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【詩集】果てしない扉  作者: につき
重なる透明の色
19/100

生み出し続けること

15.1.16 推敲(駄作反省。大幅な推敲)

繰り返される

怒涛の彼方へ目をやれば

吹き付ける光に惑う


鳥は唯飛ぶために飛ぶのではなくて

風に煽られてばたばたとしていても

どこかに目的地はあるのだろう


形にならない着想の欠片を追って

わたしは虚空へ彷徨い出す


調べの緩急にこころを留め

穏やかさを振り払いながら


激しい痛みを求めて

眠りを遠ざける


流れ出した

書き留めることを許さない速さ


頼りない記憶を辿り

こころの奥へ降りていく


待っていたように

あるいは醜い嘘

あるいは哀しい痛み

あるいは……


どうしようもないわたしが何匹も動き出す

それはそのまま作品に現れてしまう


それでも

それらを

そのままで

生のままで

並べてみれば


知らなかった思いや

分かっていなかった願いや

掘り出された後悔が


赤色のハタや

青色のブダイや

銀色の太刀魚のように


あざやかに

ぬらぬらと

ぴかぴかと


動かないまま

まだ死にきれない目をして

どこかを見ている


その目には

わたしの見ていた景色が映っているのだろうか


それとも

もうすっかりと

まったく違う景色を見始めているのだろうか


それとも

これからもわたしが見るはずのない

わたしの薄い背中が映っているのだろうか

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