第1話 帝国
個人戦から集団戦が主のバトルファンタジーの、予定です
シルベルト地方。
現在この地方は、北方のレヴァント王国と南方のディジフェニア帝国の二大大国、さらに最南端には小国家郡が乱立している。
二十年前、小国家郡は現在より多く、尚且つ帝国も今より小く、帝国の周囲には三ヶ国の国家があった。
この四ヶ国は『ノルデク同盟』という同盟の元に当時のレヴァント王国に領土を犯させることなく長年平和に過ごしていた。
しかし、あるとき同盟関係にあった帝国以外の三ヶ国と小国家のほぼ大半が帝国の力を恐れたあまり手を組み、突如進行を開始。
当初、帝国は『我らに戦闘の意志なし』
として、必死の外交交渉によりなんとか和平まで扱ぎつけた。
しかし、和平交渉の席で時のディジフェニア帝国の皇帝、フェズ=ルデロ=ハルモニア帝が暗殺。
皇子でもあった現皇帝のギルバート=オーリィー=ハルモニアは憤慨し、自ら戦場で指揮を取り、帝国の全兵力にて三ヶ国を同時期に討ち滅ぼした。
一度敵対したものは皆殺し、戦前に降伏すれば生かすという相反する苛烈な行いであった。
その結果、三ヶ国は完全に滅び去り、小国家は南東方の僻地へと追いやられた。
この戦の雑務処理が終えた数年後、小国家郡と帝国の領土境界線に大陸を横断する巨大な城壁を建造し、常時一万の軍を常駐させる。
この間、傍観していたレヴァント王国は内乱が発生し、鎮圧後にその責を取り前王は退位。
息子に位を譲った。
譲り受けた息子であるガハル=アクセール=レヴァントは強国と化した帝国と不可侵条約を締結。
シルベルト地方は仮初めの平穏を取り戻した。
そして―――――
よく、学生時代に、書いたなぁ