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【詩集】果てしない扉  作者: につき
重なる透明の色
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それのこと

滅び去る人類の末裔として


ひたひたと迫る暗い水は足もとを浸す

彷徨える花びらが頬をかすめた


近づいているその気配に

ただ夜の中で名残を惜しめば

漂う香の華やかな薫り


それをいうならば


とりとめもない来し方と

ゆく当てのない往き方の

刹那で途切れること


どうしても離れない自分と

どうしても成れなかった自分の間で

尽きていくこと


叶わないくだらなさに

優しげなさりげなさに

傷を負いすぎたこと


止まらない時間に晒されて

誤魔化される日常に離されて

こぼれてしまうこと


私が追いつけない背中に

私を追う何かが私の背中に

追いついてしまうこと


届かない透明に

届くような一瞬の

つもりのこと




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