表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【詩集】果てしない扉  作者: につき
重なる透明の色
2/100

それのこと

滅び去る人類の末裔として


ひたひたと迫る暗い水は足もとを浸す

彷徨える花びらが頬をかすめた


近づいているその気配に

ただ夜の中で名残を惜しめば

漂う香の華やかな薫り


それをいうならば


とりとめもない来し方と

ゆく当てのない往き方の

刹那で途切れること


どうしても離れない自分と

どうしても成れなかった自分の間で

尽きていくこと


叶わないくだらなさに

優しげなさりげなさに

傷を負いすぎたこと


止まらない時間に晒されて

誤魔化される日常に離されて

こぼれてしまうこと


私が追いつけない背中に

私を追う何かが私の背中に

追いついてしまうこと


届かない透明に

届くような一瞬の

つもりのこと




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ