雷の魔槍
題名の傾向を変えていこうと思いました、まる。
倒れた悠人はメイドに運ばれていった、特に外傷もないので大丈夫らしい。
次の戦いは樹だ、武器は短剣。
あいつは運動不足だがステータスでそれが解消され数多くのラノベによるイメトレでスキルの使い方が現在最もうまい……と思う。
ちなみにあいつ『真田』な。
「次は君か、よろしく頼むぞ。さっきの子は凄かったからな、あれくらいやってくれよ。」
「は、はぁ、あそこまでは無理でしょ、やりますけど」
口調が変わってんなあ、まあ初対面で非リアがいつもの口調でいくと失敗するしな、分かるよ体験したことあるし。
「じゃあ、いきます」
樹がそう言うと武器を持ってない左の掌をアゲットさんに向ける、向けられた本人は剣を構えたままであくまで受け切るつもりらしい。
はじめに動いたのはやはりと言うべきか樹だった、樹は向けた掌から無数の金色の針を飛ばす。だがアゲットさんはそれを剣で払い樹に向かって猛スピードで突っ込んでいく、俺たちのレベルでは逃げ切れないスピードで。
しかし樹の身体がバリッと一瞬音が鳴るとその身体が動き出し剣の間合いから完全に逃れた、と同時に右手の短剣を投げるもそれは弾かれる。
俺は次の手を見るために樹の方に目をやると奴はゆうに2メートルを超えるほどの金色の槍を構えていた。
今までとはサイズが違う、ここまでくればその材質がなにかは簡単だ
「ほう雷、それが君のスキルか」
「流石にこのサイズだとバレますか、この一撃で決めれなきゃ降参でもしますかね。」
「君は筋が良い、直ぐにでも俺を超えるだろうよ」
そこで会話が途切れる。
「ゲイ・ボルグ」
雷の槍が轟音をたてて解き放たれる、確かに早い……が結果は見えている。
俺のスキルの一つに先読みという物があった、俺が見た、いや読んだのはアゲットさんが槍をかわすことだった。
体感にして一瞬だ、俺が光と衝撃で目をひそめた直後に俺が見た光景は
アゲットさんが武器を手から落したところだった。
それを見て樹が発した言葉は
「マジで、今の食らって腕が痺れただけかよ、耐久力まで次元が違うな、降参だ降参。」
ありえない、食らった?いやアゲットさんは避けていた、先読みとかではなくステータスで強化された視力で俺はアゲットさんが身体を横にズラしていたところを確かに見た。
「どういうことだ、俺はさっきの槍を完全に避けたはずだぞ。」
「アゲットさんは知りませんよね『ゲイ・ボルグ』俺たちの世界の英雄が使った必中の槍、その一撃は決して外れる事はなく雷となって戦場をかけたと言われてます」
「なるほど、君のスキルは雷ではなくその槍かこりゃ一杯食わされたな。」
なるほどな、それなら説明がつく全てが槍の雷だったのか。
「いや、まあ関係ないんですけどね」
ねぇのかよ!!え、なに、ならどんな方法使ったの。
「使ったのは電気の性質ですよ、電気、正確には電子にはプラスとマイナスがありまして、その量が一致しない場合一致するように互いが求め合うんですよ。」
「あんまりよく分からんが、俺にはそのプラスかマイナスがたまたま溜まっていたということか?」
「まあ、たまたまでは無いですけどね、最初の雷の針、あれがマイナスだったんです腕が痺れてるってことは槍はそこに当たったんですよね針を剣で払った時にマイナスを帯びたんですよ。」
なるほど、冬場の静電気が確かそんな原理だった気がする。
佐倉 樹、やっぱこのクラスでスキルの使い方が頭一つ飛び抜けてんな。
「ちなみにゲイ・ボルグ互いを求めて敵を追う雷の槍にちなんだだけですよ。」
「そっちが降参したのに俺勝った気がしねぇな、うし、腕も回復したし次行くか。」
もう回復したのかよ、異世界人ヤバ。
あと今回わかったこと、いや今までの方が正しいか、どうやら先手はこっちに譲ってくれるようだな。
数人の間が空いてリア充グループの一人白波 楓、学校の行事でたまに仕事が同じになる程度だが人気者すぎて名前は覚えてたな。
「アゲットさん、よろしくね」
「ああ、早めに降参することをお勧めるぞ」
スキルの発動は特になく、思ってた以上にあっけなかった。
いや、現代人に武人に一泡吹かせる奴らがおかしんだけどな。
白波さんが終わってから特に知ってるやつもおらずに俺の番が回ってきた。
手持ちのカードは体術、先読み、分解で、分かってることは先手が貰えること、油断が少なからずあること、不意打ち以外でのワンチャンは絶無。
ただまあ、いっちょやってやりますか。
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ただ地文が多くなってるのは勘弁してください、基本ボッチで会話がないの。