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そんな決め方でいんですか? 1

ぐだぐだにおつきあいくださりありがとうございます。

ぐだぐだ・1話が短いのは基本装備なのでご了承ください。

 ………………………やってしまった。

 万年新婚夫婦の父上、母上、今頃何回目のハネムーン旅行だかなんだかをどっかでお過ごしのことと思います。が、今息子はなんかとんでもないことをしでかしてしまったようです。


 

 今日は、成人の儀が行われる国民の祝日。

 それは、ある意味人の人生を左右するものでした。


 嘘のような真実≪ほんとう≫の建国史から、もう1200年。未だにこの大陸の国々の国王は、各国で崇拝する『天使の名前を呼べるもの』が据えられる。1200年の間に血により統治も、民による統治も行おうとする時代があったが早くて1年、もって100年で頓挫し結局最後には恩恵を受けた者による統治になっている。しかしながら、近年恩恵を受けるものの減少が懸念されており天使一人につき5年に1人いるかいないかとされている。

 それぞれの国民は、成人の儀で10人の天使の名が書かれた紙を渡されて天使の名が読めたら強制的に読めた国の国王候補となるというような仕組みだ。この制度のために、大陸の義務教育は一定の水準が保たれるというメリットもある。

 

 たしか、そんな件≪くだり≫が義務教育の社会科系の教科書にあった気もしないでもない。

 けど、近年の恩恵を受けるものの少なさから言って自分が当事者になるとは思わないよ。


******


 ―――呼ばれたら指定された部屋に入り指示に従った後、入口で新しい身分証明書を受け取るように。


 眼鏡かけた見た目厳しそうなお兄さんが、成人おめでとうと弾幕の張られた会場であいさつの最後にそう言うろ、一気に会場内の同い年たちは自由に動き出した。呼ばれるまでは、会場におかれたバイキング形式のごちそうと久しぶりに会う友人との談笑で時間をつぶせば良いらしい。

 今日から、正式な大人として新しい身分証明書がないと暮らしてはいけない。この成人の儀はサボることも抜け出すこともできないのである。


(そういう意味では、友達と話して時間つぶせるってのはいいかも。初めてやろうとした人に感謝だなー。)


 ぼーっとしつつ、知り合いを探す。キョロキョロしていると後ろから声がかかった。


「グレイク!」

 振り返ると、義務教育時代の友達・ディルが立っていた。確か苗字、アテルネイだかなんかだったかな? Aだし、もう終わったのか?

「見ろ! 新しい身分証明書!!」

 ディルがこっちに向けている身分証明書は、今年からデザインが変わったものだ。自分も新しいのは初めて見る。

「どーせ、後で自分のを見るんだからお前の見せられてもなー。」

 若干の呆れ顔でディルに相対すると、

「新デザイン案の提案から実装まで、この俺の汗と涙とその他もろもろから出来上がった俺の子供のような存在を邪険に扱うとはっ」

と傷ついたわっみたいに反応する奴に天才とアレは紙一重ってホントなのかもなーと本気で思ってしまう。

「その他もろもろが気になるんだけど?」

 そこは気にしなーい!とさらに身分証明書を俺の眼前に近づけ、身分証明書の新機能について語りだす。

 

(全部聞いてたら、頭パンクするな)


 へー。ふーん。どのへんがー?とテキトーに聞き流し、自分の順番を待つ。紙一重といえど、たぶん一応天才(だと思う)の話をすべて一気に吸収できるほど、記憶の空き容量はない自信がある。


***

 

「というわけで、災害時用に居場所の捕捉装置を左上隅に小型化して取り付けたわけ! さすが、俺! 新機能は以上かな。」

 何かほかに聞きたいことある―? と1時間弱話しといて、まだまだ話せると言わんばかりの顔で聞いてくる奴に身分証明書について聞いたらあと2時間は余裕でしゃべり倒す気がする………。それだけは避けたい………。

「じゃあ、天使の名m『グレイク・ラール、1階A05室に移動してください。』あー、呼ばれたから行ってくるわ。」

 成人の儀についてディルの話を聞こうとしたのに、うまいこと僕の名前がアナウンスされる。A05室は、別館だから移動に時間がかかる。すぐに向かわないと。

 少し急いで会場出口に向かうと、後ろのほうでディルが声を上げた。

「読めなくても、落ち込まずになー。」

 ディルの言葉に、読みたくても読めないもの、口はかたどられても声には出来ないものなんだから、読めなくて当たり前ですよー。と安易に思っていた。


***


 そう、15分前の自分は甘かった。



 

眠くて断念。つぎでようやくあらすじにおいつくかな。

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