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帝立戦闘員育成専門学校 2

「静かにしなさい私の言うことを一言も聞き逃してはいけません、わかりましたか?」



そういってクラス全員が頷くのを確認した後に手を下ろすと息が出来るようになった


恐ろしい先生だな!それだけの為に皆の息を止めたのか


にしてもクラス全員にって凄過ぎだろ、性格はアレとして相当な実力を持ってる人だな


「では、自己紹介は既にしたので、この後の流れを説明します」


ずいぶん淡々とした話し方をして説明していく


「後10分後に学長の特にありがたくもない話を聴きに講堂に向かいます。私の後に付いてきて下さい、講堂まで案内します。恐らく一時間ほどで学長の迷惑な話が終わると思います。すみやかに教室に戻った後は皆さんの自己紹介の時間を設けます。では説明は以上です、時間になったら言いますので話を再開していいですよ。もし10分後にまだうるさかったら…分かりますね?」


簡単で分かりやすい説明だけど…学長がひどい言われようだ、帝専ではこれがデフォルトなのか?


周りの皆も戸惑ってるんじゃ


と思ってると隣の男子生徒が


「先生!!彼氏はいないんですか?」


なんて事を聞いてやがる!!!


怖いもの知らずだな!いや、空気を読めない子なのか?どっちにしろ血を見ることになるんじゃ



戦々恐々として先生の方をみると、



「いませんが?」



ものすごい蔑んだ目で睨んでました



ですよねーーー



しかし後に続けと言わんばかりに皆(主に男子)が質問していく



「男って馬鹿?」


ニキが呆れたようにつぶやいていた


俺も質問しようと思っていたが止めた



10分後


「時間です」


の言葉と共に教室が突然静かになった


まぁ、そりゃそうだよな



そして素早く、かつキレイに廊下で整列して約30人の一矢乱れぬ行進を講堂に着くまで誰一人として声を出すことなく続けていた


会って10分ほどで12歳の子供をここまで統制できるとか、この先生絶対まともじゃねぇ!


講堂に着くと、まだどのクラスも来ていなかった


それでも、誰一人喋りだすことはなかった


まぁ先生こっち見てるしね




少しづつ今期の新入生が入ってくる。他のクラスは楽しそうに喋りながら入ってきている


流石に別のクラスの生徒に徒式を使うことはなかったけど、メッチャ睨んでました


パねぇ…


そうやって伍クラスまで入ってきた所で


「私がこの学校の長をしているゼンジ・A・グレイスだ。まずは入学おめでとう」


転移式が現れたと同時に声が聞こえてきた


この人が学長か、おおぅ…白髪オールバック!しわしわな顔してるのに眼光が鋭い!将来はこんな風に年をとりたいモンだ


と、第一印象は良かったんだけど


長々とこの学校ができた経緯やら、学校生活を送るための心構えやらを話している。ずっと立って聞いてる身にもなってほしい、疲れてきた


もう1時間半もこんな話を聞かされてるよ、、、


「さて、まだまだ話足りないが他の先生達から毎年話が長すぎるという苦情があるのでこのぐらいにしておこうかと思う、最後に…充実した学校生活を送ってほしい、その秘訣は友人をいっぱい作ることだ、楽しくなるだけではない、友人がいっぱいおると…おっと、また話が長くなりそうだ。もう止めよう、この後は歓迎会があるので楽しんでほしい。以上だ」


はぁ、、やっと終わった


早く座りたい、足が棒のようだ


「では壱クラスの皆さん、教室に戻りますよ」


そうして教室に戻ると


「お疲れ様でした、では今から自己紹介の時間を設けます」


と自己紹介が始まった



次々と自己紹介が進んでいく



グロウやニキの自己紹介も終わり次は俺の番だ



「人間族のレイト・F・クオンです、王都から来ました、趣味は身体を動かすことと読書です。よろしく」


パチパチパチ


さっさと終わらせると


俺の次の女子が


「妖族のトニス・K・マクスウェル…趣味を教える気なんてありません、別によろしくしなくても良い」



なかなかキャッチーな自己紹介をしていた


肌は褐色でショートヘア、額の真ん中に小さい角がある、耳もちょっと尖っている。


何よりも目を引くのは丈の合ってないブカブカな服を着ていることだ


手が隠れて見えない、ズボンの裾もずっと引きずっている。


そんな服でまともに動けるのか?それとも隠したいのか?


よく分からんが皆は拍手も忘れてトニスが席に戻るのを見ているだけだった


「次の人、早くしなさい」


先生の叱責で再会したが妙に印象に残る少女だったな

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