねくねとささくれないところが似ている


雲雀とトウモロコシは似ている

結局地面からは離れられないところが似ている


それでは

あなたとわたしは似ているか


わたしの悼み続けるように

あなたは叫びを忘れていないか


わたしの諦めきれないわたしのように

あなたはあなたを追いかけているか


あなたの灰とわたしの灰は

きっと混ざり合うことがないだろうけれど


虚空にあげたわたしの声を

あなたは今聞いているから


あなたさえ承知ならば

わたしとあなたの交差する点を

今ここに作ってしまおう




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