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甘夏通信、ネタ探し


「ネタがない」


皆さまこんにちは。新聞部部室から天城棗が語らせていただきます。


「あー、この間もネタがなくて佐藤嵐を使ったのよね。でも同じ題材を使うのは嫌なのよね、しかも佐藤だから余計に」


本当にどうしようかと頭を抱えていても何も始まりはしないため今はネタ探しに行っている他の部員のように校内を歩き回ることにした私は椅子から立ち上がり自前のカメラを首から下げる。

このカメラ、カメラマンの兄から譲り受けたもので、なんと一眼レフである。

だが兄よ、酒に酔っており、しかも新しいものを買ったからと言って容易く物を譲るのはいかがなものかと思うぞ。


そんなことを思いながらも準備を終わらせ、では行くかと扉を開けようとした瞬間、


「部長、大変です!!男子バスケ部のレギュラーに入れ替えが起こりました」

「なんですって!?」


部員の後藤がネタと共に駆け込んできたのです。

「本当にレギュラーが変わったの?」

「本当ですよ。新しくレギュラーになったのは先月2−Bに転校してきた門崎太陽かんざきたいよう。転校理由は親の仕事の都合らしく、学校は昨年のインターハイ優勝校である山辻高校ということです。山辻高校バスケ部のレギュラーを勤めていたとバスケ部からの証言でわかっています」


どうします?と後藤が首を傾げて聞いてくる。

私はもちろん、


「今月の目玉は彼に決まりです!後藤、他の部員を呼び戻しなさい、レギュラーが変わったのなら号外も出さなくてはいけませんからね。号外と今月の目玉の取材は私と吉岡で行きます!!」


後藤に指示を出して部室から飛び出しました。


「ありゃ〜、部長張り切ってるなぁ、まぁ、いいか。」


後藤が呆れていたとは知らなくてもいいでしょう。



「へい、昇の携帯です」

「吉岡、バスケ部の使用している体育館に来なさい、取材よ」

「は?いきなりなんだよ、棗」

「いいから来る!!号外と今月の目玉が私たちを待っているのよ!!」

「おい、意味が、って切りやがったよ、アイツ。はぁ、仕方がねぇ、行くか」

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