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お爺様の訪問

本日は、お爺様が屋敷に訪問される様です。


一週間ほどの滞在です。短い滞在‥残念ですがここは有意義な時間にしたいです。滞在中は、確か領地の視察、会合、兄様の剣術学業に付き合ったりと忙しい中でも、いつも子供の私を一緒に連れて回って頂いた記憶があります。 


さぁ、お爺様が来るならば家庭教師にサクサク進めて頂いて、一緒にいる時間をできるだけ取れるようにしなければいけませんね。


リサが入って来ました。


「お嬢様、もう間もなくブルーラー元公爵様ことオスカー様が到着の連絡が入りましたよ。」


「えっ、もういらっしゃったの!リサ、髪みだれてない?このドレスで大丈夫かしら?」


「大丈夫ですよ。今日も旦那様好みで可愛いらしいですよ。」


「そうね。お父様が選んでいるものね。完璧だわ。」


「さぁ、さぁ、早くエントランスへ行ってくださいませ。お出迎えにおくれますよ。」


私は、頷くと急ぎ足でエントランスへと向かいました。既にお父様、母様、兄様は、お出迎えの準備が出来ており私がエントランスへ到着と同じぐらいに扉からお爺様は入って来ました。ふぅー。間に合いました。


「みんな元気そうで何よりだ。出迎え礼を言う。」


お爺様は、皆の顔を一通りみると満足そうにいいます。お爺様は、私と同じ金髪に深い緑色の瞳で、お父様はお婆様似で美丈夫に対してお爺様は、男前で剣士の鏡のダンディな方です。


「父上こそげんきそうでなによりです。今宵はゆっくり休んで下さい。元気とは言えもう、歳にはかてませんので。」


お父様、涼しげな笑顔で言わないで下さい。


「ヨハネ、お前はどうしても私を年寄り扱いの厄介者にしたいのだな。」


「何をご冗談を。私は心から、父上を心配しているのです。」


「そういえば、屋敷に着く前に商会ギルドへ寄って来た。ファブレット国の貿易契約内容が、気に入らない。少し取引レートの手数料が甘いぞあそこはうちの貿易の甘さに足元を見ているからな。それからウルダン国の新規貿易加入の件だがな、おい、聞いているのか?!」


「聞いてますよ。父上、来たそうそうエントランスで話す内容でないですよ。アリアナも子供達もまだ、挨拶もしていませんよ。ボケるには、まだ早いかと。」


遮る様に母様割り込みます。


「お義父様、無事な到着心よりお喜び申し上げます。そして、元気な姿が拝見出来て安心しました。」


母様の完璧なカーテシーとフォーロー流石です。

続きて、兄様と私の挨拶が終わるとお爺様は、私を抱っこして客間に向かいます。お父様、不機嫌な顔しないでください。


「アレクは、食事の後で私が剣術の稽古をつけよう。。ヨハネは、ファブレット国の昨年の取引の詳細資料出しとけ契約を見直す。来月が更新時期だったな。」


食堂に向かう間、ずっと、お父様のダメ出しオンパレードです。お父様、頑張ってください。


お昼を皆で頂きました。お爺様は、私を膝に乗せて食事をされました。

お父様、そんなに羨ましいそうに見てはいけません。横で母様がお父様を死んだ目で見ていますよ。


その間もお爺様とお父様は仲良く嫌味の言い合いではなく、会話をしておりました。


兄様の稽古の時は、お邪魔になるので自室でお勉強です。本日は、家庭教師の先生は、いらっしゃらないので自室で課題をこなしております。

暫くすると執事のアルバートと一緒にお爺様が部屋に入って来ました。


本日の課題は、ウルダン国の法律をラウラ語に翻訳します。横からお爺様が覗いています。は、恥ずかしいです。


「気にせずにいつもの通りに続けなさい。」


と言われて一瞬、どうしたものかと、当時5歳ではある程度まで翻訳は出来ていましたが法律の専門の単語は調べながでしか出来てなかったと思います。此処で出来ない振りしても絶対にバレます。お爺様を騙せるなんて無理、無駄に等しいのです。


普段から出来るのにやらない人間になるながモットーの人なので、出来ない振りは出来ません。


色々、迷いましたが普通に翻訳に取り掛かりました。課題が終わるまで静かに黙ってお爺様は、覗いていただけです。

お爺様、何を言われるのでしょう。お爺様、そんな笑顔で、あまりこちらを見ないでください。逆に怖いです。


「ミュゼ、お前の選択は、正解だ。お前は、やはり聡い子だ。まぁ、アレクも中々だがあやつは父親似の腹黒さがある。」


うん?お爺様、私を試したのですか?何を試したのでしょう?


「はっはっはっ、よしよしご褒美に明日は、遠乗りに連れて行こう。アルバート、手配を頼む。」


「かしこまりました。護衛はどうされますか?」


「無粋な事を聞くな。私を誰だと思っている。必要ない。」


「失礼致しました。『大剣の獅子』と呼ばれた方には、必要ありませんでした。」


「アルバートもう一つ頼まれてくれ。ミュゼの学業の進捗が気に入らない。これでは、ミュゼもつまらないだろう。後から執務室へミュゼの家庭教師を呼んでくれ。」


かしこまりましたと告げお爺様と一緒に部屋を出て行ってしまいました。


今のは、褒めたのでしょうか?まぁ、明日の遠乗り連れていって頂けるのは良しとしましょう。


明日も遠乗り行けます。楽しみです。



















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