表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/24

戦争実習 3

地竜ダイグロス


竜種としては珍しく小型であり大体10~20匹の群れで行動する

小型と言っても頭から尻尾までは成竜だと約10mあり高さは3m程だ


分かりやすく言えば茶と黒色をしたシャチのような外見をしている


翼は背中に生えているが宙を飛ぶ為のものではない


地を泳ぐ為のものだ


ダイグロス特有の魔力の効果により通った後の地面は水中で魚が泳ぐかのように波打つ


動きも滑らかで早い


透明な水中とは違い地中を泳ぐダイグロスの位置を感知するのは難しい


攻撃は主に地中から飛び出し獲物を噛み付く、飲み込む、土や岩を吐き出す等がある




荷が重いなんてもんじゃない



そんな魔物を今、相手にしている



「何が戦わなくて良いだ!!畜生が!!!」



バシャバシャ!!



と地に潜るとは思えない音を立てながら迫ってくるダイグロス


その余波で水しぶきのように細かい石や砂、土を撒き散らしている



「貫け雷牙らいが!!」


グロウが最も貫通力の高い導式を放つが



余裕を持って避けられる


「ち!!」


思わず舌打ちをしてしまう



他にも周りには10匹程の魔物がおりユウヤ、トニス、ニキが何とか対応している


本来ならばダイグロスなんて相手にしないで良いはずだったんだ


しかしダイグロスの数が報告の倍だった


地に潜り移動するため後方に位置していたり、他の魔物のすぐ下にいたりと分からなかったそうだ


魔力感知器は主に地上にいる魔物の魔力しか感知しないため目測で測るしかなった為の弊害だ



それでも地に潜る魔物を一匹しか抜けさせなかったのは流石歴戦の勇士達と言ったところだ


おかげで、他の魔物も抜ける確率は高くなっているが…



ちなみに最前列には元々駐屯していた戦闘員の約35人が


その狩り漏らしの対処が補給部隊の10人、俺たちは一番後ろに位置している



「レイト!!!」



左横からリザルド5匹が大口をあけて突っ込んできた



すぐにフール・デュエットの1つを一番右のリザルドに向け


「放射へ変換!!」


と銃弾の変換を行う


銃口からは単発の魔力弾ではなく放射系の魔力弾が放たれ右から5匹を凪ぐ様に銃口を移動させた


リザルド達は吹き飛んだが死んではいないようだ…相変わらず固い奴め


「トニス助かったよ」


危険を知らせてくれたトニスにお礼を言うが


「集中して」


怒られた


「分かってる!」


もう大丈夫だという意味でも気合を入れて返事するが


「集中して」


同じことを二回言われた、すごく怒ってるみたいだ、困った…謝っとこう


「…すまんかった」




俺たちはグロウを中心に4人で円になって対処している


正直グロウがいないと戦闘にならない


短い詠唱で中々強力な導式が使えるグロウがいるからこそ戦えている状態だ



「シャ!!」「フッ!」


ニキとユウヤはゴボイド3匹とリザイド4匹を相手に立ち回っている


俺とトニスはダイグロス1匹と3匹のリザイドを相手にしている


グロウは周りを見ながらそれぞれに対応して一番大変な位置だ


少しでも負担を減らしてやりたいが…ダイグロスが厄介すぎる




突然ダイグロスが俺たち5人の周りをグルグルと回り始めた





これはヤバイ!


「グロウ!守護結界を頼む!!」


「分かってる!」


グロウも気付き結界を張る為に詠唱する


「共々を守る守護の壁、包囲に巡りて型を成す」


透明なバリアが俺たちの周りに張られるが中にはリザイド1匹とゴボイドが2匹入ってしまった


「すまん!」


グロウは謝るが仕方ない


「大丈夫だよ!」


ニキがゴボイドの棍棒を振り上げた所に蹴りを入れ動きを止める


その隙に俺は


「貫通弾!!」


ゴボイドの眉間に貫通弾を放ち息の根を止めた


トニスは一人でリザルドを得意の振り下ろしで一刀両断


ユウヤは


「あぐぅ!!」


ボゴルドの攻撃は避けたがその余波で吹き飛ばされていた


「ユウヤ!!」


俺は貫通弾でゴボイドの振りぬいた後の隙を狙い眉間を打ち抜く



直後


ドゴォと言う大きな音と共に視界を埋め尽くす程の大小の石と大量の土が襲ってきた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ