表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【詩集】果てしない扉  作者: につき
重なる透明の色
29/100

未だ無罪のわれらに

有罪にされたがる未だ無罪のわれらは

眠ったままで栄養を与え続けられている


愚鈍なトウモロコシの粒は

見た目だけは賢そうだ


乳白色の全てを含むコーヒーよりも

薫り高い紅茶の赤が優れているわけでもない


どうしたことだろうか

いつもいつもいつものままだ


簡単に殺され続けてしまう人々の列は

わたしの前で途切れている


深い闇はもうありふれた景色になっていて

輝ける未来は夢物語の彼方になった


一握りの砂金は太陽に愛されて

泥にまみれた石くれは朝を知らない


石くれに雨が降り

さめざめとした雨が降り


石くれの泥をすっかりと洗い流したら

辺りは一面の水の広がりだけに


水に蓄積された光の記憶を辿り

裁きのない無機質へ回帰すれば


昨日も今日もなくなってしまって

毎日が朝ばかりの明日になるだろう




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ